悪いけどもう手遅れだよ。
もうすぐヨーロッパでアメリカと同じ現象が起きる。自国第一主義、保護貿易。
アメリカの選挙だがその影響がアメリカだけで済むはずがない。アメリカを追い出された移民は自国に戻って何をすると思う?アメリカと同じことをするのだ。自国にいる移民や海外から働きに来ている人たちを追い出さないと仕事がないから。そして追い出された人たちは自国に戻ってまた同じことをする。もともと仕事のない国から来た人たちはどうするかというとグループを作って食料を奪い合う。民族対立、内戦。そしてそれはそれらの国から搾取してきた経済大国にも影響し、その国の経済も傾くようになりアメリカと同じことが起きる。これからこういうことが繰り返されていくのだ。経済国は搾取してきた国を安定させるために平和維持活動の名の下に武力介入をし内戦に巻き込まれ泥沼となり気が付いた時には黙って撤退することができないほどの損害を出し後には引けなくなる。もしくは自国第一主義の中で勝者となる国が現れ、周辺諸国が富を奪うために武力侵攻をする可能性もある。アメリカだって経済不況の不満を内部の敵、移民に向けて彼らを追い出したところで経済は回復しないだろうしそうなると次は外の敵を求めるようになる。日本だって怪しい。アメリカで多様性主義と保守主義が対立したのと同じように「正しくあろうとする人々」と「信じたいものを信じる人々」の対立が起こっている。放射能、水素水、WELQ、似非科学、人には感情がある。どれだけ科学的な証拠がないと言っても人は不安になるし希望があればすがりたくなる。そういったことを無視してあくまで間違っていると声高に叫び、それを信じる人たちを正そうとする姿勢もまた対立を産む原因となっている。そして放射能の影響や水素水の効能を信じる人たちのグループと、あくまで正しくあろうとする人たちのグループができ対立するようになる。経済的には貧困層、働いているが経済的な余裕がない層の人たちはその不満を生活保護受給者に向けるようになり生活保護受給者は不満を国内の移民や外国人、また都市部の人たちは自分たちが多くの予算を払っているのにそこから地方にも税金が行き渡ることに不満を唱えるようになり都市部と地方で対立するようになり、不満をぶつける相手を求めるようになる。
これがこれから世界中で起きるのだ。この流れは気づかなかっただけですでにできていた。トランプの勝利もこの流れの一つの結果に過ぎないし、今回の選挙ではヒラリーの方が得票数が多かったと言ってもあまり意味がない。トランプが勝つのが今回の選挙なのか次の選挙なのか、時間の問題でしかなかった。
この流れはいつからできていたのか。それは前回の第二次世界大戦の後からだ。朝鮮戦争、湾岸戦争、米ソの冷戦、911、イラク侵攻、ISISの台頭、こういった出来事のすべてか今回の選挙の結果、そしてこれから起こるであろうことに関連している。専門家や評論家は具体的な原因を求めてどこかで結果が変わっていればこうならなかったと話すだろうが長い目で見れば特定のできごとの結果が変わったところで大きな流れは変わらないということに気づくはずだ。
我々はこれからどうすればいいのか。むしろ問いたい、「まだ間に合うと思うのか」と。すでに流れはできてるし今更止めることもできない。すでに賽は投げられているし、歴史は繰り返す。
人類は進歩したという人もいるだろうが、銅が鉄になり、弓が銃になり、紙が通信になったように技術こそ進歩したが、中世のキリスト教会が国際連合になり、十字軍が国際連合軍へと名称を変えただけで行なっていることとその本質は何も変わっていない。