不況下で仕事減って、ボーナス減らされたり昇給が二年停止したり業績伸長の為の対策会議とやらでサービス残業させられるようになった。
「不況だから給与上がらないのもボーナス減らされるのも仕方ないよね!
とは経営者の言。
だが、これは搾取側にとって都合のよい理屈でしかなく、社員はそれに従う必要などない。
しかし、平均的な日本人はこういうところで妙にオトナぶって「会社も苦しいしワガママいえないよね」みたいな事を言い出す。
経営者ではない雇われは、あくまでも契約によって働く労働者でしかないので、別に経営を鑑みて不当待遇への不満を引っ込めてやる必要などない。
不当な待遇に甘んじるのは優しさとは違うただの甘さであり、会社を自分の家と誤解する幻想を抱いているか、単純に契約労働者として半端なだけである。
だが、そうは言っても現在は不況下だ。上に逆らって解雇されるのも恐ろしい。再就職がうまくいくかもわからない。最悪生活できなくなる。
不況になればなるほど、待遇が悪化すればするほど、被雇用者が従順になっていく負のスパイラルがここに発生する。
被雇用者が抱く生活への不安を利用して労働者の足元を見て、経営者は好き勝手な待遇カットを行うわけだが。
「支払う金がないんだから、ないものを出せと要求したって仕方ない」という、オトナの意見もあるだろう。
しかし、どうせ仕事がないんだったら、その分休みを増やすなどの対応が取れる。
給与を上げられない分、ボーナスが減る分、休みを増やし、副業を許可する。人件費を上げず金を使わずに職員の不満を解消する手としては妥当な線だろう。
年間休日を増やす以外にも、勤務時間内に自由に動ける時間を少し増やすなど、取れる対応にはバリエーションがある。
さて。それでも。
来やしないビジネスチャンスにしがみつき、給与が減ったのにボーナスも減ったのに代替物もあてがわず、職員を職場に縛り付けるだけ縛り付けて、人件費を極限まで削減しようとする、そんなクソみたいな職場。
100パーセントの給与を貰っていた頃の労働を思い返し、80パーセントの給与が支払われている現状においては80パーセントの労働を。
60パーセントの給与が支払われている現状においては60パーセントの労働を。
多すぎても少なすぎてもいけない。自分でよく考えて、その分の労働をきっちりこなす。
で、それ以上は一切何もしない。
サービスが低下した、パフォーマンスが低下した事に何か言われたらはっきり「待遇が悪化しましたのでモチベーションが上がりません、あなたもそうでしょう?」という理屈で反撃してやればよい。
費用削減の影響が最も表に出ない方法だと思っている経営者に対して、人件費を削り待遇を悪化させる事による被害を、しっかりと可視化させてやればよい。
社員は従順で愚鈍な、反抗する事すら知らぬ犬だと思っている経営者に、
「ここはあくまでもお前一人が経営している会社であって、俺らの家ではない。その経営が悪化して困るのはお前一人であって、待遇を悪化させてやれば一緒に困ってくれるとでも考えているのかも知れないが、別に俺らには給料下げられたところでサボったり手を抜くという選択肢もあるし、そもそも自分の家じゃなくてただの労働契約先の企業でしかないんだから辞める事もできる。そこのところをもう一度よく考えろ」
というメッセージを、不況下の今だからこそ、しっかりと伝えねばならない。
苦しい時に助け合うのは真の仲間だが、結局のところ、会社は紙切れ一枚の労働契約による人々の集合体でしかない。
定年になれば退職金払って捨てられる。そんな仕打ちを受ける相手を家族とは呼べないのだから、会社を自分の家と思って我慢する必要はない。
バイトを店長だの管理職にして「お前はバイトの身分で給料もバイト分だけだけど、責任は管理職並みな」みたいのは本当にダメだし、そこから逃げる事は罪じゃないって、学生のうち...