はてなキーワード: 石川町とは
元町の霧笛楼は分かる!けどレストランに行った帰りに買うかどうかとしてしか認識してなかった。
十番館とかありあけとか、知ってた気もするけど、藤沢の宝製菓ほど知ってたかというと、観光地のお土産物屋さんくらいの認識しかなかったような……
桜木町、石川町、関内のエリア周辺で、みなとみらい、中華街、元町、本牧、馬車道、伊勢崎町、野毛、中村橋、黄金町なんかが、横浜市民としては地元・高校周辺以外の地名として聞いて知ってるとこだと思うんだけど(ズーラシアとかシーパラとかの施設や、交通情報で名前だけ聞く笠間十字路とか除く)、「足を伸ばしてでもこの店」というのはあっても、「デパートや地下街で買えるお土産」となると決定打がないような……
そのなかでは「ハーバー」が頭抜けてるんだなというのは知れてよかった。早速買ってみたんだけど、お土産感高い上に、包装された箱買いじゃなく一個ずつも買えて、しかも一個が大きくておやつとして満足感高いなって思った
吉村家のラーメンセットは思いつかなかったので、「なるほど!」ってなった
あと、「NEWoMan横浜6階の2416マーケットで「旅するコンフィチュール」」とか、中華街のお店の月餅以外のお菓子とか調味料とか中華まんとか、レス以外にブコメでも色々教えてもらって嬉しかった。帰省したとき自分も買おうと思った
「鎌倉でもいいじゃん、横浜も鎌倉も区別できるわけねーから、鳩サブレーにしとけばいいじゃん」という意見も多くて、なるほどと思った
石川町の駅の前に現れた彼女は、いつものように妖精のようで、いたずらっぽい笑みを浮かべて、今日はなにをしてやろうかという顔をしている。
「待ちました?」
「ええ、15分」
そういって、2人で歩き出す。
三ヶ月前からはじまった横浜開拓計画は現在でも実行中で、2人の手には横浜市のハンディな地図が握られている。
「保土ヶ谷は失敗でしたね」
「まあ、でも石川町はかなり期待しているんです」
ぼくらのデートは、カメラ持参の街歩きが主で、それはぼくの趣味にも彼女の趣味にも合っている。毎回、駅を決めて、目星をつけて、とりあえず予定は作らずに勝手気ままに、好きなように散歩するデート。
旨そうな店があれば昼食をとり、面白そうな店があれば入り、歩き疲れたらカフェを探す。街歩きは一種の冒険で、見たことのないなにかに出会うかっこうの手段。特に横浜はそんなものに満ちあふれていて、シャッターを切るたびに増えていくすてきな思い出が、なにやら旅行記のようにさえ思えてくる。
「そういえば、飲むところ、見つけました?」
「あ、ごめん。ちょっとネットではピンと来るところなかったかなあ」
「困ります、それじゃあ」
「なんかどっかにあると思うんだよね、この辺なら」
今日のデートは、ささやかな彼女との忘年会のおまけで、一応形式的には、仕事仲間と親交を深めるための散歩だった。
しかし、彼女とのデートは悪ガキ同士の探検のようで、あれこれ目の前に現れるものを宝物でも発見したようにシャッターを切る。彼女はどちらかというと構図で切り、ぼくはどちらかというと物で切る。だから彼女は遠写が主で、ぼくは接写が主。探検が終わったあとにお互いの撮った物を付き合わせると、けっこう見ているところの違いが分かって、1度で2度おいしいような心地になる。
あれ、これ、カメラ仲間じゃないかと、そう思うときもある。
「そういえば、石川町は洋館狙いでしたよね?」
「あ、ああそう」
ぼくは地図を見る。
「撮ってみたいかも」
「じゃあ、そのように」
教会では、結婚式の真っ最中で、華やかな衣装の方々が、雑談をしている。
そういう中でそそくさと洋館目当てになるのはちょっとしゃくで、2人で手などつないでカップルですアピールなどしてみる。まあ、どう考えても、何ヶ月もふたりで散歩デートしてれば好き合っているのは否定できないのではあるが、それでも手をつないで視線が合ってしまったりすると、やっぱりそういう関係だよね、という意識が募る。
視線が気まずい。
「キスしても怒らない?」
「怒りません」
それで彼女は視線をそらして照れる。
もうキスなんて何十回もしているのに。
結局のところ、関係の飽きとはマンネリから来るというのだけど、それは、これがされて当たり前、という共通認識が構築されてからはじまるような気がするのだ。
むかしの彼女との関係は、「完全な同意」に基づいていて、その中で一番刺激が大きい、抱き合うことがすべての目的になっていた。だから、抱き合うためのデート、抱き合うための飲み会、抱き合うための日々。そんな風になってしまっては、2人の関係はマンネリになる。
結局セックスのために付き合っているのでしょう?
ほど貧しい関係はなく、その貧しさにひたすらに打ちのめされる。
だから彼女との関係はいつも揺らいでいて新鮮で、恋人のようでもあり、友人のようでもあり、同僚のようでもあり、同士のようでもある。
それなりの居酒屋を見つけて、わいわいと話し始める。
「あんまり飲まないでくださいよ」
おっと、彼女は今夜をご所望だった。
結局のところ、それがすべてになってしまうと、手をつないだ瞬間に愛撫をはじめてしまう、キスした瞬間に愛撫をはじめてしまう、もう触れ合った瞬間に、抱き合うことへのカウントダウンがはじまってしまう。
それは、とても息苦しくて、すべての女性とのつきあいが、そのためだけにあるのだとそういう錯覚に陥ってしまうのだ。ぼくは君を性的に喜ばせるためだけに存在しているのだって。
そうじゃないって、関係で示して欲しい。
身体の関係がなくても、シャッターを切り合っていれば、それで充分だって。
食事が済んで、小ぎれいなホテルの部屋を取ると、彼女は淑女から一変する。
シャワーを浴びて、裸でシーツの中で待っている彼女に向き合う。
「電気消して」
「輪郭ぐらい見えないと、上手くできない」
常夜灯を点す。
キスをして発情していないのを見て、柔らかく抱きしめる。ぎゅうと肌と肌を合わせるように。それで肌の温度が合ってくるのを確かめる。
「つめたい」
「冷え性だから」
「ぼくもそう」
可愛くチュッと頬にキスをする。くちびるで頬を愛撫するようなキス。
それで視線を合わせて、とろけ合う2人を確認する。
もう片方の頬を愛撫。瞳が潤んでくる。
髪をやさしく撫でる。もう溶け合いはじめている。
彼女との日々はそんな感じで、陶酔はあるのだけど、いつまでも、なぜか新鮮さが保たれている。曖昧な彼女との関係は、どこまでいっても曖昧で、それが、いつまでも都合よく毎日が展開される。
全部って答えはないのだろうか。