楕円形の置型で後ろからボタンを押し切れ目を入れると濃厚な液体が厚いろ紙のようなものに徐々に染み渡りトイレの消臭を担う。
我が家でも愛用しており、1ヶ月半~2ヶ月月ごとに取り替える。
「お母さん、ファブリーズ替えとくよ」
小学生の息子はこの後ろのボタンを押すのが好きでよく気づいて取り替えてくれる。
残りが少なくなっても完全に液体がなくなることはなく、効果はほとんどなくても少しフレームの中に液体が残る仕様だ。
「ねえお母さん、この枠とってみていい?」
「んっ?」
いつもこのままポイとしていたが、確かにこれを開けた事はない。
普段なら絶対止めとけ!という所だが、その時は「そういえばこういうのもプラと紙に分別するのかな?」などと疑問が湧いたこともあり息子の行動を見守った。
少し力を入れるとプラスチックの枠はパカッと空き、中には厚いろ紙のようなもので強力に粘着されたパックが出てきた。
それから3~4分後だろうか。
「な!!??」
そこにはさっきのパックにカッターナイフを突き立て、わずかに残った濃厚な液体が手からリビングの床に滴り落ちる小学生男子の姿があった。
私はとにかく冷静になるよう努めた。
うん、仕方がない。
私のせい。私のせい。
小学生男子に「トイレのファブリーズ分解していいよ」と半ば許可を与えてしまった私のせい。
とりあえず愚息には即刻風呂でシャワーを浴びるよう命じ、リビングのブツを処分にかかる。
いや、これ本当に凄いのよ。
「ほんとうにこれもう効果切れてたの?」
ってレベルで超濃厚なトイレのファブリーズの臭いが鼻にダイレクトインするの。
もしかしたらこれもう一回開ければさらにもう1~2ヶ月トイレのファブリーズとして使えるんじゃね?ってレベルで。
分解された枠、解体されたパック、そして滴り落ちた濃厚な液体。
とりあえずこれらをコンビニ袋へブチ込みベランダへ隔離(今考えるとこの時手袋しなかったのは悪手中の悪手だった)。
お隣さんごめんなさい。
すべてのトイレのファブリーズ臭の源であるリビングの床に滴り落ちた濃厚な液体とその床の始末にかかる。
パッケージに書かれた「床や家具に匂いうつりします。万が一、肌についたら水でよく流してください。」というメッセージを愚直に信じ徹底的な水拭きを行う。
弱まるどころがどんどん強化されていくトイレのファブリーズ臭。
CMで千鳥のノブさんが仰ってる通り「ファブリーズの成分がトイレの壁や床に染み渡り臭いをキャッチするんです!」ってアレ。
やめろ!やめてくれ!
ここはトイレじゃない!
ファブリーズの成分よ待ってくれ!
このままではリビングの家具はおろか、仏壇の先祖の位牌までもがファブリーズの成分で「よし!臭いバッチコイよ~!」状態になってしまう。
そこで焦った私に一筋の光が指した。
「クエン酸!!」
そう。
我が家ではポットや加湿器の清掃用にクエン酸を常備してあるのだ。
これならもしかして・・・と思いぬるま湯で溶かして新しい雑巾でこすると・・・・・・・・・グーーーーーーーッド!!!
完全には消えないが、何をやってもトイレのファブリーズ臭に負け続けていた各種成分がクエン酸の匂いでやっと抑えられた感じ。
クエン酸でリビングを徹底的に拭き掃除し、すべての部屋を網戸にして換気扇全開!
頭も体も3回位、ゴシゴシと洗ってやっと消えてきたかなぁ~?位。
それから2~3日はふと気づくと息子や自分の手足やリビングや家具から「あれ!?まだトイレのファブリーズ臭する!」の繰り返し。。。
本当に地獄でした。
私の愚息のようにイケない好奇心に負けないようしっかりお子様を監視してください!
あの日、帰宅後匂いに関しては特に何も言わなかった夫が夕飯の焼き魚を食べながらボソッと発した「・・・・・・なんかトイレの臭いするな」が頭から離れない私より。