はてなキーワード: 炎上騒動とは
ネットインテリによる良エントリがどれだけはてブにホットエントリ入りしたところで、この流れは止まる気配がない。
巷では「低学歴の世界が可視化」などとそれらしい分析がされているが、
「昔からあったことが見えるようになった」という結論で思考停止してはいけない。
なぜ昔からあったのか、というところまで考えなければ、問題の本質はぼやけてしまう。
中高生にもなると、自分が何者でもなく、中身が空っぽであることに気付く。
彼らはただただ渇望していて、何者かになりたがっている。
これはきっと、今も昔も変わらない。
渇望は成長するために必要なエネルギーであり、それ自体は間違っちゃいないけれど。
勉強、スポーツ、芸術、音楽、創作、趣味など、没頭して打ち込めるものがあれば健全だし、
では打ち込めるものがないとどうなるか。
例えば、酒やタバコに手を出す。彼らは大人になったふりをして、満たされた気持ちになる。
例えば、犯罪や非行に走る。悪いことができる自分、という不健全な満たされ方をする。
で、最近になって登場した不健全な方法が、インターネットの活用である。
インターネットは、恐ろしいほど簡単に自己を満たすことができる。
特にTwitterはやばい。田舎で犯罪に手を染めるよりも、簡単かつ高い効果を得られる。
結局のところ、彼らは満たされたいだけなんだ。
誰かに認められ、自分が何者かになったように錯覚しているだけだ。
でも、それはやっぱり錯覚で、そんな方法で満たした自己というのは、あまりにも脆い。
自己を満たす最も強固で揺るぎない方法が恋愛であると言ってもいい。
中高生の頃に脆い自己を形成した彼らは最終的に、恋愛して結婚して家庭を持つことで満たされる。
彼らは愛で満たされるのである。
それは傍から見て「落ち着いた」「丸くなった」とも表現される。
少し話が逸れた。
つまりは、炎上は若さゆえの渇望の、一つの結果であるってこと。
で、ここからが本題。
少し考えてみて欲しいんだけれど、炎上させ、晒しあげ、退学させれば、問題は解決するのか。
たぶん、解決はしないだろう。
彼らはインターネットの使い方を知らないのだ、という話で終わり、
若者が健全な方法で自己を満たすことを覚えなければ、この問題は解決しない。
もちろん、どんな理由であれ、悪いことは悪いことであると、誰かが教えなければならない。
親も学校もそのことを教えないのならば、それは炎上させた本人よりも業が深いのだが、
それでもともかく、あなたの役目ではないことに変わりはない。
インターネットは、炎上騒動をコンテンツとして消費している。これも不健全だと思う。
勝手な正義感で炎上させている人間もまた、満たされない人間なのだろう。