2024-05-29

ブコメへの返信(ファクトのみではない)

Q.どうして実質賃金指数(毎月勤労統計)を使わないの?

A.①毎月勤労統計統計不正問題によって過去との整合性が完全ではない

②毎月勤労統計は本系列共通事業所系列で動きが違うなど信頼性に欠ける

③毎月勤労統計は他の指標春闘の動きと比べても不可解だと指摘されている

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD1585B0V10C24A5000000/

GDPに合わせて2022年までを見ているので速報性が要らない

とはいえ労働分配率を求める雇用者報酬数字には毎月勤労統計が使われているので、本来は以下の論文のようにGDPから組み立て直すべきだが、匿名ダイアリーでやるには手に余る上に2022年までのデータさえまだ手に入らない。

https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2016/wp16j09.htm

Q.国際的に見るとむしろ低成長だろ

A.生産年齢人口が減少していっているので経済全体の成長率はその分だけ低くなるのは仕方ない。これは短期的には動かせない前提条件となる。子沢山の文化を持つ移民1世が増加している国以外では同様の問題が今後起きるであろうが、今のところ日本のような生産年齢が減少をしている国はないので比較すれば日本の成長率は低めとなるだろう。一方で生産年齢人口一人当たりの成長率では日本は高かった。

https://mainichi.jp/articles/20240118/org/00m/020/008000d

生産年齢を超えた者の労働参加など諸々の調整をしても、悪い方とはならないだろう。

Q.ドルベースGDPでは悪かっただろ

A.世界経済におけるランキングが気になる人はともかく、日本人の多くは円ベース生活しているので普通の人には関係がない。円安輸入品が高くなった分は消費者物価を通じて実質化するときに反映されている。

Q.野放図に増え続けた社会保険料手取りは減っているだろ

A.それはそう。ただし仮に社会保険料が据え置かれていれば手取りは増えてもそこから親の介護生活費に回す負担が大きくなって家計負担は平均的には変わらないだろう。負担に直面するのはしばらく先だったり、親がいない家庭では負担だけ減ったりといった金銭的に得する人、損する人は出てくるとしても。そもそも既に生まれている人が老人になっていく以上、成田○輔よろしく集団自決を迫るのでもない限り何をやっても大概は効果の乏しい弥縫策にとどまるのではないか

Q.民主党政権麻生リーマンショック後始末と東日本大震災があっただろ

A.リーマン・ショックが起きたのは2008年、それで日本経済が一番落ち込んだのは2009年の第1四半期だから2009年平均を起点にしている民主党政権期間の成長率にとってはむしろこれは有利に働く要因。東日本大震災は確かに不利な要素ではあるものの、2011年内は第2四半期に影響が出ただけで回復しており、停滞は2012年の方が長い。震災とは別に生み出されたものだろう。また、アベノミクス期間にも消費増税と何よりコロナがあったのだから民主党政権期間だけが特に不利ということもない。

Q.15年かけて労働者の平均給与が5%増えてトリクルダウンは起こっていたとw その間生産性は8%上がっているのにw

A.アベノミクス期間10年の話をしているのですが。その期間では労働分配率は上昇、労働生産性と実質賃金の上がり方は殆ど同じ。




anond:20240527015142

記事への反応 -
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    • じゃあ何すか ハマコー先生は実際の給与統計も見ずに語る知ったか野郎だったって事すか

    • リフレガーとあれだけ言っているのに、全く反論できないんだ

    • 円で言われてもわからん。GDPはドルで書いてくれ。

    • https://b.hatena.ne.jp/entry/4753976912302984128/comment/wxitizi   労働分配率はコロナ期に企業が利潤を削って雇用者報酬に回したので上がった分もあるでしょう

    • 鳩山政権からの3年のGDPの伸びとアベノミクス10年の伸びがほぼ一緒やないか

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