身だしなみとか化粧とか滅茶苦茶面倒臭いと思ってはいるし人付き合いが苦手すぎて見事にアラサー喪女処女にはなってしまったが、性自認や性的嗜好は一般的な女性のそれであるという自覚はある。しかし乳がん検診で引っかかってから(結局生検までやってシロだったけど3年くらい経過観察する羽目になった)、自分が抱える「女体」というものがうっすら嫌になってしまった。
要は来ても腹が痛くなるだけで何のメリットもないのに来なけりゃ来ないでホルモン異常がどうだ病気の可能性がああだとなる月経がほんとにクソ邪魔だなあと。
そもそも排卵を繰り返すこと自体が卵巣癌のリスクになるとか言われるし、月経に連動して伸び縮みする乳房それ自体が乳がんリスクと言われるし、がんまで行かないにしても子宮筋腫やら子宮内膜症やらそういった厄介な物事のリスクが月経ってやつをこなすだけでどうしてもついて回る。じゃあ月経止めるべとピル飲むにしても血栓リスクは無視できないし、究極には子供作って産むしかないという話になったとて、その後の育児を度外視したとしても出産自体生命に関わる大仕事だ。初産で産休を取った先輩が職場のお祝いムードの中、「滅茶苦茶怖いけど生きて帰ってきます」と引き攣った笑顔で挨拶して休みに入っていったのをよく覚えている。
そもそも引きこもり一歩手前まで行ってたような立派なクズ喪女で結婚する気配どころか友達すらマトモに居ない人間なので、せめて仕事のパフォーマンスを落とさずにささやかでも社会の生産性に寄与したいのだが、ちょっとでも「頑張る」と、すぐに生理が飛んだりあるいは重くなったりするのがほとほと面倒だ。医者に相談しても結局はストレス軽減させるしかないという話になってしまって、いやわたしはストレスかかってもいいから「頑張りたい」のだが……とループするしかないというか(ピルは血栓できやすい体質みたいであまりお勧めできないと言われてしまった)。
女性の身体がどうだというよりただままならない自分の身体が嫌いだという話でしかないので、結局ただの愚痴である。性別関係なくままならない身体を抱えている人はたくさんいるし、その中で皆頑張っている。こんなもんは所謂「女さん」の世の中が分かってないが故の甘えなのかもしれない。そもそも既にそうであることについて沢山の不満が吐露されており、それに対してのノウハウもある程度共有されている「女体」ってやつは、まだ全然恵まれているのだろう。それでもやっぱりうっすら嫌になってしまう。そういう時もあるというだけだ。
わかる 「必要経費」と唱えて命の母ホワイトをむさぼる日々 理想の人間じゃない動物の部分が最後に悩む所になるとは知らなかったよ ムダ毛とか生理の不調とか冬の眠気とか