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はてなキーワード: 藻谷浩介とは

2019-07-11

anond:20190711101937

金持ちの財布よりも全体最適化のことを考えないといけないよねって主張でしょ。

藻谷浩介言葉を借りれば、日本は循環器系の病気からお金を回す政策必要だって、体の中にでかい血だまりたくさん出来てる

2016-12-06

問題人口動態だよ、馬鹿者?

http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20161024/Its_the_demography_stupid

このエントリーにあるように人口動態は自然利子率に影響を与える。人口動態で自然利子率が下がってしまと金政策効果に制約が掛かるのでこれは大きな問題である

日本デフレはその結果であり、藻谷浩介勝利・・・ということなのだろうか?どこの国においても人口動態は自然利子率に影響を与えるにしても、先進国の中でも特に人口動態の問題が深刻な日本では自然利子率への影響が巨大だったのだろうか。

日本では1990年2000年デフレに嵌まり込み、そこからの脱却に苦労している。このような状況は日本だけである自然利子率が大きく下がったのもこの時期だと考えられている*1。では、この間の日本人口動態は他に類を見ないほどの大きな影響を自然利子率に与えたのだろうか。



そこで、実際のデータを見てみよう。

まず元のエントリーの2.依存人口比率である生産年齢以外の人口生産年齢人口で割った依存率は1990年に43.5%だったのが2000年に46.9%と上がっている*2。65歳以上の人口生産年齢人口で割った場合1990年17.3%から2000年の25.5%までもっと顕著に上がっている。依存人口比率が高くなると経済の貯蓄率が下がり、自然利子率は上昇することになる。

次に3.平均寿命を見ると年々安定的に上がっている。このことは長い老後に備えての貯蓄が増えるので、経済の貯蓄率が上がり、自然利子率は下落することになる。

この2.依存人口比率と3.平均寿命効果はどちらも貯蓄を通じたものである。そこで家計貯蓄率のデータを見ると1990年から2000年にかけて日本では下がっている*3。家計貯蓄率が低下した人口以外の理由もあるだろうがその下落が大きいことからすると、2.と3.の効果を合わせたものでは自然利子率は上昇している可能性が高い。

まり人口動態が自然利子率を下げてしまったという場合、1.労働供給の伸び率の効果がとても大きく2.と3.を合わせたもの以上になっている必要がある。

では生産年齢人口はどうであったか1990年86,140千人、2000年86,380千人である*2。増えている。つまり生産年齢人口の変化は自然利子率にプラスに働いていた。

よって1.2.3.トータルで人口動態は自然利子率にプラスに働いていた、マル、終了。藻谷浩介残念!









・・・とは、もちろんならない。

確かに人口動態は1990-2000年にかけて自然利子率にプラスに働いていた可能性は高いものの、それ以前の人口動態がもっと大きなプラスに働いていれば、その大きなプラス効果が剥げ落ちてしまった分だけ自然利子率は低下する。

では何を見れば良いのか?それは、1.については1990年から2000年にかけて15-64歳人口が増えたか減ったかではなく、15-64歳人口の増加率が高まったか低くなったかである人口が何%変化したかではなく人口増加率が何%ポイント変化したかである

たとえば生産年齢人口が年10%で増えていたのが年3%にまで増え方が下がった人口増加社会ではそれが理由自然利子率は下がるが、年1%での生産年齢人口減少が続く人口減少社会ではそれだけなら自然利子率は下がらないのである

では人口増加率のデータを見てみよう。

1980-1990年の間の15-64歳人口の平均増加率は年0.88%であったのが1990-2000年にはこれが年0.06%となっている*4。増加率は0.82%ポイントも下がっている。これが他で類を見ないほど大きな低下であれば、15-64歳人口の動きによって日本では他の国よりも自然利子率が大幅に低下し、日本けがデフレに嵌まった可能性が高まる藻谷浩介勝利なるか?


さっそく他の国の15-64歳人口の平均増加率を見てみよう。


おお、これらの国と比べると日本比較にならないほど急速に劇的に人口動態が悪化していると言えそうだ。やはり藻谷浩介勝利か?

ところが、


と増加率の変化幅で見れば日本以外にも劇的な人口動態の悪化が見られる国がある。しかし、これらの国ではこの間にデフレにはなっていない。

しかも、何もこの時期だけが人口動態でデフレになるわけではないだろう。日本デフレになったときと同じ程度の劇的な人口動態の悪化があればデフレになるのであれば、他の時期に人口動態が悪化した国ではその時期にデフレになっている可能性が高い。ところが、15-64歳人口の増加率が0.5ポイント以上という劇的に低下する経験をした国は数多くあるのである


先進国に限らなければ


かように人口増加率が低下して自然利子率を引き下げたケースは多数あり、その規模も日本けが急速に劇的に悪化したとは言えないものである

2.依存人口比率の上昇は日本が劇的であると言えるがこれは元のエントリーにあるように自然利子率を引き上げるものであり、3.平均寿命はどの国でも長くなっていて日本けが特徴的な動きはしていない。

まり人口動態は、こと自然利子率への影響という点においては、日本けが特に急速で劇的なわけではなく問題が深刻なわけではない。なのに日本けがデフレに長く嵌まり込んでしまった。

これはデフレの原因として、人口動態の悪化が決定的な要因であったわけではないということである藻谷浩介残念!




*1日本自然利子率

http://www.jcer.or.jp/j-fcontents/report.aspx?id=10KYE8ASWCENXJDAI8125N3CI51I8NV1

*2日本人口

http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2014np/pdf/gaiyou2.pdf

*3家計貯蓄率

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4520.html

*4世界人口

https://esa.un.org/unpd/wpp/DVD/Files/1_Indicators%20(Standard)/EXCEL_FILES/1_Population/WPP2015_POP_F15_1_ANNUAL_POPULATION_BY_AGE_BOTH_SEXES.XLS

2016-10-30

http://anond.hatelabo.jp/20161029230033

藻谷浩介論破することと

岩田総裁就任して3年以上経っても2%達成できないことと

郵便ポストが赤いことは

関係がない

2016-10-29

問題人口動態だよ、馬鹿者?

http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20161024/Its_the_demography_stupid

このエントリーにあるように人口動態は自然利子率に影響を与える。人口動態で自然利子率が下がってしまと金政策効果に制約が掛かるのでこれは大きな問題である

日本デフレはその結果であり、藻谷浩介勝利・・・ということなのだろうか?どこの国においても人口動態は自然利子率に影響を与えるにしても、先進国の中でも特に人口動態の問題が深刻な日本では自然利子率への影響が巨大だったのだろうか。

日本では1990年2000年デフレに嵌まり込み、そこからの脱却に苦労している。このような状況は日本だけである自然利子率が大きく下がったのもこの時期だと考えられている*1。では、この間の日本人口動態は他に類を見ないほどの大きな影響を自然利子率に与えたのだろうか。



そこで、実際のデータを見てみよう。

まず元のエントリーの2.依存人口比率である生産年齢以外の人口生産年齢人口で割った依存率は1990年に43.5%だったのが2000年に46.9%と上がっている*2。65歳以上の人口生産年齢人口で割った場合1990年17.3%から2000年の25.5%までもっと顕著に上がっている。依存人口比率が高くなると経済の貯蓄率が下がり、自然利子率は上昇することになる。

次に3.平均寿命を見ると年々安定的に上がっている。このことは長い老後に備えての貯蓄が増えるので、経済の貯蓄率が上がり、自然利子率は下落することになる。

この2.依存人口比率と3.平均寿命効果はどちらも貯蓄を通じたものである。そこで家計貯蓄率のデータを見ると1990年から2000年にかけて日本では下がっている*3。家計貯蓄率が低下した人口以外の理由もあるだろうがその下落が大きいことからすると、2.と3.の効果を合わせたものでは自然利子率は上昇している可能性が高い。

まり人口動態が自然利子率を下げてしまったという場合、1.労働供給の伸び率の効果がとても大きく2.と3.を合わせたもの以上になっている必要がある。

では生産年齢人口はどうであったか1990年86,140千人、2000年86,380千人である*2。増えている。つまり生産年齢人口の変化は自然利子率にプラスに働いていた。

よって1.2.3.トータルで人口動態は自然利子率にプラスに働いていた、マル、終了。藻谷浩介残念!









・・・とは、もちろんならない。

確かに人口動態は1990-2000年にかけて自然利子率にプラスに働いていた可能性は高いものの、それ以前の人口動態がもっと大きなプラスに働いていれば、その大きなプラス効果が剥げ落ちてしまった分だけ自然利子率は低下する。

では何を見れば良いのか?それは、1.については1990年から2000年にかけて15-64歳人口が増えたか減ったかではなく、15-64歳人口の増加率が高まったか低くなったかである人口が何%変化したかではなく人口増加率が何%ポイント変化したかである

たとえば生産年齢人口が年10%で増えていたのが年3%にまで増え方が下がった人口増加社会ではそれが理由自然利子率は下がるが、年1%での生産年齢人口減少が続く人口減少社会ではそれだけなら自然利子率は下がらないのである

では人口増加率のデータを見てみよう。

1980-1990年の間の15-64歳人口の平均増加率は年0.88%であったのが1990-2000年にはこれが年0.06%となっている*4。増加率は0.82%ポイントも下がっている。これが他で類を見ないほど大きな低下であれば、15-64歳人口の動きによって日本では他の国よりも自然利子率が大幅に低下し、日本けがデフレに嵌まった可能性が高まる藻谷浩介勝利なるか?


さっそく他の国の15-64歳人口の平均増加率を見てみよう。


おお、これらの国と比べると日本比較にならないほど急速に劇的に人口動態が悪化していると言えそうだ。やはり藻谷浩介勝利か?

ところが、


と増加率の変化幅で見れば日本以外にも劇的な人口動態の悪化が見られる国がある。しかし、これらの国ではこの間にデフレにはなっていない。

しかも、何もこの時期だけが人口動態でデフレになるわけではないだろう。日本デフレになったときと同じ程度の劇的な人口動態の悪化があればデフレになるのであれば、他の時期に人口動態が悪化した国ではその時期にデフレになっている可能性が高い。ところが、15-64歳人口の増加率が0.5ポイント以上という劇的に低下する経験をした国は数多くあるのである


先進国に限らなければ


かように人口増加率が低下して自然利子率を引き下げたケースは多数あり、その規模も日本けが急速に劇的に悪化したとは言えないものである

2.依存人口比率の上昇は日本が劇的であると言えるがこれは元のエントリーにあるように自然利子率を引き上げるものであり、3.平均寿命はどの国でも長くなっていて日本けが特徴的な動きはしていない。

まり人口動態は、こと自然利子率への影響という点においては、日本けが特に急速で劇的なわけではなく問題が深刻なわけではない。なのに日本けがデフレに長く嵌まり込んでしまった。

これはデフレの原因として、人口動態の悪化が決定的な要因であったわけではないということである藻谷浩介残念!




*1日本自然利子率

http://www.jcer.or.jp/j-fcontents/report.aspx?id=10KYE8ASWCENXJDAI8125N3CI51I8NV1

*2日本人口

http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2014np/pdf/gaiyou2.pdf

*3家計貯蓄率

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4520.html

*4世界人口

https://esa.un.org/unpd/wpp/DVD/Files/1_Indicators%20(Standard)/EXCEL_FILES/1_Population/WPP2015_POP_F15_1_ANNUAL_POPULATION_BY_AGE_BOTH_SEXES.XLS

 
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