2024-10-25

ありがとうプリウス

幼少期に両親が離婚

母の地元引越し母と二人暮らしをしていたが、小学校高学年の頃に病死した。

再び幼少期を過ごした父の家に戻る。

父は離婚後すぐに再婚して異母弟妹も生まれており、継母と弟と妹とは打ち解けられなかった。

中学生の頃に父方祖母が体調を崩した。

父は仕事があり、継母と弟妹は祖母との関係が悪かったため、祖母宅のある地方引越しそこの中学校に転校した。

祖母は喜んで可愛がってくれたが、中学卒業間近に倒れ以後介護なしでは生活ができなくなり、家の近くの介護施設に入所した。

見舞いなどもあるため父の頼みで祖母宅に残り高校進学を迎えた。

高校在学中に祖母が亡くなり、大叔母宅で高校卒業を迎えた。

祖母の自宅を整理したお金を父から貰い、大学進学のために上京

上京と言っても東京都内ではなく首都圏内の国立所謂駅弁だったため4年間の家賃学費バッファを設けて計算してもわずかにお金が残った。

そのお金運転免許を取得して中古車を買った。

それがタイトルプリウス

当時すでに50系が出ており、30前期で走行距離15万を超えたプリウスは安かった。

車にこだわりはなかったが、立ち寄った中古車屋のスタッフから「下手な軽自動車よりこっちの方がいいよ」という言葉により購入を決めた。

大学生活の3年半、社会人4年間の計7年半を一緒に過ごしてくれた愛車だった。

アパート所詮借り物の空間からプリウスの車内の方が落ち着くことのできる空間だった。

嬉しい時も辛い時もプリウスの車内で過ごしたし、色々な人を乗せて色々な場所へ連れて行ってくれた。

そんなプリウスを手放すことになった。

彼女と小旅行に行こうとエンジンをかけたがかからなかった。

一度ハイブリッドバッテリーが壊れ交換したことがあったため、また壊れたかと思いいつもお世話になっているトヨタ系列ディーラーに見てもらった。

担当から言われた言葉は「もうこの車限界ですよ」だった。

ハイブリッドバッテリーは不調なだけで完全に壊れていないが、その他のパーツや内部の系統も含めて全体的な修理が必要で、前回の修理よりさらに大幅な金額がかかると言われた。

前回も「新車を買うより高くつく」と言われたが修理してもらった。

今回の見積もりはそれをさらに超えていて、新車銀行ローンで購入するよりも高い。

これから彼女との結婚式や新居の用意でただでさえ出費が多い中、またいつ壊れるかもわからない車に高い修理代を注ぎ込むことはできなかった。

彼女は修理しようと言ってくれたが、それを断って担当には今後のことを考えると伝えて帰った。

担当言葉のせいか、店内に並ぶ展示車を見たからか、外に停まっているプリウスボロボロに見えた。

洗車と塗装には気を遣っており、傷一つついていないため外側は綺麗に見えるが、内側は限界らしい。

そんな姿を見ていると、母が病死した時や祖母が亡くなった時と同等かそれ以上の悲しみに襲われ涙が止まらなくなってしまった。

たか乗り物、たった7年半しか乗っていない中古車だったが、自分にとってはそれ以上の存在だったらしい。

これから結婚して、新たな家庭を築いても、そこにこのプリウスはいない。

今後このプリウスを超える愛車には出会えないだろうな。

ありがとうプリウス

匿名でもいいからこの喪失感吐露したくて長文を書いてしまった。

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