ひょんなことから、いろんな要因で働けない、働きづらい若者(っていうのは39歳までを指すらしいです)の就労支援に関わることになった。
若者支援をやっている人たちは、多数の「働くことのダブルバインドで動けない若者」のことを全くイメージしていないか、だ。
まず自分のことを書いておこう。
とりあえず生きるために工事現場に働いたり、服屋で働いたり、
そんなことしているうちに、懐かしの◯◯占いブームで、ライター稼業をすることになり、
2週間徹夜でテキスト上げれば80万が振り込まれるみたいな生活をしていた。
昼も夜もなく、残業代ってなんですか?みたいな世界にずっといた。
「夢」や「やりがい」「ここをステップにて」「まだ若い会社なのでポストはがら空きです」
という言葉が飛び交っていた。
今では「今すぐそんな違法企業は潰れてしまえ」とネットで言われて然るべき環境だったと思う。
でも、別にそれでどうでもいいと思ってて、しばらくしたら違う世界が見えたんで、
今は違うことを本業として、いくつか声がかかったプロジェクトに関わりながら生きている。
さて、ネットに飛び交っている言葉は、それが本当かどうかはさておいて、心に響くと思う。
労働基準法を守れない会社はとにかく全部潰せ、そっから新しい社会が始まる。
うん、一理あるかもしれない。
株式会社セブンコードの濱野氏に関するまとめはとても面白かった。
何より、これだけマメに若者(かどうか不明だけど)の声に答えている人はいないので、単純に尊敬に値する。
https://togetter.com/li/1061401
もちろん、労働基準法の方が問題だと表明したエイベックスCEO松浦氏のブログも読んだ。なんてナイーブな方だと思ったが。
http://ameblo.jp/maxmatsuura/entry-12230798500.html
そうやって、今の空気を作りだされているんだろう。
ただし、一応疑問を呈しておくと、本当に働けない若者呼ばれる人たちが、このような言説に目を通しているかはわからない。
実は、30~40代の連中だけが、大きなテーマで話したいだけなのかもしれない。
それを考えると謎が謎を生むので、いったん保留して、
働くことに踏み出せない若者と呼ばれる人が、
などなどの言説に影響受けてるでしょ?と思う。
「いや本当は若者みんな働きたがってるんです。一歩が踏み出せないだけで」
「親身になってくれる経営者さんの元で、イキイキとしてきてます」
「実際に体験や実習で働くこと、働いた結果「ありがとうございます」と言われると喜ぶんですよ」
なんて言葉をよく聞くんだが、
んー、これって「そういう支援者さんを喜ばせる言葉を言っているだけなんじゃないの?」って思うんだけど。
いや。みんながみんなそうじゃないと思うけど。
ようするに何が言いたいかと言うと、
●ネットでの働くことに関する言説を、
「まぁそうは言うけどネット論壇は所詮討論のための討論だったり、『正しいこと言ったもん勝ち』でしょ?」
とクールに見ているのか?
でも、どっちなんだろう?