かなりぐちゃぐちゃになってしまった。
もっと短文でズバッと言える人言語感覚や文章を読み解く力がすごい人の意見も聞きたいです。
うっちー「…いいの?」
喪129 2P 4コマ目
http://www.ganganonline.com/viewer/player/viewer.html?tw=2&cid=SQEX_WATASHIGXXXC1290_72
いやもう、これで言いたい事は伝わる気がするんだけど、自分のなかでうまく言語化できていないので、ちょっと言葉を尽くしてみようと思う。
まず、うっちーは修学旅行編では雌猫の間グループの面々とお揃いの花冠を付けていて、
今回の遠足編でもこっちとお揃いの耳をつけている。
これは、うっちーがいつもの六人から、もこっちを優先していることを示している。
いや、示しているも何も、事実スマホがないと嘘をついてまでもこっちと一緒にいたがってるんだから、そんなことは耳による隠喩がなかったとしても、明確だ。
ただ、遠足編喪128までの、もこっちたち六人組はそもそも別にお揃いの耳をつけているわけではない。
あくまで、もこっちとうっちーだけがお揃いなのだ。(吉田さんの耳が同じように見えるコマもあるけど、ところどころで吉田さんの耳だけ三つの白い模様が入っているので別物だと解釈した)
もちろん、これはうっちーともこっちだけが、雌猫の間グループと同等の親しさ(厳密に言えばうっちーがもこっちとそれぐらいの親しさを持ちたいと一方的に思っていること)を示しているわけではない。
もこっちたちのグループの構成員たちは、それなりに互いのことを思っている(もちろんそれぞれの好感度は、一方的な「好きな人いる」もいれば、そんな仲良くなったと他人から称される間柄もあれば、あいつらといるのが楽しかったから忘れてたが…とごちる関係もあるから、一様ではない)が、そのうえで互いが別々の耳をつけている。
という、まずうっちーの耳の移り変わりと、雌猫の間グループの耳、それともこっちたちの耳について押さえたうえで、今回の本題である田村さんの耳だ。
(ここら辺過去ログを保存してないから、ページ数などをちゃんとかけないのもどかしいな)
私いい
と断っている。
もちろん、これは提案者が親しくないネモだったこともあるだろうが、
そもそもまこが提案しようと、もこっちが提案しようと、吉田さんが提案しようと断りそうなキャラクタではある。
そして、その次の喪126でも、田村さんは頑なにネモとノリを合わせようとはしない。
説明の都合上、作品と時間軸が反転してしまったが、もう明白だろう。
過去の修学旅行における「うっちーを含む雌猫の間グループ八人」や
遠足回における「うっちーとナツを除く四人」は、みんなに合わせてお揃いのものをつけている「普通」なのだ。
ということを踏まえると、遠足回でネモはもう一つ深い独白を残している。
やっぱり黒木さんは
普通じゃないな……
また時間軸を反転させてしまったが、喪125でもネモはもこっちたちを普通じゃないと思っているんですね。
このネモと普通に関しても、今回の喪129では深堀されているのですが、
この増田においては田村さんとうっちーに焦点を絞りたいので、ここらへんで。
さて、そんな田村さんですが、あっさり耳をつけることになります。
それは吉田さんの
おーいいじゃねーか
それにしろよ
結局田村さんにとって、耳をつける行為には思い入れはなく、思い入れがある吉田さんに勧められたからつけているだけなんですね。
ようやく本題です。
「田村さんもくる?」
その後、耳を外したうえで、
私は待たせている人がいるから
と言って断ります。
これは何を意味しているのか?
そう「待たせている人(=もこっちと吉田さん)がいない今この状態に、耳をつける意義がない」ことなんです。
田村さんが耳をつけているのは、吉田さんに勧められたから以上の深い意味はなくて、言って見れば彼女を楽しませるためのサービスなんです。
もちろんそこには、まこっちや、もこっちも含まれているでしょう。
だからこそ、雌猫の間グループの子と会話をする際に、まこっちがいなくなったその時、その耳はもう用をなしていないのです。
という、解釈で終わってしまっては「田村さん視点」の気持ちの解釈にすぎません。
雌猫の間グループ(=普通)と同じ耳をつけず、もこっちと同じ耳をつける、うっちー
と
雌猫の間グループ(=普通)と同じでないのは当然として、そもそも耳をつけることを嫌がる、田村さん
この対比を見ると、どうもワタモテにおける「耳」や「花冠」などの頭の装飾物は、
他人とどのように関わりたいのか? という他者への欲求の象徴のように思えます。
「全員違うけどそれでいい」もこっちグループは変わり者のグループで、
「耳をつけていない」キバコ、茜、加藤さんのグループは、グループとして成り立っていないから、こうして解散してしまった。
そう思うと、全員が違う中でもこっちと同じでいたいうっちー、
吉田さんたちがいればつけるがそうでないならつけない田村さん。
この2人は同じようで、反対な面もあります。
まず同じ面としては、うっちーにとっても、田村さんにとっても、
それは、うっちーが雌猫の間グループと行動せずもこっちといたがることや、
田村さんが雌猫の間グループの前で耳を外す(=要求がない)ことからも明白です。
そんな2人の気持ちのやじるの先にいる、蠱惑さをもった我らがヒロインが、普通じゃない代表もこっちなんですね。
次に、反対な面として「普通」は否定しながらも、うっちーは結局「もこっちとお揃いにする」という普通をしてします。
これは、うっちーは花冠時代に他者と仲良くするには同じものを身につけるということを学んでいるから。
けど、もこっちグループは普通じゃないので、ここが違う耳をつけた状態でも楽しいし、仲がいい。
だから、まだそこに踏み込めていない、うっちーは「もこっちから見るとまだ、その他大勢の普通の人にすぎない」のだと思います。
なので、先の展開を予想するなら、もこっちがうっちーの個性を認めた時、お揃いの耳ではなく、うっちー独自の何かを得るのでしょう。
田村さんは、他者と仲良くする方法がそもそも不器用だから、耳も親しい吉田さんに勧められなければ付けないし、1人でいるときは外したい。
同じ、普通を否定するもの同士だけど、やっぱり正反対なんですよね。
かなり長くなったけど、こういう個々人の気持ちを踏まえたうえで、冒頭に引用した2人の会話を読み返すと。
いいなあ。
田村さんは、うっちーの言葉を「(まこっちと一緒にキバ子のところへ行かなくて)いいの?」と解釈して
うっちーとしては「(まこっちを行かせて)いいの?」と言っているようにも思えるんだよね。
だって、うっちーはどこかのグループを抜けて別のグループへ行くことを今まさに自分で実践しているんだから。
言ってしまえば、雌猫の間グループと、もこっちを天秤にかけて、もこっちをとった自分を、
相手がああいう状況だったとはいえ、キバ子の方をとったまこっちにオーバーラップさせていてもおかしくないわけでさ。
うーん。
うっちーの恋路を応援し隊としての物語のハッピーエンドは「もこっちがうっちーの恋心に自覚的になる」あたりだと思うんですよね。
(そりゃ、恋が成就する、まで行けば言うことないけど、さすがに漫画としてこれやっちゃうと軸がブレすぎるから、まず一旦の目標はここだと思う)
それのためには、ネモやまこっちや田村さんたち、もこっちと仲がいい他の子たちにも知ってもらったうえで、応援してもらうとかが、漫画としては広く展開できると思うんですよね。