今でもコロナは別に大したことないんじゃないか、という意見が多いようだ。
大したことあるかどうかはもちろん主観によるが、中国やイタリア、スペインの報道を見てそう思うならそうなのだろう。
あるいはあれは騒ぎすぎているインフォデミックの結果だ、と思っている人もいるだろう。
それでは、コロナを受容したら、騒がずに季節性のインフルエンザのように扱ったらどうなるか、ということも考えてみてもよいのではないだろうか。
季節性インフルエンザと比較してみよう。詳細な数字はわからないものの、致死率は少なくとも10倍、桁違いだ。感染力も2倍。少なくともインフルエンザ以上。
https://www.jiji.com/jc/article?k=20200313039830a&g=afp
季節性インフルエンザでももちろん死亡に至るが日常でそれほど見ることはない。寝たきり高齢者の最後の一撃としてならあるが普通に歩けている高齢者がインフルエンザだけで亡くなるということはほとんどない。
ましてや、現役で働けるレベルの医師がインフルエンザの罹患が原因で亡くなったという話は聞いたことがない。そんなことが身近で起こることを看過できるだろうか。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html Q10参照
それが新型コロナでは単純に計算して10万人になる。感染力が高ければもっと多い。年間死亡者は約137万人。さらに10万人がコロナで亡くなる。
70代の致死率8%。
元気にテレビに出ていた70代の著名な芸能人が罹患し突如亡くなる可能性を受容する。
https://www.mhlw.go.jp/content/000609467.pdf 6p参照
そういう社会。
これが受容できるというなら、何も恐れることはない。
つい100年前まで、天然痘や結核やその他あらゆる感染症に人類はなすすべがなかった。それでも繁栄を遂げた。
それに比べれば、新型コロナウイルスなど取るに足らない病原体。
気にしないで生きるのが全体最適と言えるかもしれない。
それが出来るなら何も困らない。
しかし、あの中国ですら、都市を封鎖してまで封じ込めたウイルス。
出来るだろうか。
出来るだろうか?
まず、経済的な理由で自殺する必要は全くない、ということは強調しておく。日本は生活保護などセーフティーネットは十分ある。なんとでもなる。何度でもやり直せる。
とはいえ、影響はある。
「2000~07年に比べて2009年における世界54カ国の男性の自殺率比(RR)は1.033(95%CI 1.027~1.039)であり,有意に増加していた(P<0.001)」
https://medical-tribune.co.jp/mtpronews/1309/1309055.html?_login=1#_login
日本では
「2008年に起きたリーマンショックでは、自殺者数32,249人と前年の33,093人に比べ約800人程度増えています。ただ、自殺死亡率で見ると2008年が25.8人、2007年が25.2人と大きな変化は伺えませんでした。」
https://business-career.jp/articles/2LyRmipkcp4qic6ar53g?page=3
確かに影響はあるし、無視してよい数字では全くないが、新型コロナウイルスの影響と比べると桁が違う。3桁ほど違う。
2019年の自殺者は2万169人。以前よりだいぶ少ない。影響もより少ないことが予想される。
もちろん、対策もできる。
何より、公的に補償をすればよい。極めてシンプルな解決方法だ。
そう考えると、経済が冷え込むから、という理由で新型コロナウイルス感染を軽視するのは医療面、健康面に関してはかなりバランスが悪いと言えるだろう。
そして、社会的に受容、許容が出来ないとしたらどうなるか。
適切な対策をしなければ、イタリア、スペインの後を追うことになる。ならざるを得ない。
つまりあれはインフォデミックではない。
まさにパンデミック。
じゃあ、どうすべきか。
これに尽きる。
一刻も早くするべきではないだろうか。
知能障害