2019-08-21

配送業者の実態 とか


デリバリープロバイダの俺が内部の実態について語ろう

https://togetter.com/li/1282854

中小配送業者の実態経験談として語られたツイートをまとめた記事

さすがに嘘でしょと思ってる人もいるかもしれないが、私は経験上これが真実であることをよく知っている。

というのは、私も過去に同様の仕事したことがあるからだ。

彼らが受け持っている配送エリアにおける集配時間はおおむね9時~18時である休み期間など、ごくまれ荷物が少なかったり、配達・集荷先がないため多少早めに終わることができる場合もあるが、そんなに早くは終われない。そして昼休みを1時間取ると仮定するとこれだけで8時間労働となる。これは夜間配達がないものとしての計算だ。

しかし彼らは配送業である。集配エリア直行すればそこに配達するべき荷物の入った車が置いてあるわけではない。集積所に出向き、荷物を積み込み、集積所から配送エリアまで移動する必要がある。そして終業時には逆に集積所に戻り、集荷した荷物を降ろし、配達伝票を片付けるなどの雑多な事務作業があり、車を片付けなければならない。これらの作業と移動時間を合わせれば、ゆうに3時間はかかる。つまりほとんど何事もなく終わったとしてもデフォルトで3時間残業がある。しかもこれは「1時間の昼休みをとっている」こととして計算している。実際のところ中小では昼食をとるにも運転しながら、などはザラである。そこに夜間配達が発生すれば残業時間は爆発的に増えていく。

彼らは低賃金、あるいは日当で、今もなお残業代などという概念がないと思われる。理由は最大手ヤマト運輸惨状を見ればわかる。

ヤマト、4~6月営業赤字60億円 人件費膨張

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47309620S9A710C1MM8000/

ヤマトHDが大赤字 値上げしたのになぜ?

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190809-00010001-wordleaf-bus_all

直接的には表現していないが、要するに「法に従い、労働時間を守るために人を増やし、残業代をきっちり支払ったら大赤字になった」ということである。これまでどれだけ従業員を無給で働かせ搾取していたか想像に難くない。

これまで残業代を払っていなかった中小運送業者労働時間を守ろうと考えたとする。

すると、3時間サービス残業実態のない昼休み時間=4時間分人手が必要ということになる。つまり単純計算で1.5倍の労働者が必要で、そうなれば今の人件費の1.5倍必要だ。これは夜間配達計算していない。この時点ですらペイできる能力のある運送業者など皆無だろう。ヤマト運輸が値上げしてすら賄い切れていないのだから

同様の問題運送業者だけではない。

いわゆる下請け企業は、ほとんどの場合同様の働き方をしている。

どういうことかというと、自社事務所に出勤し→準備をし→車を走らせ→元請け事務所、あるいは現場に到着し→元請け基準に従い8時間労働をし→自社事務所に戻り→多少の事務作業や片付けを行う。

元請け自分たちから見えていない、下請け業者事務所での出来事には目をつむっている。直行直帰しているものとして扱っているのだ。中にはデフォルト残業があるものとして考えて支払っている元請け業者もあるだろうが、それを下請け業者労働者にきちんと支払っているかどうかはわからない。

私はこれまで(本人はそのつもりがなく)悪行を重ねてきた経営者たちを擁護するつもりはない。むしろ糾弾したい。

法に則った健全経営をするためにはあまりにも問題が山積している。

残業規制効果を発揮してくれば、生活費に困る人も数多いはずだ。そうなると基本給を見直す必要がでてくる場合もあるだろう。労働時間を減らし、支払われるべき賃金をきっちりと支払うという当然のことをこなしながら基本給も見直すとなると、おそらく首が回らない企業ほとんどだろう。

高齢者問題年金問題をはじめ、いくら働き方改革を声高に叫んだところで、過去数十年間のツケを支払い、正常化する能力がいまの日本にあるのだろうか。

  • 元犯罪者とか事情がある人の受け皿になってるようだし、質は大変悪いみたいだけどまあいいんじゃないっすかね おれアマゾン使ってないからどうでもいいや

    • 三木谷浩史「ハハッ! うちも似たようなもんだよ! 増田君と無関係な話でもないんじゃないかな?」

  • UberEats の配達員がみんな楽しそうに自転車で1個ずつ荷物を配達してるので、 アマゾンもそういう仕組みを作っちゃえば良いのにね。

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