選ばれた理由は一番似合いそうって事なんだけど当時は強く頼まれたら断れない物凄く弱気な性格だったのでクラスの雰囲気に流されてしまった
引き受けはしたけど女装なんて恥ずかしいし最初は本当に嫌だっただけど本気の本気で勝ちに行く
クラスの皆の熱気がすごくて"目立たないグループ"に所属してた自分にとっては皆に期待されたり
何度も女子に話しかけられるのは初めてのことだったので段々と女装するのが楽しくなっていった
そして本番当日はコンテストの宣伝として朝から女装をする事になり気合を入れてメイクされた
ウケが良いとチョイスされた服装が嫌だったが女装の内容に対してあんまり口出しして持ち悪い
その判断が良かったのか自画自賛になるけど普通に女子に見えるし寧ろ結構可愛いとさえ思った
お客さんの反応もかなり良くて中にはなかなか男だって信じてくれない人も居るほどで嬉しさも
あるけど少し恥ずかしかった
昼休憩の時間に友達とご飯食べてたら友達の他校の友達が5,6人やってきて雑談を始めた
会話の内容は部活中心で参加できそなさそうだったので気まずさもあって取り敢えずトイレにでも
行こうとその場からスーッっと離れて学祭中は使用されてない4階に行こうと階段を登ってた所で
友達の友達の一人に呼び止められた
特に理由が会って呼び止められたとかではなくお喋りがしたいという好奇心で呼び止められたけど
別にトイレがしたかったわけではないので空き教室で二人で話すことにした
話すといっても僕は人見知りだし友達の友達は典型的なマシンガントークだったのでコチラは相槌
を打つ程度にしか喋れなかったが友達の友達は中々話が面白くて一緒に話しててとても楽しかった
会話の内容は最初は軽い自己紹介と学校祭の事などの他愛もない話だったけど段々と会話の内容が
それも段々と変な褒め方(スカート短すぎない?とか足寒くない?)されていき太ももも触られた
何度も可愛いと褒める友達の友達にもしかして女子と勘違いしてるのかと思い、何とかして相手が
なるべく恥ずかしくない形で男と伝えようと「女装コンテストの投票あとであるんでお願いします」
と男アピールしたが「もうちょいで行かなきゃ行けないんだ。ごめんね」と相手は全く動じなかった
その後も普通に会話を続けてくれたし女装と理解した上で褒めたり話してくれてる良い人だと思った
というかいくら声変わり前とはいえ声で判断できるだろうと思ってた
30分程話をした後にそろそろ行かないといけないと言われたので友達の友達の要望で最後に一緒に
ぐるっと校内を回ることにした
廊下を適当に歩き友達の友達の希望でお化け屋敷だけ入ることにしたが友達の友達がやたらと距離を
詰めてくるし何度もボディタッチをされたけど嫌がると悪いだろうなとか体格的に反抗するの恐いな
とか思ってお化け屋敷に入る時にはされるがままに手まで繋いでしまった
本当は離れたかったけどお化け屋敷も恐いし友達の友達の力が強いしで結局手を繋いだまま進むこと
になってしまい手を繋いだまま玄関まで見送りに行くことになった
そして友達の友達から「彼氏っている?」「付き合わない?」「今度遊びに行こうよ」と言われた
その瞬間、
何度か言った男アピールは届いていなかったんだと気付くと同時に一気に恐怖がこみ上げてきた
男だとバレたらマジでキレられると思い彼氏がいると嘘をついてそれでも渋る友達の友達をなんとか
見送って後日送られてきたメールも無視してたら特に何も起こらずに何とかなった
もういいんだよおばさん