はてなキーワード: 刑事コロンボとは
はてなブックマークのホッテントリでは「おすすめな◯◯十選」だとか
まあそんな感じの記事を頻繁に目にする。
なぜだろう。
一見すると、「節ごとに小分けしてある分、リストアップ形式の記事は読みやすい」というのはなんとなく妥当性がある気がする。
はてして本当にそうか?
短さとわかりやすさが比例するのであれば、俳句などは究極的に読みやすい文章のはずだ。
百歩譲ってリストアップ形式が究極的に読みやすい記事の形式であったとしても、可読性が高伝導率を保証してくれるとはかぎらない。
ひとつは「オススメな◯◯」の◯◯に該当するブツを一つずつ並列に紹介していく拡散方式、
もうひとつは「△△が□□である理由」の□□を並べて△△を説明していく収斂方式だ。
後者は「結論を先に明示して後から理由を説明する」という論文の執筆作法に則っている。常に「何について説明されているか」が明白なため、比較的わかりやすい。欠点はエンタメ性の欠如だ。結論部が先に来てしまいサプライズが期待できないのもあるが、構造そのものが説明のためのものであるので、書いてる側の意識も自然、事務的に、説明的になりやすい。
万人が興味を持つような題材を取り上げているという自信を持てない場合は、刑事コロンボのように折々にフックを作ってスリリングさを保つしかない。
一方でリストアップ形式の大半を占める拡散方式は書いてる側の意識が足らないと、記事に一貫性を欠く。ダメなNAVERまとめやtogetterが読みにくい原因がコレだ。
「私の好きな◯◯10選」といった貴様の好きなものリスト系は特にこの罠に陥りやすい。
とはいえ、たとえ記事に一貫性がなくとも読者は10選のなかから勝手に自分にフィットするブツを見つけて言及するものだ。
たとえば、映画のリスト記事だったら、他の九作品が読者の琴線にまったく触れずとも、最後の一個で言及したくなるようにさせればそれでブクマがつく。
そう考えると、ブログの記事には有用性もリーダビリティも一貫性も必要とされていないのかもしれない。
あるいは記事に書いてあることの一割も理解してもらう必要すらないのだ。
ブクマ界隈において特に重要なのは、ブクマカが一言口を挟みたくなるフックが用意されているかどうかだ。
リストアップ形式の記事がホッテントリにあがりやすいのは「フックの数が多い」の他に、
ためであると思われる。
お笑いバラエティで「笑いどころ」にテロップや笑い声が示されるようなもので