例えば多数のファンを持つ球団であったりアイドル、オタク向けビジネスまでありとあらゆるビジネス形態が対象だ。フォロワーの多い貴方も対象に含まれる。
ファンがつくことで確かに安定した利益が発生する。しかし今回の事件で明らかになったことは「ファンは自分を愛するがゆえ、ちょっとした勘違いでも憤慨し、自分に殺意を向ける可能性がある」という事実だ。
私たちはこの事件を通して、愛は深いほどたやすく憎悪に変わりうることに気づいたのである。
元恋人によるリベンジポルノから、某有名アイドルへの嫌がらせ、著名ブロガー殺害、そして今回の京アニ放火テロまでの流れは「ファンビジネス」への警鐘ではないだろうか?
残念ながら利益がすべての経営者もいる。建物のセキュリティーがいかに完全であっても熱烈なファンを抱えた時点でアウトである。すべてのファンを抱える者にとって、いつ自分が殺されてもおかしくない時代といえないだろうか?
身の安全は自分で守るしかない。誰も助けてはくれないと厳しく考えるべきだと思う。経営者は社員や自信の安全のためにむやみにファンを作らず、極力組織や利害関係から距離をおくべきだ。
自由に暮らし、余計な人間と関わらず、好きなことを誰の目も気にせず満喫する「無敵の人」は案外、最も安全で幸福なのかもしれない。
インスタグラムも「いいね」機能の廃止を検討し、テストを開始した。人がむやみに繋がりすぎる社会の弊害が現れている。
身の安全のために今すぐできることは何だろうか?
・熱愛ファンを作らず、適正温度の人間関係を維持するために、ある程度ファンを減らす「フォロー外し」を行うこと
・自身の愛され要素を改めて棚卸しし、いかに愛されないか方策を練ること
・経営者であれば行き過ぎた「ファンビジネス」「ブランディング」「差別化戦略」は、自社の社員や周りの家族への殺人的暴力になりうるという認識を持つこと。そして、「愛されすぎないファンビジネスのかたち」を模索すること
より根本的な経営上の問題、避けられる問題が隠れていることに少しでも多くの人が気づいて欲しい。