2022-04-12

スマホの全バンド対応必須にしたらSIMフリー版が値上がりするのでは?

方面からロッカスに非難されてるキャリアモデル対応バンド問題に関してWGの情報が出てきたが

個人的感想としては「そりゃそうだよなぁ」という感想しかない。

スマホ調達するMNO側としては別に機能である分には構わないが、要件ではない仕様に余計な金なんぞ出せない。

スマホ製造する側がコスト圧縮のために共通モデルを流用するなら好きにすればいい、という話だ。

そして、スマホ製造して販売する側としては、「搭載した機能に関しては検証しておかなければならない」という事のコスト

自分たちだけで持つなんてやりたくないか機能自体を削るのだ。

この状況でキャリアモデルで全バンド対応必須という話にしてしまった場合キャリアモデル存在意義を失うので

金額の大きな専用モデル製造発注ではなく、MNO各社はSIMフリーモデル必要な分だけ都度発注する形に変わるだろう。

端末製造メーカーが確保できる金額が大幅に目減りするわけだ。人口が減っていく日本国内

その損失を埋める程SIMフリーモデルが売れるなんて能天気予測を立てるメーカーなどいないだろう。

そうなると、今までMNO個別負担してくれていた製造コストが全部SIMフリーモデルに乗っかる形になる。

その結果、今以上にスマホ価格は上昇するだろう。

一定数の発注も期待できなくなるのでそもそも日本向けの販売はしない、という判断をするメーカーも出てくるだろう。

もし国内販売継続するという判断をした場合でも、これから人口が減って需要の先細りが確定してる日本限定機能

例えばFelica対応モデルなどは激減するだろう。

Xperiaですら海外ハイエンドモデルFelica対応から、他メーカーだってそうなる。

それらのデメリットと引き換えに「通信キャリア乗り換えが楽になる」というメリットを得ることが果たしてユーザーにとっての利益といえるのだろうか?

総務省がどんなに頑張ったとしても、端末メーカー側での全バンドでの動作検証にかかる人的コストはどうにもできない。

需要を支える人口が増えていくならまだ需要増を見込んでなんとなかった可能性もあるが、国策人口が減っていく現状では無理だ。

そんな状況でもFelica対応を全世界向けモデル実装しているiPhone凄さがより明確になってしまうのは皮肉なことだ。

スマホ国内バンド対応に関するコストユーザー負担する覚悟があるんだろうか?

総務省の割引規制ハイエンドモデルが売り上げランキングから姿を消したのを見れば、

価格上昇した端末の売り上げがどうなるかなど火を見るよりも明らかだ。

馬鹿正直に全バンド対応したとしても、値上げは国内ユーザーに受け入れられず、値上げして売り上げ減らして撤退するか

値上げせず損失を被って自滅して撤退するかのどちらかしか道はない。

体力のあるメーカーはローエンドモデル日本独自機能追加をしてSIMフリーモデルを売ってくれるかもしれない。

ミッドレンジモデルキャリアのケツ持ち前提でスタートする事例が増えてきたので海外モデル横流しですら入ってくるかどうか微妙だろう。

ハイエンドモデル国内投入は絶望的になるだろう。

ただ、製造メーカー公式参入ではなくて、モノ好きな商社独自個別モデル販売代理店になる事例は今でもあるので

ローエンド、ミッドレンジハイエンドを問わず今後も出てくるかもしれない。

国策に振り回される携帯電話業界の皆様にはご愁傷様という他ない。

  • キャリアモデルはそのキャリア限定で災害時でも繋がりやすい、とかはやりそう 今でもハイエンドモデルだけ別設備でサービス提供してるわけだし ドコモは、関東4都県で一部モデルだ...

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