2020-07-10

台湾BLを見た

アマプラがなぜか台湾BLドラマを勧めてきて、なんとなく見てしまった。

私は女性BL漫画はまったく読まないわけではないが、積極的に読むいわゆる腐女子ではない。

実写BLは、少女漫画的な世界観を生身の人間がやってるのを見る気恥ずかしさに耐えられそうになくて見たことがなかった。

でもまあSNSを見るにタイBLドラマ流行ってるらしいし、45分×全4話なら短いし見てみるかという気になった。

見たのは『是非』という教授×大学生もので、教授ビジュアルが好みだったのでこれにした。

結論から言うと、ベタシチュエーション連続で、そういう場面でスローになるわトゥクトゥーン的な音は入るわで見ていてやっぱり気恥ずかしかったが(そもそもど直球な恋愛ものをあまり見ないのだ)、いろいろと思うこともあったので見てよかった。


まず、ゲイカップルがわかりやすハッピーエンドになるのは「もっと現実もこうなればいいよね」というポジティブさがあってファンタジーとしていいなと思った。

同性愛を扱った一般映画だと、現実社会を背景にしているので大抵ハッピーエンドにはならない)

ラブシーンがきれい脚本にも演者にも照れや茶化しがなかったのもよかった。

あと、この組み合わせだと教授未成年に手を出す(クソ野郎な)のかなと思ったらその辺も上手くフォローされてたり、教授俺様という設定上パワハラ気味なのも一応は作中で突っ込まれてて、気遣いが行き届いてる。この辺はかなり今風だし感心した。


一方、くっつく前の主人公たちを見てモブが「BLだうふふ」みたいなシーンが数カ所あるのはちょっと気になる。

セリフ自体善意から発したものだけど、なくてもいいし「きゃーBLだー」というノリで勝手スマホ写真を撮るのは完全にアウトだろ。

それと「好きになったのがたまたま男だった」はキャラとしてはそうなのかも知らんけど、台詞として古いなーと思うので、もう「考えたことなかったけど自分バイでした」でよくないか


それにしても、凄まじい展開の速さで出会いからくっつくまでやってベタな展開を一通りこなしてノイズは極力無くす作りで、BLというか恋愛ものとしてサービス満点だった。

このジャンルはツボをついてなんぼだと思うけど、台湾BLすごい。

あと俳優さんがかっこいいしかわいいし演技も良かった。

これから作り続けられたら色々な面で洗練されていくんだろうなと思う。


最後同性愛を扱った映画について、全体のトーンが明るくてハッピーエンド映画はあったかなと考えていて、橋口亮輔の「ハッシュ!」を思い出した。

見返したくなったけど配信はないみたいだ。久しぶりにレンタルするかなあ。この作品以降でこういうトーンの映画ってあるんだろうか。あれば見てみたい。

BL漫画だけど、今市子の『僕のやさしいお兄さん』『ホームレスサラリーマン』は近い気がする。

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