2013-06-13

いま一度、自分の弟について真剣に考えてみなよと思う

http://anond.hatelabo.jp/20130613094716

俺の弟は障害者である。重度の自閉症だ。

増田の弟がどのような障害を持っているのか具体的に書かれていないけど、だいぶ手がかかっているようなので、きっと俺の弟と似ているんだろう。

俺の弟は、奇声、へんてこな挙動自傷他傷(かみつき)など、誰しもどこかで一度は目にしたことがあるだろうと思われる障害児だ。

ほかにも生卵をぶちまけたりうんちがリビングにころがってたり錠剤を1瓶のん救急車を呼んだり色々あった。

増田の弟もきっとそんな感じだったんだろ。

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こんな弟が家庭にいると、家庭生活スムーズに運ぶわけが無く、心身ともに疲労する毎日である

それなのに俺は、自分若いころは弟の相手は基本的に両親に任せっぱなしで、俺は俺の学生生活を満喫することに甘んじていた。

増田幸せを実現しようとするのと全く同じように、自分大学受験恋愛趣味に頑張った時期があった。

でも将来のことを考えると、親が老衰したとき、弟はどうするんだろと頭を悩ませたりした。

ようするに理想現実に板挟みされた状態だった。それが大学生までの俺である

俺も弟を恨んだことはある。

平穏な家庭をめちゃめちゃにしやがってとか、友達を家に招けないとか、そういういろいろなことでストレスがたまった。

やはり増田と同じように、俺の両親も弟のおかげで仕事を制限せざるを得なくなった。

まあでも、そんなのは、小さな問題だったかなと思う。いまではね。

乗り越えるんだよ、そういうのは。


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増田は障害児の周りを不幸にすると結論付けた。

いや、手はかかるよ。そりゃあね。

でもさ、これは俺が思うことだけど、家庭が幸せになるか不幸になるかというのは、障害者の有無ではなくて、

そこの家族がどう考えて生き抜いていくかということにかかっているんじゃないかと。

だって俺の家庭はなんだかんだでハッピーだし。

ハッピーと書くととても軽く捉えられるかも知れないけど、俺の両親も俺も、障害をごく自然ものであると受容している。

それに、障害を持っている家庭の両親(特に母親)って、意外に元気にしてるんだぞ。

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で、増田はどうなんだろ。二十年以上生きてきても、弟を"お荷物"としか思わないのか。"私の幸せの実現を遮る邪魔者"なんだろうか。

俺が増田の文章を読んで感じたのは、増田自分の弟にちゃんと向き合ったことがないんじゃないのかということだ。

そして、この先も向き合うことはないのかな、と。もういい年らしいし。

そうであれば本当に哀しい。

これはほんとに不思議に思うことなんだけど、障害を持った弟とそんだけ暮らしていれば、それがどうしようもないほどのやつでも、

愛情を持つものだと思っていた。

でも増田はこんな文章を投稿してしまう。

"家族から自由と金自尊心を奪う"。

弟に目を背け続けるのか、向き合うのか、それは増田次第だけど、

このまま自分理想を追求していっても、ずっとどこかで(街で障害児を見かけるたびに)もやもやが残っていて、

結局幸せになれないままなんじゃないかなと思う。

逆説的だけれど。

家族幸せが実現されていないのに、自分だけ幸せを得るなんて妙だな。

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障害児を産むのが怖い について。

トラバにもいくつかコメントがあるけど、俺も概ねそれに賛同する。

まり、降りかかる苦難は避けられないということである

(”降りかかる不幸”とは言わないところは個人的なこだわりである。)

だれにだって人生どこかで巨大な苦難に出くわすものだろうと思うし、それに遭遇したらなんとか生き抜くしかないだろ。

障害児を産むのは怖い、いやそうかもしれないけどさ、人間なんだし生まれるときは生まれるよ。

殺すのか、見捨てるのか、それは増田勝手だけどさ。

やれ中の上の容姿だの、やれ国立大生だの、それなりの企業だの・・・

まず自分の弟について真剣に考えてみたらいいと思う。

自分出産についてはその後じゃないかな。どうだろう。

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最後に、俺について。

大学4年のある朝、夢を見た。

具体的な内容は覚えてないけど、弟が出てきた。

目を覚ましたら、涙がたくさんあふれてた。

そのときに、自分の弟のような人と関わる仕事に就こうと思った。

今は特別支援学校障害者の生徒と生活してる。

みんな素直で、頑張って生きてます

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