2020-06-15

◯◯女子の話

なんとか女子という言葉を使った企画炎上してる、というより波紋を呼んでいる。

私も過去に◯◯女子区分された趣味を持っていたことがあるので、当事者といえば当事者だと思う。

私自身は◯◯女子という呼称はそこまで嫌じゃなかった。ただ、この呼称を嫌がる人がいる理由もすごく分かる。

まず嫌がられる理由から書くと、わざわざ性別で分類される必要性がない、という憤りがあるんだと思う。

どこか下に見てるというか、ミーハー若い女たちがこぞってやってきたぞ的なニュアンスが滲んでるような気がするのだ。

女というだけで無条件に素人流行り物が好きでそれに乗ってきたと思われている!と感じる人がいてもおかしくない。

実際そんな感じの上から目線で見てくる古参外野もいる。

けど、そんな女性たちの声が多い中で次々と◯◯女子という呼称が生まれ理由も分かる。

キャッチーで分かりやすいからだ。

今まで女性が少なかった分野や場所に突然女性がやってきたら、多分元からそこにいた人はびっくりする。何で?と理由を探すと思う。

その時「最近は◯◯女子って言葉もあるくらい、◯◯に興味のある女性が増えてるんだよ」と言われると、納得できる。

納得というより、女性が急に増えたけどそれは何らおかしいことではなかったのか、と安心できるんだと思う。

正直これは卵が先か鶏が先かという感じで、◯◯女子という言葉と◯◯に興味のある女性のどちらが先に生じたかは多分はっきりしない。

けど、言葉として存在するということが重要なのだと思う。新しい呼称が生まれるほど世間に浸透している、というのが大切なのだ(実際どこまで浸透してるかは割とそこまで重要じゃない)。

これは別に◯◯女子だけでなく、鉄オタという呼び方ができて鉄道趣味世間一般に広く知れ渡った…という例は多い。知らんけど。

そして、そういうキャッチコピーは実際かなり便利だ。

どうして◯◯が好きなの?女の子で興味持つなんて珍しいね?変わってるね?と言った面倒くさい外野から視線も「私◯◯女子なんで」と一言言えばすんなり終わる。

「女なのにどうして」という疑問を「女だから」で返せるかなり便利な一言だ。相手の前提を根っこから覆せる。

実際私も◯◯女子という呼称を使いまくって、今時女が◯◯好きなんて常識ですよ的な感じに持っていったことはかなりある

ただ、こうやって切り返すこと自体を嫌がる女性も多いと思う。

例えるなら、オッサンセクハラ発言を笑って受け流すような、根本的なところは何も解決していない気持ち悪さも実際ある。

私も、女だろうが男だろうが誰であっても自由に行き来していいじゃないか…と思うところはある。

わざわざキャッチー言葉レッテルを貼らなきゃ理解できないこと自体馬鹿にしている、という考えも分かる。

でも、やっぱり◯◯女子という言葉女性が動きやすくなってる面もあると思う。

◯◯女子に限らず、◯◯男子だって◯◯ブームだって同じだけど、分かりやすレッテルを盾にすると世間好奇心のような疑問がいちいち体に刺さることなスイスイ動ける。

でも、ただ、けど…と際限なく続いてしまいそうなのでこの辺でやめます

◯◯女子って言葉自体は良くも悪くもいろんな効果があるんだ、というのが私の主論です。言葉が生まれるってことはそれだけ影響が大きいことだと思う。

すごい余談だけど、観光系の仕事してる人が「女性客に優しいプランを!」と上層部に「今は◯◯女子流行ってるのでそれに合わせて企画しましょう」とプレゼンしたものの、一部の女性から「◯◯女子と呼ばないで!」と言われてしまいとても困ったという話も聞いたことある

女性客の利用が見込める最大かつ最も分かりやす理由が◯◯女子という言葉なのに、本人たちから否定されるとは…と結局企画は消えてしまったそうな。

からどうということはないけど、あまりいじめいであげてねとは思った。

ただ、今回のきっかけになった特集記事、◯◯女子じゃなくて◯◯彼女だったらまた違ったのかな?とも思った。

  • ◯◯彼女ってますます気持ち悪くね?

  • ◯◯女子が流行ってるので企画しましょう!→女性陣の反対にあって取り止め この感覚があれば今回の顰蹙はなかったんだろうな

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん