はてなキーワード: カウチサーフィンとは
まずプロフィール文とか、他の宿泊者が書き残してくれたレファレンス、写真などによーく注意してホストを選び、リクエストのメッセージを送る。
テンプレート機能もあるから似たようなメッセージを大量生産することができる。
コピペみたいな文章を嫌う人もいるので要注意だが、タイミングが重要と考え、数人に送ってみた。
そして私のリクエストをアクセプトしてくれたのは、髭モジャのおじさんだった。
以後、敬意を込めてモジャモジャと呼ばせていただきます。
待ち合わせの場所でおろおろしてると、モジャモジャがやってきて、満面の笑みを浮かべながら「Nice to meet you!!!」って言われた。
そんでお宅へ案内された。
Couch=ソファで寝ることも覚悟していたが、「ここが君の寝室だよっ!!」と個室を用意してくれてたので一安心。
夜は晩ご飯をごちそうになり、テレビをぼーっと眺めながら談話する。
私の英語はまだまだ拙くて文章を構築するのに時間がかかるが、モジャモジャは気長に待ってくれる。
お酒が進むにつれて、お互い饒舌になっていくのを感じながら、私達は話し続けた。夜が深まっていく。
はじめは不安も大きかったが、結果としてモジャモジャは何から何まで親切なおじさんだった。
オレは「民間簡易宿泊施設」には反対派で、「お家に泊まろう」は賛成派。
Airbnbは、ざっと言って「シェア」と「脱法ホテル」の2つがあって、
フランスは「シェア」が主流なので、宿泊関係者の歯切れが悪い。
カウチってのはまあ、寝られるようなソファーのことだと思ってくれ。
時代は下って、家賃高くなってきた。なんかイベントあるとホテルはすぐ一杯だ。
で、Airbedandbreakfast.com(エアマットと朝食)という名前で、サービスを作った。
まんま、簡易マットで寝て朝飯付くぜというサービスな。
余ってるものを貸し出して有効活用しようってのがシェアリングエコノミーで、
余った部屋にベッド入れたり、リビングに人泊めて、ちょっと稼ごうよ、と言うヤツ。
簡単に民宿出来るよってサービスだな。安いし当然借りたい人は居る。
主にフランスで主張されてたり、欧州で主張されてるのがこっちね。
まあ、日本には「田舎に泊まろう!」って偉大な番組があるから、アレ観てくれ。
お話したり、現地の朝飯堪能したり、場合によってはちょっと近所の案内もしてくれる。
新婚さんを暇なばあさんが泊めて、お互いハッピーみたいな。
長期休暇がアタリマエの欧米さんたちには「部屋を長期間空ける」という羨ましい悩みがあってだな。
映画やドラマでもたまに見るかもしれないが、裕福な連中ほど長期休暇でどっか行きたがる。
マコーレー・カルキンくんのホーム・アローンを観たことあるヤツもいるだろ?
というわけで、この空いてる家を誰かに貸すって供給がある。
で、需要もあった。
……つまり、ホストとの心あたたまる交流じゃなくて、安ホテル目的も多いのでは?
というわけで、物件買ってメイド雇って、宿泊所ビジネスになるわけだね。
「もやしもん」のフランス編みりゃ判ると思うが、サービスもまあヒデぇ。
(フランスって、ホテルの受付でも普通にパレブフランセ?とか聞いてくるし)
ただまあ、接客業としてのサービスはなんかちょっとアレなんだが、良い人は多い。
漫画好きも多いし、わたし町田住んでた!町田知ってる?みたいな話になると、とたんに愛想が良くなる。
矛盾はしてない。接客に難があるだけで、趣味人も良い人も多い。
airbnbみたいな「ホスト側が100%泊める人を選り好みできる」サービスと、相性が良い。
自分んちに人を泊める側も、泊まりに行く側も、シェアリングエコノミーは歓迎されている。
もちろん、ビジネス目的の簡易宿泊所も増えているので問題にはなってるけど、比率としては小さい。
なので、フランスでは定年過ぎた老夫婦の部屋貸しとか、都会のオシャレさんの部屋貸しとかで、ホテルが圧迫されてる。
匿名を潰せと言ってるのは、この「老夫婦が年に4ヶ月までって言う制限無視して際限なく受け入れてる」ことを指してる。
近所の暇な老夫婦連中が、ガンガン手厚くオモテナシしてホテルの客層奪ってる。困るわ-、という状況。
違法ホテル問題に直面してる日本では、ちょっとピンと来ないよね。
不幸なことに、日本のAirbnbは、ビジネス側から入ってきている。
築古マンション500万で買って、二段ベッド4つ入れて、マッチングはAirbnb。
1人1500円で貸し出せば6000円/日で、8割稼働で14万/月ですよ!3年で元取れますよ!
まあ、小金持ちがカモられてる段階だが、そこはそれ。
これ、さっきも言ったけど、違法ホテルで、安全性とかガン無視よね。
ホテルニュージャパン火災も遠くなったからなあ。
なし崩しで解禁される可能性もあるよね。
というわけで、最初から「違法ホテル」と「Airbnb」とがイコールで繋がってる日本では、
フランスの宿泊業界団体がシェアリングエコノミーに対して感じてる絶望感とか、ピンと来てないと思う。
お家に泊まろう式のシェアリングエコノミーは、ワリと牧歌的でのんびりした感じ。
ただ、フランスでは1年に4ヶ月までにせよ、と決まってる。けど無視する人も居て、
匿名を潰せっていうのは、この4ヶ月制限キッチリしないと超繁盛されるよって話。
脱法ホテルは、単に運が良いだけで、いずれ災難に見舞われるだろう。ツボを買え。