はてなキーワード: 賞勲局とは
ごく身近な人にしか話していないのですが、僕は紺綬褒章をもらったことがあります。
もともと、褒章をもらえるなんて期待も予想もしていなかったのですが、多額のふるさと納税をしたら、結果的にもらえてしまったのです。
数年前、僕は、縁のある某自治体(市町村)の特定の政策に紐付きのふるさと納税をしました。
某自治体には住んではいないけど、縁があり、何かの役に立ちたいなと考えていたし、特定の政策の内容に賛同していたので、自分の払う税金がそれに使われるのは良いことのように思いました。手数料のピンハネがないように、ポータルサイト経由ではなくて、その自治体に直接申し込んで、銀行振り込みで納付しました。当然ですが、返礼品は一切受け取っていません。
自己満足のためにふるさと納税をして、何か月か経って忘れたころに、その自治体から連絡が来て「紺綬褒章の対象として推薦したいが、構わないか?」と言われました。少し迷ったものの褒章なんてなかなかもらえるものではないし、ありがたく推薦してもらうことにしました。少し迷ったのは、僕の負担が2,000円のみだったためです。ふるさと納税は、所得控除や税額控除の結果、寄付をした人の負担が2,000円にまで減る制度です。僕が住むA市に納めるはずだった税金を、B町に納めただけで、自己負担もほぼゼロ円に等しいのに、褒章をもらっても構わないんだろうかと思いました。繰り返しになりますが、これまでの人生で褒章をもらう機会なんてなかったので、その時はありがたくいただくことにしました。ただ、普通に考えて、これで褒章をもらうのはおかしいだろうと自分自身でも感じていたので、このことはごく身近な数人にのみ話して、周りには一切秘密にしています。
紺綬褒章の基準は、「公益のために私財(500万円以上)を寄附した者」、「国、地方公共団体又は公益団体(公益を目的とし、法人格を有し、公益の増進に著しく寄与する事業を行う団体であって、当該団体に関係の深い府省等の申請に基づき賞勲局が認定した団体)に対する寄附が授与の対象となります。」(内閣府のHP)とされています。
https://www8.cao.go.jp/shokun/seidogaiyo.html
ちなみに、自治体によって500万円以外にも基準があるのか、僕はC村にB町よりも多い額を納めたにもかかわらず、C村からは推薦したいとの連絡はもらえませんでした。
少し前にニュースで話題になっていた、赤い羽根共同募金への寄付ですが、社会福祉法人中央共同募金会は上記の紺綬褒章の対象となる公益法人の一覧に列挙されています。また、ふるさと納税とは枠組みが異なりますが、赤い羽根共同募金にも税制優遇の仕組みが用意されていて、寄付額を適切にコントロールすれば、寄付した人の負担をほぼゼロ円にまで減らすことができそうです。(ただ、ニュースで話題になった方が、実際にどのような税務処理をしているのかはわかりません。)
https://www.akaihane.or.jp/find/tax/
公益のために私財を寄附した人を褒章の対象にするのは良いことだと思いますが、500万円という金額基準を寄付の額面で判定するのではなくて、寄付した人の実質負担額で判定するようにした方がよいのではないかと思います。周りの人には話せないので、増田に吐き出させてもらいました。