はてなキーワード: 動物霊とは
まあ増田家も行くんだけどさ、増田の両親は増田が生まれ育って今も住んでるとことは全く違う地方出身でね
だからたまに両親の故郷に帰省した時は先祖代々の◯◯家之墓にお墓参りはしてるんだけど、お盆やお彼岸の度に毎回行ってたお墓が別にあって
それはよくある一区画ずつあるような◯◯家之墓じゃなくて、合祀墓?みたいなでかい石塔でね
子供の時から「なんでこの石塔なの?」とか「そもそも誰のお墓なの?」とか不思議だったんだけど、それを尋ねるのも子供心になんだかしてはいけないことのように思ってたんだよね
増田家には死んじゃったペットもいたけど、彼らは別の動物霊園にいるから違うし
だからまあ増田は長いこと誰のお墓かも分からないお墓参りに行ってたような感じで、お線香をあげて手を合わせる度に何を考えたらいいのか全然分からなかった
分からなかったから手を合わせながら「よく分かんないけど、どうもこんにちは。よく分かんないけど、まあ元気です」とか考えてたの
それが数年前にさ、お墓参りに行く途中で母が急にポロッと言ったんだよね
「あそこはね、増田とお兄ちゃんのお兄ちゃんかお姉ちゃんがいるんだよ」って
すっごいびっくりしたのに口では「そうなんだ」ってちっちゃい声しか出せなかったよね
告げられた時は増田も成人だったけど、適切な返しが好き全然分からなかったよね
兄か姉か分からないし、面識も思い出も何もないから相変わらずお墓参りに行く度に「こんにちは、まあぼちぼちやってます」くらいしか考えることがないっていうか、何を思えばいいのか分からないままだし
他界した祖父母やペットだと昔のこと思い出したりもするんだけど、よく分からない相手(というのも少し悪い気はするけど)に手を合わせる時って何考えたらいいんだろうね
もともとは妹が拾ってきた猫だった。うちにはタマ(猫)がいたので、えさをあげて、空き地に置いてきた。もう3歳くらいで、飼われていた形跡があった。
うちにはタマがいたので、今度は車で15分くらいのところに置いてきた。数時間後、クロは家の玄関にまたカムバックした。
クロは甘えん坊なのにキレる猫だった。急に意味の分からないところでキレて、母親が激しく引っかかれ、後ろ足でけりまくり、全治1週間なんてこともあった。頭もタマに比べると悪く、ドアは自分で開けられなかった。クロはこの性格のせいで捨てられたのだろう、と家族は思った。
クロはバカだが力が強く、暴れるのでたまに鉄アレイを首輪につけられた。全盛期の頃の彼は、3キロの鉄アレイを引っ張りながら歩いていることもあった。タマを突発的に攻撃することがあったからだ。人間でいえば完全にDQNだった。
そんな彼もここ3年くらいは老猫で、体調も思わしくなく、逃亡も暴力もなくなった。太くて短い、真っ黒に黒光りした姿はもうなく、3/2くらいに痩せていた。
クロは体調が悪く、病院に行っていて、最後はちょっと苦しそうだったらしい。まあでも、クロはあんなにめちゃくちゃな性格で、でも猫だから可愛がられて、うちのマンションの壁と床を汚しまくり、好きにして、幸せだったよね、と母親と話した。
クロは動物霊園に行った。人間の葬式とあまり変わらなかったよ、と母は言った。なら、タマやチビ(猫)も参加しないといけなかったねぇ。
捨てられても捨てられても戻ってきて、うちで飼われて、バカな猫だったけど、かわいかった。
今旅行中の妹はクロが死んだのを知らされていない。週末帰ってきたら、クロを飼うと一番ごねてた妹は一番泣くと思う。もともと携帯小説でも泣くようなタイプだし。クロはみんなに可愛がられて、やりたい放題して、妹もこれからたぶんめちゃくちゃ泣くし、クロはやっぱり幸せだったな。人間よりも、幸せだったかも。