人と話したかった
俺はもともとお日様の下でぬくぬくやっていきたい人間。それなのに家にこもってやる仕事をえらんだのが失敗だったのだ
とにかく人と話したかった
そこで思いついたのが、長距離バス
長距離バスで隣に座った人間。なんの意図もない偶然隣り合った人間……
手持ち無沙汰で何もない空間……
そう思った
と言っても、ガラガラで相席にならなかったら元も子もないのである
だからそれなりに人気で、少しマイナーな長距離バス路線を予約することにした!
俺は長距離バスの順番待ちの一番先頭に並び、一番先に席に乗る
それによって自然に相手がどんな容姿をしているのかすぐにわかるのだ!
ここで怖い人だった場合は寝たふりを決め込もう……そう決めた
まず行き!
隣り合ったのは50代ほどのサラリーマン
彼はすごくため息をついていた。顔もなんというか、疲れていた
悪そうな人じゃないな……
出発から30分ほど経って俺は満を持して話しかけることになる!
まずは軽い世間話、そして趣味の話や最近気になっていること。そこから相手の出自に移行し……
(ちなみに、このコミュニケーション過程は全てシミュレーション済みである!
俺はこんな機会がなければ普通のコミュ障なので、これぐらいガッチリ固めなければムリムリのカタツムリ)
今向かっている場所には彼の妻が住んでいるという
しかし彼の妻は介護が必要な身で、彼の妻の父親が介護をしているという
50代サラリーマンは仕事があって別居しているが、1週間の半分は顔を見に行っているのだという
なんと感動的なのだ……
俺は涙がウルッとこみ上げてきた
更に話が盛り上がった
不倫相手は40代人妻(やばそう)、20代学生(めちゃくちゃやばそう)
彼は笑顔で言った
「人生に新しい恋は必要だよ、ガハハ。○○君もいっぱい股にかけなさい!」
…………さて、目的地についた。
なんつーか、期待してたより狭かったな
帰りだ
クビを一切動かさずに眼球を瞬時に移動することで相手のスマホをノーリスクで除くことができるという技能だ!
それによると彼女は何やら軽音楽部のサークル所属で、一人の人物とかなり揉めてやめるか辞めないかの危機になっているらしい!
おお!我が見ぬ青春よ!
出発から30分。満を持して話かける
彼女は終始うつむき気味で、こちらの質問や投げかけに対して「うん」や「違う」と言った簡素な言葉で返した
やりにくいよ!
別にナンパしてるわけじゃねぇ!話したいだけなんだ!下心がないかと言われればそりゃアリほどはあるかも知れんが、こんな偶然にかけるほどの顔に見えるか!?そんな顔に見えるか!?違うだろ!?
上記のことを全部口に出した。すると彼女はクスリと笑って初めて
「見えるよ」
と言った
そうか見えるか……
と言っても俺がしょうもない自虐ギャグを言って、彼女が呆れたように笑うということの繰り返しだったと思う
気がつけば到着
楽しかったけど、彼女との会話では何も引き出せなかったな……とガックリ来た
とりあえず一緒に夜ご飯食べて連絡先を交換して帰った
コミュ障だからストレス溜まったけど、温泉は良かったしいろんな話を聞けたし、友達もできたし、やってよかったなぁって思ったよ!
ウゼェ…マジでハラスメントクズって自覚ないんだな
続きが足りないが?
ちゃっかり連絡先交換してんじゃねーよカスが!クソ
ただしイケメンに限る
長距離バスって、男女が隣り合わないように配置されるでしょ
このあとめちゃくちゃSEXした