はてなキーワード: サンデーGXとは
何?
・島本和彦
「アオイホノオ」で一気に全国区になってしまった感があるけれど、それまで長きに渡ってひたすら「面白いのになぜかマイナー」と言われ続けてきた「面白いのになぜかマイナー」界のレジェンド的存在。
「燃えよペン」「吼えろペン」シリーズや「逆境ナイン」辺りがまとまっているが、「無謀キャプテン」のように明らかに破綻している(作者公認)作品でさえ、その破綻が魅力になるという異常な漫画家。
オチのある短編・中編を書く天才。初期の作品も味があるが、「路地恋花」「海月と私」「そこをなんとか」など近年になって才能が爆発しだした感が強い。
私の中では、あだち充(短編)、沙村広明(光)、佐々木倫子、よしながふみ、などと同じ系統の漫画家に分類されている。
甘くて気持ちのいい恋愛漫画を描く作家。安定して心に染みる恋愛漫画を生み出し続けているという意味で、少女漫画界のあだち充(長編)だと勝手に思っている。
キャラクターも魅力的で、コミカルとシリアスのバランスも素晴らしい。中期以降の作品ならどこから入っても良いと思うが、男性にオススメするとしたら「おまけの小林クン」をチョイスしたい。
成年誌から一般誌に移って17年、サンデーGXでオートバイのウンチク漫画「ジャジャ」を長期連載中。
個人的にウンチク漫画は大好物なのでそれだけでも高評価だが、画風もスッキリ読みやすい感じで気に入っている。
すべての作品を読んではいないのだけれど、魔法少女リリカルなのはシリーズのコミカライズ作品があまりにも素晴らしいので挙げさせてもらう。
特にMOVIE 1stのコミック版は、アニメも含めたすべてのなのはシリーズの中で最高傑作だと思う。
・ざら
とっておき。ホントはあまり紹介したくないくらい、お気に入りの隠し玉。
きらら系を中心に活躍する4コマ作家。久米田康治や畑健二郎など目じゃないくらいに所狭しと詰め込まれた多方面のヲタネタ・小ネタの数々が最大の魅力。
ヲタ文化にあまり詳しくない人間には面白さが伝わりにくい面もあるはずなので、なかなかメジャーにはなり切らないのだろう。
初期作の「ふおんコネクト!」がすでに素晴らしい出来なので、ここから入るのが王道だろう。
元増田も挙げていたけれど、私も好き。ただ、作品の方向性に結構ムラがある辺りは評価が難しい。
個人的に人生でもっとも完成度の高いと感じたストーリー漫画は「フラワー・オブ・ライフ」。まさに衝撃的だった。
今週号のモンジュは出色の出来だった。特に神谷さんの伏射シーンは是非見ておくべきである。
そこでハタと気がついた。ワイルダネスを見ても、レヴィを見てもそうだ。印刷が実に綺麗だ。よく考えると表紙も厚い。
ここで、良くあるオタクの部屋を思いだそう。自分の部屋の隅とか、あいつの部屋の押し入れの中だ。おまえんちの隅だよ。何が積んである?
そう、アフタヌーンだ。
アフタヌーンを読みそれを捨てずに積むのは、いわば習性と言っていい。
なぜ積むのか?これは問いが逆だ。アフタヌーンを読みそれを積む者が、我々なのだ。
脳科学が十分に進んでいないがために、残念ながらその理由に解説を付けることは出来ない。十分に進歩した科学技術は魔法と区別が付かないが、十分に進歩しなければ、未知の領域は又魔法と区別を付けることが出来ない。アフタヌーンにはそういう魔力があるのだ。アフタヌーンは普通の漫画雑誌では無いのだ。((これは「今月はもやしもん休み?あ、イブニングだっけ」となることからも明らか((これは別の物語、いつかまた、別のときにはなすことにしよう。))だ。))
サンデーGXは、雑誌の単行本化を目指している。もっと言えば、積まれることを目指している。単行本よりも大きく、印刷は美しく、紙は厚く、積んで崩れないように四角く固い。
彼らは自覚的に、魔力を身につけようとしている。魅力をその身に纏おうとしている。
そのうちきっと、最終回を大幅に書き換えた単行本が発売((「案外 涙は出んもんだな」))されて、雑誌を残すことの重要性に皆が気づくなるようし向けるんだろう。
そうなったときにはおそらく、漫画雑誌は大きな転換期を迎えるに違いない。サンデーGXは、遙かな頂を目指して一歩づつ登ることで、天国の扉を開けようとしている。