私はとっくの昔にSNSのまとめで私鉄嫌いを(事実上ではあるが)ほぼ全面撤回した。だから、私鉄含めて鉄道は左程嫌っていない。
しかし、最近の一般市民による日本の民営公共交通、特にいわゆる「私鉄」に対するバッシングは理解できるよ。
だいたい、私鉄なんぞ昭和の終わることにはとっくの昔に公営化できた。しかし、日本人はそれをしなかった。
何故だろうか?それは、私鉄が事実上の特権産業になっていたからだ。
東京でも郊外の片隅に行くと、私鉄地本が根強かった時代の名残が残っている。
例えを言えば都市開発。現在でも東京の都心を少し離れただけで、私鉄資本の都市開発地域が残っている。
当時は、私鉄線とその会社が同一の建物しか建っていなくて、地方よりもむしろ私鉄社会の郊外のほうが、この地域には○○資本の店がないという地域が多かった。
2000年代までは私の住んでいた地域(2014年に一身上の都合で引っ越したが、引越し距離がたったの1km強なので住んでいるでもかまわないと思うが)も身近にその風土が残っていた。
しかし、2010年代になるとその流れが止まる。理由は言うまでもなく、近頃の新設鉄道は第三セクターが主流になったからだ。
理由を考えてみたが簡単だった。公共交通は公共の財産であり、最大限その利益が公共に還元されるべきという社会意識が高まったからだ。
新自由主義が経済に浸透すると、私鉄社会の根強い郊外にも外資系やファスト風土系列の建物が進出するようになり、音を立てて私鉄と一体化した郊外の風景は崩壊していった。
最近は、よく訳のわからない事故が多くなり、東京あたりでも鉄道以外の公共交通利用などが増えているらしい。
それに、私は最近の安い有料駐車場や有料駐輪場の増加について疑問を抱いていたが、その謎が解けた。
余った土地を有効活用しようというのが一番わかりやすい回答だが、やはり最も現実的なものは、最近駐車場や駐輪場の需要が増えたかららしい。
話を聞くに、鉄道交通が(定時率の低下で)あまりにも使い物にならないために、バスの交通機関にもあふれた人間が車やバイクや自転車を使うようになったというのが多数なのだが、私はその真相を知らない。
いずれにせよ、嘗ては街の誇りでもあった私鉄社会が今では街の恥さらしとして認識されつつあることは間違いがないだろう。
http://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/h23kou_haku/zenbun/genkyo/h1/h1b2s1.html http://biz-journal.jp/2013/12/post_3598.html 「わけのわからない事故が増えた」は厳密にいうと、「普通の事故は減ったが、わけのわから...