2021-02-15

アイドル恋愛禁止の是非

先日、ハロプロの某グループメンバーが文春に恋愛スキャンダルとして撮られてグループ脱退、活動終了しました。ツイッタートレンドにも恋愛禁止が上がり盛り上がっていたのでそれを眺めながら考えた事をまとめてみます

まずは、アイドルという商売について考える必要があります

道楽ではない以上、ビジネスとして稼がなくてはいけない訳ですが、アイドル活動における売り上げの大半はCD音源販売ライブチケット、グッズ販売が占めます。そして顧客であるファンにそれらをより多く買ってもらわなければいけません。筆者のように気に入った曲のみ150円払ってitunes音源を買うようなライトな層は大して売上の足しにはなりません。アイドルを支えているのは「推すメンバーとの握手券や2ショットチェキ目当てで同じ曲が収録されたCDを何枚も買い、一回でも多く会うために出演するライブを全国足繁く通い、グッズを全て買い集めるファン」です。月に何十万もかける姿は傍から見ると尋常ではありませんが、そういった太い客を無視してこの話は出来ません(極端な例ではありますが、リピーター重要だという事です)。

ファンがそれ程までにアイドルに熱中するのは容姿が好みだという単純な理由だけではありません。先般ブームになったNiziU然りハロプロ起源とも言えるASAYAN然り、ファンアイドルが歯を食いしばりながら困難に立ち向かい成功する(または挫折し涙する)姿に感情移入して応援したい気持ちを育みます。実際、容姿歌唱力が優れたメンバーが必ずしも1番人気になる訳ではなく落ちこぼれから勝ち進んでいくメンバーが1番人気になったりするところが面白くもあるのですが。

歌って踊るアーティストではあるものの、作詞作曲もしない作家性0のアイドルにおいて、ファンアイドルが奮闘する姿にこそ作家性を見出すのです。メンバーが予期せず脱退すればまだまだ私たちはやれると一念発起する歌で腕を振り、卒業していくメンバーがいればまたいつかみんなで集まろうと穏やかな曲調に包まれますリアリティーショーの先駆けとも言えますが、彼女達の普段の姿も含めてエンターテインメントとして見ているのです。グループ危機があればカメラを回し、大きい会場でライブを行えば舞台裏まで公開し、ファンはそれを欠かさずチェックします。一般的商売における売り手と買い手の間で行われる営業行為ではある訳ですが、それらは多少なりともアイドルプライベートを侵したエンターテインメントと言えます。何せ枠組みが決められた番組ではないので境界線がはっきりしないのですから。そんなアイドル普段の姿をチェックするファンにとって、恋愛に興じるアイドルはどう映るでしょうか。まだまだ未熟なのに練習もせずに遊び呆けている?恋愛にかまけているかダメなんだ?好きだったのに幻滅した?どう思おうが個人勝手ですが、大金を叩き少なから好意を寄せている応援しているファンがそれで離れるのも個人勝手です。しかしそういったファンに離れられるとアイドルにとっても困る筈です。彼女達を売上を支えているのですから自らの行いで自分の首を絞める事になりかねません。

恋愛禁止とはあくまでもアイドル所属する会社と、アイドルと、ファンとの間に交わされた暗黙の了解です。もしアイドル一般人のようにSNS交際している人との2ショットを載せたり、寄り添う姿を投稿すれば大金を落とすファンは素直に応援するでしょうか。大金を落とすファンがいなくなった場合アイドル活動継続出来るのでしょうか。人気商売である以上、恋愛をしていても隠し通す必要があるのはここにあります。バレた場合、その皺寄せはアイドル本人に来るのです。

回文春に撮られ脱退することになったメンバーですが、彼女グループの結成メンバーであり現役ハロプロの中でも上から5本の指に入るくらいの古株です。最近はその類稀なる歌唱力でピン仕事もするようにはなったものの、人気はトップではなく長年グループ縁の下の力持ちでした。グループ結成当初は、無理難題とも言えるライブ数をこなしたり必死に頑張る姿とパフォーマンスレベルを着々と上げたことで人気を博したグループでしたが、彼女はその長いアイドル人生の中で良くも悪くもルーティンを卒なくこなせるキャリアにいました。研修生の頃のように必死に汗水垂らす姿を見せる時期はとうに過ぎています。同じ結成メンバーが次々に卒業していき、彼女自身セカンドキャリアについても考える時期でしょう。

そんな中で起きたこの度のスキャンダルです。同様な理由で辞めた先輩後輩と仲良かった彼女恋愛スキャンダルを起こした場合どうなるか予想出来ない訳がありません(恋愛感情に理性云々という話ではなく、頭をよぎらない訳がない)。発覚した場合辞めるつもりであったことは、報道から脱退発表までの早さからも推測出来ますハロプロの他グループ恋愛スキャンダルを起こしたメンバー謝罪した後に活動を続けているのですから継続選択肢もあった上で彼女自身がそれを望まなかったのではないかと思います。それによって新曲発売延期や諸々の調整作業必要になってきたとしても。そして、脱退が決定してから最後ブログに「軽率な行動」と書かれていましたが、半同棲している相手の家からコンサート劇場に通う事は決して一時の迷いからくる「軽率な行動」ではありません。もちろん、彼女が書いたのか会社意向によるものなのかは定かではありませんが、「彼女の行いは軽率な行動だった」と公式に発信したという事実がある以上、会社としては決して認めていませんよと顧客であるファンメッセージを送った訳ですね。今後も恋愛禁止という暗黙の了解有効だと言えます

恋愛解禁してもアイドルという事業をやっていけるかは、アイドル所属する会社現在ビジネスモデルを変えられるかにかかっています握手会や2ショットチェキで、1体1で向き合わせてアイドルに対するファン好意助長させ、そこからくる売上を享受している会社には難しいと思いますが。

あ、あと毎回こういった時にスキャンダル相手のことを悪くいう人がいますが、誰が誰を好きなるかはお前の知るところじゃねーぞ。

  • おやくそくだからね。アイドルとはいわないけど 水商売 いいよね。お幸せに

  • 半分しか読んでないけどさ、そもそもプライベートを晒してる商売だとしても別に彼氏がいても良くね? 彼氏がいて彼氏と喧嘩したり仲直りしたり彼氏のために頑張る!てなったり、そ...

    • 男と女の感覚の違いかもしれないが 彼氏のために頑張る女の子、健気でキュンとするじゃん。喧嘩したけど仕事頑張ろ!て頑張ってたら泣けるじゃん。 キュンとも、泣けもしないな。...

      • 先般ブームになったNiziU然りハロプロの起源とも言えるASAYAN然り、ファンはアイドルが歯を食いしばりながら困難に立ち向かい成功する(または挫折し涙する)姿に感情移入して応援し...

        • リアルっていうんなら、リアルで彼氏持ちの女に金注ぎ込む男はそんなにいない。

        • ただ単に、男がいるんならその男に養ってもらいな。おれが金出さなくてもいいよねっていうだけの話なんだが。

    • 金を出している側が「良くない」と思っているから、脱退という結果になったわけでしょ。 それについては思想信条・主義主張の問題だから第三者が批判出来るわけがない。

    • でも二宮と付き合ってた伊藤綾子は誹謗中傷受けてるが

      • でもって言うか日本の芸能界は男女問わずアイドルは恋人作るなってカルチャーだからそれは女アイドルと同じなんでは

      • これ本当に面白いんだよな 男のアイドルや声優に彼女や結婚相手が発覚した場合、ファンの女まで相手の女を叩いちゃうの

  • アイドルが恋愛してるっていうのはリアコでもそうじゃなくてもなんとなく嫌だからな ちと気持ち悪い言葉で言えばアイドルの処女性が失われた感じがして嫌なんだよな多分

  • 恋愛禁止にした方が儲かるんだからいいんじゃないの。 もち、アイドルにも利益が還元されるのが大前提だけど。

  • アイドルは「応援される職業」なんで、歌も踊りも恋愛禁止もあくまで「応援されるため」でしかない。可愛くても歌がうまくてもダンスが凄くても恋愛してなくてもそこがダメならダ...

    • できればな。 できないやつを応援するのが好きなやつもいる。   問題なのはベジータさがしじゃないが できないやつに倒される、敵役のできるやつを探すこと。

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