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はてなキーワード: 警察音楽隊とは

2024-02-27

anond:20240225211425

ブクマカの反応みていて「けいおん!」はabemaで今やっていないことはわかったが警察音楽隊とかですか

2023-06-26

若い頃はフルート吹きになりたかった

中高、吹奏楽をやっていた。

フルート以外に興味がなくて、授業中もずっと音楽楽器のことしか頭になかった。

楽器を吹いていないときは常に楽譜を書いていたし、

楽譜を書いていないときは常に楽器を吹いていた。

となりのトトロのような、人間より猪の方が多いレベルのクソ田舎のオンボロ公立中学フルート出会い高校は親に無理を言って県内強豪校に進学した。

通学には1時間半かかった。

必死練習して、人数が多いフルートパートの中では一年で唯一コンクールメンバーに選ばれた。

大学音大に行った。毎日フルートが吹きたい。ずっとフルートプレイヤーでいたい。そう思っていた。

 

就職先は県外の警察音楽隊だった。憧れだったオケマンにはなれなかったが、音大四年間で現実を見たわたしからすれば上々の結果だと思った。

県境を2つ跨ぐほど遠くの県へ。

これを機に、中学から付き合っていた幼馴染の恋人と別れることになった。

小学校から一緒だった。中学に入ってすぐ付き合い始めた。高校は別々だったけど地元が一緒なので電車時間を合わせて一緒に帰るのが日課だった。

大学生になって電車の方向が反対になって、会う頻度は減っていた。

なんとなく、大人になったらこの人と結婚するんだと思っていたのに、目の前に「県外の警察フルートを吹く」という道が現れた瞬間、この人と結婚する未来を選びとれなくなった。

フルートをずっと続けてきたんだから。親に無理言って私立高校大学に行ったんだから県内警察には空きがないから。フルートを吹かなきゃならないから。

 

警察就職して2年経った春、異動でやってきた上司と恋に落ちた。

彼は、わたしフルートの音がすてきだと、褒めてくれた。

幼馴染の元彼とずっと付き合っていたわたしとしては、恋する感覚というのを長年忘れていたと言うか、ままごとみたいな初恋の延長でしか恋愛したことがなかったわたしにとって、この経験は衝撃的だった。

抗いようもなく惹かれる。心が持っていかれる。好きな人の一挙手一投足、声、言葉、全てが、わたしの心を揺さぶる。

元彼に対しては抱いたことがない感情だった。

フルート一筋で生きてきたわたしにとって、上司存在猛毒だった。

上司上司で、同じように恋に落ちていた。

出会った年の冬のさしかかり、こっそり2人で飲んでいた時、酔いに身を任せた彼は、「駆け落ちしようか、もう」と言った。

そう、上司は既婚者だった。

わたし音楽隊の訓練やフルート練習もそこそこに、既婚者である彼との逢瀬やメッセージのやり取りに夢中になった。

彼の奥さんが家にいない夜は、電話をするのが日課だった。

奥さん帰宅した途端ぶつ切りにされる電話

不安、悲しみ、嫉妬絶望

会えた時の幸福希望

不倫の沼にズブズブと沈んでいった。

彼に愛されるのは幸せで切なくて極上だった。

フルートの楽しさ、音楽葛藤の数倍のアドレナリンだったと思う。

いつまでも2人の世界に住んでいたいと思った。

フルート音楽警察倫理もどうでもよかった。

一緒にいたくて、隣にいて欲しくて仕方がなかった。

 

翌年、わたし退職届を書くことになる。

奥さんにバレた。

奥さんは、わたしに、「監察官室にバラされるか、慰謝料払って退職するか、選んでほしい」と。

監察官バラされたら、彼のキャリアにも悪影響になると思った。

わたし慰謝料を支払い退職を選んだ。

 

警察寮に住んでいたため、退職引越しが同時に発生しとても忙しかった。

実家に帰りたかったが、兄が結婚した時に、両親と兄夫婦が同居の家を建てたため、わたし実家はもうなかった。

両親と兄夫婦の家に転がり込むのも気が引けて、ひとまずは就職先の県で新しく住居を探した。

それに、上司は「どんなに時間がかかっても必ず離婚する。待っていてほしい」と言っていた。

はいともいいえとも言えなかったが、この地に留まる理由の一つにはなった。

 

貯蓄を切り崩して生活しながら、市役所の職についた。

警察寮より狭いアパートで、もちろん壁は薄いしフルートは吹けない。

警察退職してからしばらくは休みの日なんかにスタジオを借りて吹いたりしていたが、別に誰に聞かせるでもないアクティティとしてのフルートはつまらなくなり、その頻度は減っていって、今はもう半年ほど吹いていない。

上司とは接触禁止命令が出ていたから、退職後は一度も会ってないし連絡もとっていない。

本名でやってる奥さんのインスタアカウントをたまに覗いて、上司の動向を探るくらいしか、接点はなかった。

先週見てみたら、待望の第一子を授かったと報告していた。

 

あんなに恋したのが、愛し合ったのが嘘のように、当時の記憶俯瞰して思い返すわたしがいた。

中学の時わたしの隣でクラリネットを吹いていた友人からラインが来た。コロナも落ち着いたし同窓会がしたいって。帰ってこないかって。

その流れで聞いたけど、元彼結婚してて、2人目が生まれるらしい。

 

わたしは、生まれた街から離れ、フルート吹きになるという夢も潰えて、何をしてるんだろうなぁ。

どこで間違ったんだろう。

フルートを始めたこと?警察就職したこと元彼と別れたこと?既婚者と関係を持ったこと?既婚者の言葉を信じたこと?

上司が「いつかまた会えるように」と贈ってくれた、内側にふたり名前刻印されたプラチナペアリングのかたわれは、今日も虚しく輝いている。

 
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