https://blog.tinect.jp/?p=52254
記事の内容は(結論以外)だいたいうなずけるし同意なんだけど、社会的地位の保証については首を傾げざるを得ない。
収入や仕事を提供するのは起業家や資本家の仕事かもしれないけれど、地位だの自己肯定感だのは文化の範疇なんだから、そんなもの求められても困るでしょ。
いや、それが自己肯定感の問題で、そこにダメージを感じる市民が増えると社会不安が噴出しちゃうので、社会的な課題として対処すべきだっていうのはよく分かるし同意できる。のだけど、彼らがそこにダメージを受けてるのって、すごく自主的なものだよね? 彼ら自身が自分自身を痛めつけてるような、自分の同類をだれかれ構わずリンチして卑下する文化をつくってるのが主たる原因でしょ?
今の政治が〜とか収入が〜とか税制が〜とかもっともらしい事を言う人がいるけれど、それらの指標において日本より遥かに劣悪な事情にある国だって、もっと自分自身を肯定して前向きに生きる文化の国、たくさんある。日本はもうおしまいでお先真っ暗だってマスコミもはてな諸賢もそういう記事ばっかり巻き散らかすけれど、数字比べてみれば日本は裕福で恵まれていることは否定しようがないわけで、すくなくとも自尊心破壊されるほどの状況とは到底思えない。
いやいや日本国内にいる限り比較対象は国内で国外の貧困国は関係ない、というのならば、まさに日本国内での相対的な皮革の話であるのだから、多数派が劣等感を感じるっていうのはおかしな話だ。多数派であるのならばそこが普通であって劣等感を感じるべきではないでしょう? どうかんがえても自分たちで奇妙に社会のハードルを高くぶち上げて、それに対して不合格だからと周囲を断罪し、同じハードルが自分にブーメランしてきて劣等感を感じているだけだ。
なによりたちが悪いのは、その部分が問題であり解決しようとしたとき、彼らにどんなに高い収入や社会的なサービスを与えたところで「私は絶望してる! 傷ついてる! 保証と補助を要求する!」という要求を、原理的には排除できない点だ。内面の問題なので「それが嘘だ」と断言することはできない。結局それって弱者の居直り要求ビジネスだよね。
最初に述べたように、社会的に解決が望まれる課題であるというのはそう思うのだけれど、以上のような理由で積極的な関与をするつもりには到底なれない。むしろ、社会的な弱者が、弱者同士で同族リンチしたり自己嫌悪でサボタージュする文化をやめた上で、その上で収入なりなんなりを要求してほしいよ。