遅ればせながら、「亜人ちゃんは語りたい」を全話見終わった。
物語として大オチはなく、単なる日常ものとして「これからも続く――」として終わったのは、悪くなかったものの、別段いいものでもなかった。
個人的に最初に頭に浮かぶ感想は、3人のデミちゃん生徒達よりも、サッキー先生に幸せになってほしい、と思う気持ちが一番強い。
宇垣の回想でサッキーが学生だったころのシーンが挿入されるが、恋愛経験のないサキュバス、学生時代から自己抑制を続けて来た女性、という2つの意味で、他のデミちゃんたちよりも境遇がよくなかった、と感じる。
中の人・日笠さんにはこれまで、よくもわるくも印象に残るキャラを(寡聞にして)知らなかったので、今回このサッキーで少し見方が変わった。気軽に鉄男に話しかけ親密になるデミ生徒ちゃんたちを羨む演技など、違和感なくすんなり受け入れられたし、このアニメでは一番グッときたのがメインの3人ではなくサッキーだった。
1.ヴァンパイア・ひかり。この中の人、たぶん俺は初めて(今期けもフレで改めて自分の中でアニメ熱が再燃した)。失礼だろうが、平野綾っぽいね。元気キャラなので叫ぶシーンが多かったようだが、なんら違和感なく観ていられた。
ただ単純に高校生としては、芯があまりに通り過ぎていて、アニメ中つまづくことすらなかった(あくまで物語の主題になるようなツマヅキとして)ので、そこはデキスギテル感が強かったかな。
2.デュラハン・マッチー。亜人というモン娘に近いジャンル(ちなみにどちらも個人的には忌避感皆無で受け入れられる)をする上では、たしかにデュラハンはビジュアルでアドバンテージはあったのだろう、だが終盤の大学での講義はあまりいらなかったように思う、あと男が女の子デュラハンの頭を抱えるという行為は、少なくともイチ視聴者でありモン娘系にある程度なれてる俺だとフェ○チ○が即想起されるので、下ネタありとしてもちょっとうーんと思わされた(小鳥遊家ハウスハズバンドの親父さんがマッチーの頭を抱えるシーンがあったが、むむむという忌避感は実際少しあった)。巨乳キャラというのはまったくもってけしからんぐらいにイイのだが、逆にいえばそういう追加要素を加えねば独り立ちできないという判断だったのだろう。
3.雪女・雪。この子もマッチーと同じく「ギャグ好き」というアディションなしには独り立ちできないと思われてたのだろうと勝手に察知している。そもそもデミちゃんとしての能力に視覚的にもパワー的にも乏しいので、単にデミちゃん3人衆としてまとまる上では問題ないが、必要だったかと自己内部で考えてみると答えはNOと返ってくるくらいのデミちゃん(あくまで物語を構成する上で。別に嫌いなキャラではない)。
上にある通りなので省略。
基本的にマンガもエロゲもいわゆる「ハーレム」ものは好きなのだが、このアニメは珍しく主人公である鉄男の中の人・諏訪部の声のよさに惚れ惚れし、笑わされた(3話だったかの「セックス…(セックス…セックス…)」のエコーとか)。女性向けって俺は男だから「演らされる男声優は大変だなー」ぐらいに思ってたが、こういう声の使い方できるのはある種の積み重ねなのかもしれんね。
宇垣とクルツは、あまり必要なかったと思う。とくにクルツは1話分しか登場しないし、原作みてる人向けのサービスなんだろうね。
日常もののライトな「亜人(≒モン娘)」系としては、個人的に79/100くらいのアタリだったと思う。
あと自分語りもアレなので最後にしたが、どれくらいモン娘系に慣れてるかというと、Vanadisのゲームはいくつか知ってるぐらいです。
お粗末様でした。