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はてなキーワード: 豊島与志雄とは

2018-02-15

結婚生活というものは、屁理窟世界ではないのである思想が違うから、とか、人種が違うから、とか、そういう一般論では割りきれないもので、男女二人の関係は、いつの世に限らず、男女二人だけの独特の世界だ。

坂口安吾 安吾巷談 天光光女史の場合

婦人が、一般論として男子差別のない参政権を求めたときイギリス婦人たちに参政権を与えたのは、保守党であった。

宮本百合子 戦争はわたしたちからすべてを奪う

軍艦三笠」にせよ「錆びた銃弾」にせよ、共に特殊主題ではあるが、これを一般論化して、象徴的意義に解することも出来る。

豊島与志雄 書かれざる作品

そしてその夜、銀座裏のバーで酔っぱらいながら、異民族間の距ては如何ともしがたいなどと、梅子のことについてではなく、一般論として言いだした。それから更に、日本人は全体として中国人蔑視してるとまで言った。

豊島与志雄 秦の憂愁

以上、一般論は終りだ。どうも僕は、こんなわかり切ったような概念論は、不得手なのだ。どんな、つまらない本にだって、そんな事は、ちゃんと書かれてあるんだからね。なるべくなら僕は、清潔な、強い、明るい、なんてそんな形容詞を使いたくないんだ。自分からだに傷をつけて、そこから噴き出た言葉だけで言いたい。下手くそでもいい、自分の血肉を削った言葉だけを、どもりながら言いたい。どうも、一般論は、てれくさい。演説は、これでやめる。

太宰治 乞食学生

よき文章家には、必ず隠そうとして隠し切れないであろう特色が、自らその文章に浮び出るものである。要は明快であることだ。だが、これは一般論であって、その小説から文章だけを切り放して、内容と別個のものとして論じることは不可能なことである。以下、私は各論はいるのであるが、そこで各種類の中に、内容と文章とを合せて詳論したいと思っているから、ここではこれ位に止めることにしよう。

直木三十五 大衆文芸作法

さあ以上から一般論」の意味をみんなで考えてみよう。

2017-11-15

anond:20171115002317

砂糖黍の艶やかな皮をむいて、あの白い中身をしゃぶる甘味快味を、私は終生忘れないだろう。

――豊島与志雄「「自然」」

誰も誰も、食うためには、品も威も下げると思え。さまでにして、手に入れる餌食だ。突くとなれば会釈はない。骨までしゃぶるわ。

――泉鏡花紅玉

この飴細工と糝粉細工とが江戸時代形見といったような大道商人であったが、キャラメルドロップをしゃぶる現代の子ども達からだんだんに見捨てられて、東京市のまん中からは昔の姿を消して行くらしく、場末の町などで折りおりに見かける飴売りにも若い人は殆ど無い。

――岡本綺堂「半七捕物帳 54 唐人飴」

梅干布などというものもあって、これは島田で作っていただきますさらし木綿に梅干汁をひたして天日に乾かし、それを小さく切っていざという時しゃぶるのだそうです。

――宮本百合子「獄中への手紙 09 一九四二年(昭和十七年)」

蛇さん、ずいぶんのろまだなあ。おいらのしりでもしゃぶるがいい。

――楠山正雄「物のいわれ」

コリャ堪らん。英雄豪傑の汗なら好んでもしゃぶるが、こんな懦弱い奴の汗を舐めるのは御免である

――押川春浪本州横断 癇癪徒歩旅行

私の母なんかも、昆布をしゃぶるには人後に落ちた事がない。

――直木三十五大阪を歩く」

あんこのついた指をしゃぶるものもある。鼻の頭へ黄豆粉をつけているものもある。上唇についた黒ごまと鼻汁とを一緒になめているものもある。

――長谷川時雨「旧聞日本橋 20 西川小りん」

「今ライムがはやっているの?」「ええ、みんなライム買うわ。メグさんだって、けちだと思われたくなかったら、きっと買うわ。そして、みんな教室で机のなかにかくしておいてしゃぶるの。」

――ルイーザ・メイ・オルコット「若草物語

人間は奪い取って来た生をたしなみながらしゃぶるけれども、ほどなくその生はまた尽きて行く。

――有島武郎「生まれいずる悩み」

ね、ほら、おもちゃがほしくば、この鼻の頭をしゃぶるといいよ。

――佐々木味津三「右門捕物帖 25 卒塔婆を祭った米びつ」

しかし、かわいそうに軽業の女たち、折助は逃げ去ったが今度はいっそう怖ろしい骨までしゃぶる獣、それの襲撃と聞いて歯の根が合わなくなりました。

――中里介山大菩薩峠 09 女子小人の巻」

2017-06-07

http://anond.hatelabo.jp/20170607091255

検索結果 / 違和を

懶病」と云ひ、今又此詩がある。榛軒は此頃心身の違和を覚えてゐたとおもはれる。 五月には榛軒の女婿全安 森鴎外伊沢蘭軒

なことに思いを走らせるのである。近頃彼は身体の違和を自覚しだしていた。殆んど毎夜のように寝汗をかい豊島与志雄「怒りの虫」

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http://www.let.osaka-u.ac.jp/~tanomura/kwic/aozora/

 
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