2020-07-01

誰も保育士になりたがらない

訳でもない。むしろ望んで保育士になるのだ。

という事を、保育士養成校に通う学生から聞いて驚いた。

なぜ保育士を目指すのか純粋に気になった事と、

その事をどうしても受け入れられなかった学生の話について、

聞いた内容をメモ代わりに増田へ残しておこうと思う(学生からは了承を得ている)。


・周囲に保育士のいる環境下にある

学生の親や兄弟姉妹保育士として働いている(いた)。

イメージが湧きやすいのだろう。

また、就職の際にそういった親族や知人のツテを使って行うパターンが多いそうだ。

保育士以外の選択肢を考えない

子どもが好き→子どもと関わる仕事保育士になる。と考えて進学する学生一定数いる。

保育園以外の児童福祉施設など、保育士資格活用できる場は色々あるものの、圧倒的に保育士を志す学生が多いそうだ。

幼稚園教諭免許も取得はするが、ほぼ保育園こども園就職する。

また、就職先について休日給与よりも保育の方針環境を重視しがちであり、よく問題視されている低賃金の要因はここにもあるのではないかと予想される。

養成校の事は保育士資格が取得できる学校と思っている

大卒短大卒、専門卒等の学歴による分類をほぼ気にしない。

実際、求人でもそこまで条件は変わらなかったり、短大や専門卒の若い人材を欲しがる事業所が多いそうだ。

また、一部の教育学部を除いて保育系の養成校はほぼボーダーフリーレベルであるため、学生は行けるならどこでも良いのだとか。

進学先の決め手は皆口を揃えて「家から近かったところ」と言う。


近年は常に人手不足業界であるため、

周囲にツテが無くとも、資格さえあればすぐに就業できる。

それが当たり前とされる業界なのだと。

就職転職にわりと時間をかけた自分カルチャーショックを受けた。

社会問題視している低賃金仕事の持ち帰り、就業時間の長さなども

まり気にしていない層が多く(ここも驚いた)、

声をあげようとする人を敬遠しているようだ。



学生について尋ねた。

新型コロナウイルス世間がざわつき始めた3月に強行された1日8時間休憩30分の実習、

上記の実習終了後に当日分の日誌を全て手書きで記録し翌日に提出せねばならず、

園によって日誌上の表現が異なるため、時には重箱の隅をつつくような指摘をされる。

それを平日と土曜を含めて10日間過ごす。

業務の持ち帰り、慢性的睡眠不足、土曜出勤など、

実習のうちから既に業界適応できるか試されているのだと。

それでも周りの学生はそれが当たり前だと受け入れるのだそうだ。

「保育ってそういうものから」と担当教員から何度も何度も言われてもう疲れた、と学生は呟いていた。

その学生は将来なりたい職業があり、児童福祉施設での実務経験必要であるため保育士を目指していたが、

別の大学編入し、新しい環境に身を置く予定だそうだ。

学生の実習のうちから弱音を吐くようでは保育士になってから苦労するよ。」とはとても言えなかったし、思えなかった。

資格職ってどれも皆似たようなものなのか?

1日あたりの実習時間を短縮したり、せめて日誌の記入時間を実習時間に含めることはできないのか?

業務報告は業務時間中に行う私には到底理解できそうにない。

今回聞いた話以外でも保育園現場養成校における常識やそれらの課題点が知りたくなったので、

今後も職員学生から話を聞いていこうと思う。

  • 保育士とか幼稚園教諭自体は大変だと思うけど、ブラックを承知で職業選択してるんだから馬鹿としか思えないわ これは教員も同じ 夢と現実は違うし不満いっぱいで働き続けるより転職...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん