2016-09-11

人生で初めて「好きな人」と交際して何かが変わった

 30を過ぎて、初めて、自分好きな人交際を始めた。

 断っておくが、初恋人ではない。というか自慢じゃないが、結構モテる高校生くらいか女性関係が絶えたことはなかった。約30人の友人女性性的関係を持って、その中から何人もの女性交際した。婚約までいった女性もいたが、どうにも自分自身に納得がいかず、結婚までにいたらなかった女性もいた。

 ただ、どの女性にも共通して、心の底からきじゃ無い、という感情を持っていたことだ。すごく相手女性には失礼な事は重々理解している。たいていの場合飲み会イベントなんかで盛り上がって、そのまま肉体関係を持ってしまうことがほとんどだった。その場のノリであって、毎回事が済んだ後に、「あーやってしまった」と後悔することが多かった。もちろん女性側は恋愛感情を持っていることがほとんどで、そのまま交際という流れになった。ただ、自分自身がそこまで強い恋愛感情を持っていないので、どうにも世の中の恋愛観とかけ離れていて、「俺は世の中の一般人とは恋愛に対する姿勢が違うんだろうな」とよく感じていた。「彼女が可愛くてたまらない」とか、「彼女浮気なんて絶対に許せない!男友達と連絡!?ありえない」とかそういう感情は一切持ち合わせてなかった。もちろん、交際をしているわけなので、誕生日デートLineなどちゃんとやったし、たぶん世の中の男性以上にしっかりやっていた。つまり理想的男性像を演じきっていた。当然、交際中の女性にも好かれていた。

 交際していて別れるのは、たいてい決まって同じ理由だった。本気じゃないことがうすうすバレて(バレて良いんだけども)、「あなたと一緒にいても、結婚できる気がしない」という理由がほぼ全てだった。大正解。こちらにも、その気はなかったのだ。ある意味デキ婚を望んでいた。だって、色々決まって楽だなぁと思っていた。といっても、ある程度期間が積もると、情ができて、別れるとき結構寂しい気持ちにもなっていたのも正直なところなのだ

 数ヶ月前、同様の理由交際していた女性と別れた。もちろんショックを受けたが、この女性もその場の勢いで交際スタートした相手だった。結構楽しく過ごしたし、色々思い出も作った。

別れた事は悲しかったが、それはどちらかというと友人を失ったような喪失感だったと思う。

 

 ちょうど女性関係が極めてクリアな状況になったので、自分が好きな女性アタックしてみよう。という気持ちになった。

 相手は、年が一回り下で、すごく可愛い。おしとやかで、すごく上品な人だった。周囲から評価も抜群な女性である。その人とは共通趣味で知り合って、こちらの活動領域にわざわざ遠いにもかかわらず1年以上来てくれていた。周囲にも「おまえがいるからあの子来てるんだよ」と吹聴されていたが、正直なところ「俺とは不釣り合い」だと思っていた。それぐらい素晴らしい女性だった。こんな女性交際できたらいいなと思うことはあったが、前述の女性交際していたために、その気持ちは胸の奥にしまっていた。

 先月、連絡がきて二人で遊びに行くことになった。もちろん手も繋がないような観光をして軽く食事をして、そのまま普通に帰宅した。でも、その3日後にまた、軽く食事をすることになった。連絡を頻繁にとるようになって、先月だけで7回も遊びに行った。最後には、交際を申し込んでいた。すぐにOKされた。

 その後自分自身に、信じられないような変化が起きた。猛烈に彼女のことが「好き」なのだ不思議感情だった。こんな年をとって、まるで小学生で初めて恋をしたかのような感情を再び体験するとは思わなかった。連絡がとりたいと思うけど、「連絡取ったら迷惑かなぁ」なんて思ったり、無性に会いたくなったり。それで、会いに行ったら向こうからも大喜びされて、その日帰宅するのが惜しくなったり。世の中の普通の「恋愛」をしている事に大きな喜びを感じている。

 この感情がいつまで続くかわからないが、人生観が大きく変わったことは間違いない。こんなに素晴らしいものだとは知らなかった。最初から興味の無い女性関係を持つべきじゃ無かったと思うけれども、もし昔からそうだったら今の女性関係を持つことはできなかったと複雑な想いでもある。

 今まで恋愛バカにしていた。こんなに素晴らしいことを皆が語っていたのだと今頃知った。何も知らなかったのは自分だった。

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