っていうとすごい意識高い系みたいだけど、クリエティブな仕事と支払われる賃金の少なさについて。
最近デザインの教本も質が上がって、ぶっちゃけこれ学校行かなくてもよくね?という感じがしている。
大学だとムサタマ藝大レベルなら学校のネームバリューとか箔はつくし実力もあるだろうけど
専門学校とか実践的な事を教える分には本を買っても勉強できるのでは?という気持ちになる。
PCと画像編集ソフトなどもかなり浸透していて、素人でも簡単なものならすぐに作れるようになった。
無料の素材でも質が良いものが増えていて、なんとなく配置するだけでもだいぶ見栄えが良いものが作れるようになったと思う。
近年、デザインを教える専門学校や大学の数に対して実際に職業として必要とされる人数は本当に少ない。
職業デザイナーになれる人間というのは少なく、限られた人にしか許されない。
そして、基本的には終電当たり前的な世界である。給与も特別高いわけでもない。ここらへんは会社にもよるけど
ここで難しいのが、
・良いものを作るのに妥協をしない→仕事の終わり時が決めにくく、やろうと思えばいつまででもできる
というような要素だ。
仕事をしているのが苦ではないので、いつまでも仕事をしてしまう。最後に残るのはやはりそういう人たちなんだと思う。
だからある意味ボランティアのような感じで、給与として支払われなくても納得したり折り合いをつけている人がほとんどなんだろう。
また、「良いデザイン」とはなにか?それを決めるのはケースバイケースだが、基本的にはクライアントであると思う。
クライアントがデザインの勉強を齧っているかといえば、そうではない事のほうが多いだろう。
だから、デザイナーの意匠に対してのこだわりが伝わりにくいのではないかと思う。
一般的に何がいいかと決まっていないものに値段をつけ、支払いをしないといけないのだ。大変曖昧である。
なので業績給とは?という話になるし、いい悪いとは何なのか?という話だ。
時間をかければかけるほどいいものができると言うと、そうでもないしコストパフォーマンスも最悪だろう。
今一般的に広く知られているデザイナーのデザインだって、万人がいいと思うものではないし。
結局は毎年毎年たくさんの新人デザイナーが生まれ、そして死んでいく。
でも次から次へと候補者は出てくるのだから、人材に困ることはないのだろう。
そして、経験者雇用ばかりになっていく。新人を育てている時間がないところが多いのだと思う。
そもそもデザインに対して外注できるところなんて限られていて、自社でなんとかしているところも多いのだから、
金を払う価値を見いだせるレベルのクォリティのものでないといけない。
教本ちょっと齧ってそのへんで良さ気な素材拾ってきて適当に配置すればそれっぽくなるのだ。
デザイナーいらなくね?
多分これは今後もっと加速していくのではないかと思う。
事務をやりながら時々デザイン、くらいのスタンスの仕事がもっと増えるといいと思う。
ただ数をこなしてできるようになることもあるのは事実なので、やはり下積みは大事。
そして本業のプロが手がけたものはやはり見る人が見ればわかるし、そのレベルまで至らなければ生きていけないとは思う。
使い捨てにして若い人で固めたほうが流行りの回転も早くなるし結果オーライなんだろうか…
美大にしろ専門にしろ金ばかりかかるので、かかったコストを回収できている人がどれくらいるのか気になるところではある。