■http://anond.hatelabo.jp/20130314212000

本当にいつも思うんですが、アスペルガーって言うのを免罪符にしちゃだめだじゃないかなあと。

詰まる所アスペルガーってのは、フローチャートとかで表現できることしかできない。

それは誰でもそうです。

皆、それぞれの場面で条件分岐作って悩んで苦労して行動してます。

まあ程度もあるでしょうが、少なくとも、仕事で始めて資料渡されて内容見といて、って言われただけなら、誰だって戸惑うし、手直しするために渡されたんだ、って理解できる人は殆ど居ないと思います。

恐らく、文脈から読み取るに、すでにそういうことが何度もあって、他の人なら"条件分岐"としてフローチャートに組み入れてある所、この前はAって言う資料だったけど今日はBって言う資料だった、題名が違うんだからやることは同じとは限らない、とおっしゃっているのだと思います。

アスペルガーという症状の一つとして、そういった、ちょっとした違いを結びつけるのが苦手なんだ、と説明をよく見ます。

でも、実は結構関連性の低いことも完璧に関連性を見出して理解していることもありますよね?

これみたいに、アスペルガーって情報を得た瞬間、どのような場面でもそれを応用し、自分に有利になるよう展開できるじゃないですか?

皆、同じ様なこと、同じような結論になりますよね? それぞれ全く違う人生を生きてるのに?

同じ仕事場同じ環境同じ相手に言われても、「資料の名前が違う」ということだけでも条件を関連付けられなかった人が、"アスペルガー"という、ひとつのキーワードだけで、生活も環境も年齢も性別も違う人と自分を関連付けて、同じ様な条件に当てはめて考えられている。

出来てるわけじゃないですか、実際。

(勝手な想像でもし本当に今回が初めて、の場面であったらごめんなさい)

ですから、フローチャートづくりもなんでも、複雑なことも、実は出来るんです。

ただ、そのフローチャートの中に、行き先がどっちへ行っても自分が苦労したり嫌な思いをする、って分岐点もある、と言うことが理解できてないのだと思います。

そこを逃げちゃ駄目なんですね。

ただ、小さい頃とか、そういう部分は非常に些細な事なので、逃げてしまっても実はそれ程問題にならなかったりもします。

そこを逃げてしまう人とそうでない人がどのように別れるかは分かりませんし、分かったら苦労しないのでしょうが、少なくとも、この些細な逃げを毎回行ううちに、訓練されていってしまうんです。

ですから、実は、"アスペルガー"と呼ばれる人は、要領が悪い、と言われる事もありますが、物凄く要領よく逃げる手段、というのを手に入れてしまっている人達だと思います。

勿論、ここで言う"要領が良い"というのは他人から見たものではありませんが、自分の中では物凄く効率的に要領よく問題を解決していると信じ込んでいるはずです。

どこまでが先天的なもので、どこまでが環境によるものかはわかりませんが、結果的に、小さい頃から逃げる手段を知っていて、さらにそれを許されてしまっていたというのが繋がっているのだと思います。

この"逃げる"というのも単純ではなくて、もし、逆に物凄い悪さをする子であれば、それは周りが強く咎めるし、逃げきったとしても、少なくとも周りが抑制しに来ていた、と言うことは理解しているはずですので、"アスペルガー"と呼ばれる様な症状にはならないと思います。(全く別の方向で酷い人間になる可能性はありますが)

一方で、ちょっとしたことで、失敗したな、と思って怒られる、と思いちょっとした言い訳したり人のせいにしまった時、大人が小さいことだから、と気にせず分かったふりをしてしまうと、そこからそのような良い訳で逃げる事を覚えてしまいます。

そして、次の機会に、同じくちょっとしたことを正直に告白した時に、そういうことをしちゃだめだよ、と咎められる言葉を(優しくでも)かけられてしまうと、自分のなかで、同じ事をしたのに、謝る->怒られる、言い訳する->怒られないというフローチャートが出来て行くんです。

そして、それが行き着く先は、自分が何かして怒られそうになっても、どんな場面でも自分は間違ってない、と主張する様になるんです。

これは、"言い訳"なんですが、"言い訳をして相手を納得させる"という行為が、自分が失敗した場面では最良の方法だ、と言うことを学習してしまっているので、"言い訳をする"ということを、本気で最も最適な行動だ、と思っている事すらあります。

そうすると、今度は常に自分は正しい、と本気で信じる様になり、他人が何か自分に害する様な言動をした場合、その正悪をとわず排除するようになります。

その結果、自分に敵意(これは指導してくれたり何かを教えてくれる、と言う場面も含む)を少しでも向ける人間に対しては全力で拒み自分の思い通りに接してくれる人のみと仲良くやっていくようになります。

そうなれば、言わずもがな、相手の事を考える必要はないんです。接してる相手は全て自分の思う様に動く人を選んでいるわけですから。

アスペルガーの人は正直で何でも言ってしまう、っていうのも実は違うと思うんですよね。

言うのは、全て自分に有利なこと、自分に害が無いことだけです。ただし、人に害があるかどうかは関係ありません。

一方で自分の弱みとかについては一切表に出そうとしません。これが良く分かるのは、"アスペルガー"という診断を受けるまでは、自分の性格や、人と接していてうまくいかないな、と思っている事など、一切人に相談したりはしません。

ですが、何らかの事情で精神科医などに行き(この時も、自分は絶対間違っていない、というのを確かめに行く、ということも多いです)アスペルガーである、と診断された瞬間、今度はそれを武器として振りかざしてきます。今はその言葉が武器になる、と理解しているからです。

恐らく、数年前までであれば、"病気なんだ"としか思えず、余計に自分の弱みを知られないようにしていたはずです。

ただ、そうやって病名を公開したとしても、このエントリの様に、テンプレ的な事を言って理解できない人達がおかしい、という議論に持って行き、決して、自分独自の弱み、的な部分は見せません。

特殊な弱みであったとしても、直ぐその後の文脈でそれを武器として利用していることが殆どです。(まあ、人間誰でも、弱みを見せる、という行為をするときは、よっぽどなマゾじゃない限り、武器として使えると判断した時だけですが)

じゃあどうすれば良いか、ということなんですが、精神科でもなんでもない自分が書いてもどうしようもないかもしれませんが、まずは、論理建ててしか分からない、というなら、自分を納得させるよう、良い方向で上手く学習していく事を考えて見て下さい。

例えば、今まで貴方に何かを教えてくれたり注意してくれたりした人達の殆どを排除してきたかもしれません。父親、母親からも色々"注意"を受けてきたはずです。

その中で、今のあなたの性格、状態、技能に、何か一つでも役だっていることは無いですか?

全て自分で考えだして、自分で学んできたものだ、と思い込んでると思いますが、何か少しでも良いから、この人に教わったんだな、と思える物はないでしょうか?

勿論、今も尊敬していて、仲良く接している先生や友達が居れば、その人達から教わったもの、というのは認識していると思うのですが、これまで、貴方に注意をしたりして、貴方が縁を切ってきた人達の中にも、あなたに重要な事を教えてくれた人は居るはずです。

特に両親なんかはどうでしょうか?口うるさいだけ、というかもしれませんが、いつの間にか自分の物にしている、ということもあるんじゃないかと思います。

もし、そういうものを一つでも見つけられたら、人が"注意する"ということも自分に対する悪意ではないのではないか、と少しは感じられるのではないかな、と。

いずれにせよ、つきなみですが人は貴方が思っているほど貴方の事をなんとも思っていません(良い意味でも悪い意味でも)。あなたも人を悪意を持って攻撃する、ということはめったに無いと思いますが、それは貴方がそういったことが自分にメリットが無い、と分かっているがからです。

同様に、他の人も貴方を攻撃することにメリットはありませんから、それ程怯えて生活する必要はありません。

良くわからない部分で笑ったり話が分からなかったりすることもそれ程大した話ではありません。

それが大した話になってしまうのは、貴方が自分自身の弱みを一切見せないように守っているからです。

さらには、自分が何か言われた時に、物凄く拒否するからです。

論理的に考えられるはずですから、論理的に、一つ一つ組み立てて考えて見て下さい。

出来れば、誰か信用出来る人と、一つ一つ、人が何を思っているか、考えてみると良いかと思います。

普段、ぎこちないのは全て、どんな場面でも自分を守ろうとしてしまっているからなのだと思います。論理立てて分かることしか人の事を理解することは出来ない、というのは、相手が攻撃してくる可能性が高くて怖い、と思っているだけなのです。

もし、少しずつでも場面場面を理解して、相手が明らかに自分を攻撃しない、と理解できる場面が増えていけば、自ずと無理せず接することが出来るようになっていくはずです。

最初は、記号的にでも、相手を絶対に信用できる場面、と言うのを覚えて行けば良いんだと思います。

そのような場面を少しずつ増やしていけば、その場では自分を守らなくても良い、とかんがえられる様になって自然になり、そこからさらに信用できる場面も増やして行けるでしょう。

まあ、理想論で、そう簡単には行かないんですが、なんにせよ、力を振りかざす方向が少し違うと思うので、そこまで考えられるのであれば、一度自分をなんとか説得してみることもいいんじゃないかな、と思っています。

Permalink | 記事への反応(4) | 04:25

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