この本質は次の通り
・経済成長しない
もちろん政策としては金のバラマキ。
別にバラマキが悪いわけじゃない。
政府、つまり金を動かせる偉い人たちが集まって議論すると、必然的に
「国としてはベンチャー支援している人を支援しよう」という話になる。
で、じゃあ誰に金を渡すか?、という話になる。
という人が世の中に増え始める。
密室から漏れ出したカネの匂いが、頭の良い人達のハナでくんくんと探知される。
政府に対して「こんな成功事例がでました」という話を見せるためには、
いろいろな創意工夫がなされる。
まず金が余ってるか業界の疲弊にあえぐスキの多い業界や企業の動向に目をつける。
いいベンチャーがあったら買いますよという立場の人が、必ずいる。
次に、その分野で元気のいい学生を見つけ、金を渡して株を買い、プロダクトを支援する。
次に、いい具合にプロトタイプができたら、メディアのコネでお祭り騒ぎにさせる。
雑誌に載せ、新聞やらテレビに出す。雪だるま式にメディアに取り上げられる。
メディアは慢性的なネタ不足なので、とびつくネタには多数のメディアが飛びつく。
その他色々な方法で、これがイノベーションである、という絵を作り上げる。
例えばクラウドファンディングで何百万の金を集めた、という事実を作り上げる。
そして頃合を見て、出口にもっていく。
「こんなベンチャーあるんですけどねー」をチラチラさせ、
バクっと食べてもらう。
それだけでそれなりに美味しいけれど、同時にベンチャー支援の成功事例が手に入る。
私達に任せればイノベーションはokです、という形さえ手に入れば
あとは雪だるま式にカネは集まる。
ちなみに食わせるためには、色々な方法がある。
買収する側の企業の担当者にカネが流れる構造をうまく作るとか。
つまり、柏駅で貧乏で夢を追うシンガーソングライターに
音楽やら化粧の仕方やらを叩き込み、客がつくかどうかは関係なく、
この絵は普遍的で、世の中そこらじゅうにあふれている。
ラーメン屋を流行らせるために行列をわざと作らせるのも同じ話だ。
あの株価が吹き上がったという話を聞いた有象無象の個人投資家が
乗り遅れるな、と買いつけると、ほどなく暴落する。
すべてが飽食の時代だ。
うまい食い物も、快適な衣食住も、付加価値も、すべて行き届いた。
民は何も欲しない。
信用収縮でどんな財も消えそうで怖い。
世界は深刻なカネ余りだ。
みんなが求めている「イノベーション」