2020-12-28

民主党地方組織

なぜ自民がどれだけダメでも野党特に民主)に票が流れないのか、の話がここんとこバズっていたけれど

イデオロギーの話が多くて、割と重要だと思うのに地方組織の話があまり出てこないので、私見をまとめてみた。

地方有権者は国政の問題より、自治体運営実績を判断基準にしている人がけっこういるのだけれど、この層をほとんど取れていない。例えば2019の統一地方選の結果(リンク先)見れば一目瞭然で、対抗軸自民VS自民(県連)かVS保守系無所属ばかり。

https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_election-local20190408j-01-w600

統一地方選はそれだけで普通知事選より8%投票率上がるから本来野党に有利なはずなのに土俵にすら上がれていない。知事のうち野党系(民主以外&元野党無所属も含め)は相乗りまで加えても11山形岩手東京埼玉大阪静岡石川長野滋賀愛媛沖縄)。民主除名→自民推薦の青森入れても12。うち、東京大阪滋賀地方政党

元々民主党は国政選挙のための政党で、地方国政選挙の下請くらいの扱いをされていた。例えば2009年地方選ではその地方問題ではなく政権交代を中心に訴えたし、国政候補者選定も地方議員からの抜擢より公募が重視された。そのうえ政権喪失後は中央で数合わせの離合集散するたびに、地方組織ダメージを受けて立て直せないまま弱体化していった。

対して自民は、この手の離合集散から無縁だったおかげで地方組織は温存されたし、影響力を失うこともなかった。公明党がいるのも大きいが。結果地方での存在感は、大げさに言うと自民系の内紛の際の数合わせのコマか、国政選挙の時だけ湧いてくる連中、にまで落ちてる。

おまけに、中央地方人材流動性自民より弱い。地方組織が弱いか地方で絵が描けず、中央から人も来ず、勝負できずにジリ貧悪循環が続いてる。野党例外維新大阪限定)ぐらいか。「大阪」があるからそれがショーウィンドウ補給基地になって中央でも存在感を維持できてる。

これらのために地方から上がってくる情報の質と量と多様性自民に遠く及ばないことも、民主政権の失敗の原因の一つになったと思う。陳情や会食もはてなだと嫌われているが、地方から情報を吸い上げるパイプにもなっているわけで、それを否定するなら代替システムを用意すべきだった。この懸念政権奪取前に一度議員秘書と話しする機会があった時に言ってはみたんだが、どうも危機感をもっていないようだった。

残念ながら、当時の民主が選んだ「生の情報不足をメディア理論代替する」方法地方との軋轢になって噴出したし、思い込みで動く口だけの連中というイメージを広めてしまった。

政権を失ったあと民主が取るべき方針は、地方組織を地道に構築して知事の座を取って実績を積むことで、野合して看板掛け替えることではなかったんじゃないか自民が強くなったわけじゃない。保守系無所属知事の増加が、「自民野党も支持できない(でも強いて言うなら民主以外)」って声の反映だと思うし。

どぶ板しろとは言わないが、特に民主系はもっと地方に張り付いて運動家以外の声を聴いて「野党地方を救える」って絵図を書いて実践する体制作れないとこの状況は変わらないし、なにかの間違いで政権取れてもまた失敗する可能性が高いと思う。

※一度再確認のため投稿直後に削除した文章の再投稿

  • 富山県も先日自民党の知事が負けたばっかりだよ 富山の社民党はかつて民主党に合流しなかったから富山県で民主党の基盤はヨワヨワだから民主党論的に無関係なのかもしれないけれど

    • 富山の社民は立憲に合流するやで

      • 増田はさも決まったことのように書いたけどまだ流動的なんじゃないの 社民党富山県連について 11月14日に北日本新聞が民主党に合流かという記事を書き 11月14日に毎日新聞がそれに待っ...

        • 一部の人が嫌がってるだけで大半は立憲行きで決まりやで

    • しばらく離れてたからやっぱ見落としあったか。時間ができたら直しておきます。

  • 『現実を直視しなければ「維新の強さ」はわからない 松本創氏が肌で感じた大阪の期待と熱狂』 ”かたや、例えば大阪10区で敗れた立憲の辻元清美氏(現・参院議員)は、自公政権批判...

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