2014-03-11

何度でも立ち上がる強さがほしい

小学生の時、昼ごはん弁当を隠された。

昼ごはんは班ごとに、6人グループで席を固めて、”いただきます”の号令で食べ始める。

5人が見守る中、俺はじっと俯いていた。

すると、となりの女子――クラスで人気のある女の子―が、「わたしの半分あげるね」と言って、分けてくれた。

当時の俺はとてもシンプルだったので、その一件以来、彼女のことが好きになってしまった。

そして、しばらく経って、告白した。

彼女は友だちと帰ることが多かったので、帰りのホームルームが始まる前に、廊下に呼び出して思いを告げた。

「君の事が好きなんだ!」梅干しみたいに顔真っ赤になってたと思う。

すると、彼女は、

「えーー、あれ?XXX君、ひょっとしてあの時お弁当上げたから、勘違いしちゃった〜〜〜!?

ねえねえ、皆きいて〜〜〜 」

唖然として立ち尽くす俺。

そして、地獄ホームルームが始まる。

独身、(たぶん)30代の女の先生が、「はーい、皆、帰りのホームルームを始めます。でもその前に、今日はXXX君がしちゃったことを話そうと思います

YYYちゃん、さっき何があったのかな?」

前に出てくる彼女

「さっき、XXX君がいきなり、私に『好きだ』って言ってきました。私は別にきじゃないのにーw」

クラスは笑いに包まれた。

YYYちゃん、それでどんな気持ちになったのかな?」ゲス顔で彼女に聞く先生

「すごくびっくりしました。好きじゃないのに、勝手に想われてる、って気がついて、嫌な気持ちになりました。」

はいYYYちゃん、よく言えたね。XXX君、女の子嫌がらせるのは、良くないことだよね。皆の前で謝ろうねーー」

のしたことはいけないことだったのか。自責の思いが頭をぐるぐる回っていた。

皆はニヤニヤしながら、俺が動くのを待っている。情けないことに俺は、理不尽さに歯を食いしばりながらも、彼女に頭を下げた。

YYYちゃん、許してあげる?」「うん。いーです別に。今度からは気をつけてねーw」

かなりの時間が経っている。実際はここまでグロテスクじゃなかったんだと思うが、大筋のところはこの通りだったと思う。

特に、俺の顔を覗き込んだ先生の『皆の前で謝ろうねー』は決して忘れることができない。記憶に焼き付いている。きっと死ぬとき最期に思い出すのはそのシーンなんだと思う。

中学に上がった頃、体格ががっしりしてきたためか、、俺がいじめられることはなくなった。

でも俺は学校では幽霊のようにしていた。目立たないように、目立たないように、”フツウ”を装って生きていた。

だが次第に、こんなことではダメだ。と思うようになった。

そして俺は恋愛勉強した。元増田(http://anond.hatelabo.jp/20140310070222)の言っているようなことは、今では全部知っている。

当時の彼女は、一人寂しくしている俺に「共感」して、「世話を焼こうとして」、俺に手を差し伸べてくれた。もちろん「特別好意があったわけじゃない」。

でもその行為は俺にとっての「シール」になって、俺の中で彼女を好きな気持ちは(爆発するまで)発散されることはなく、大きくなってしまった。

廊下告白したのも良くなかった。他の子のいる前で告白されるのは女子にとってはかなりの苦痛だったはずだ。

そもそも、クラスいじめられていたポジションの俺に好かれることは彼女にとって決して「自慢できることじゃなかった」だろう。そして先生にも子ども恋愛に対する嫉妬があったんだと思う。

からあんなことになった。

現在も俺はうまく女性告白する事ができない。

コミュ自体は、かなり良くなった(と思う)。でも気持ちを告げる、その時になって、固くなってしまう。声が震えてしまう。

フラれて関係が友だちに戻ってからしばらくして、「あのときのXXXさん、かなり怖かったですよw」って言われた。

ごめん。怖がらせて。忘れてくれるとうれしい。

最近、おふくろの容態が良くない。

もとから病弱だったが、このところ声にハリがなくなってきている。

病床でみるTVに、幼稚園光景が映って、子どもたちがはしゃいでいるのをみると、おふくろは屈託なく笑う。

おふくろのために、俺は何ができるだろうか。

恋愛において、テクニック大事だ。知らなきゃ手のうちようのないシーンは確かにあった。

実際の経験では多くを学べる。試行錯誤の後に成長を感じる。書きためたノートは3冊になった。

俺は俺自身のことを好きじゃない。どうしようもない。あの経験自分自身は、一体になっている。だから自分を好きになる努力なんて、できるはずもない。

それでも前に進まなきゃならない。

生物学実験に、こんなのがある。

チョウの蛹の腹部に、細いパイプコルセットのように当てる。

蛹の中身はドロドロの液体だから、そうしてもすぐには死なない。

やがてチョウは羽化する。

羽根を広げ、羽ばたこうとする。

けれど、絞られて細くなった下半身は、その重さに耐えられなくて、ぼとり、と落ちてしまう。

チョウも地面に落ちる。それでも羽ばたこうとする、でもやがて力尽きる。

俺も飛ぼうとしている。

だけど、相手と真剣に向きあおうとするほど、”裏切られるのではないか”という恐怖が強くなって、俺の顔を醜く歪ませる。

辛い。

でもこんな事で挫けている場合じゃない。

何度でも立ち上がる、そんな強さがほしい。

記事への反応 -
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    • 勘違いする弱者が多数犠牲になる

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      • よくわからないんだけど、 「男女の違い」は間違いなくあるよね。 「個々人」レベルに分解しようとも、「男女」の壁は間違いなくあるよね。 「身体は男、心は女」っていうのは、...

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      • 人間は主観からはどうしても離れられないので、差別は仕方がない。 いいんだよ、主観的で。 頑張って客観的であろうとするのはしんどいだけだ。

    • 男「へえ!私服もいいじゃん。似合ってんじゃん」 女「えへへ~。いいでしょ~」 男「バッグがいいね。カッコイイし、服に合ってる。センスいい」 女「ありがと~」 男「上げ底...

    • 考えるな。 感じろ。

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