2020-06-22

ソフトウェア開発におけるコミュニケーションとかマサカリとかの話

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/matsumotory/status/1274654682598608896

これ読んで、昔読んだビル・ゲイツインタビュー記事で、

職業柄、若い経営者とよく会う。彼らはみなスティーブのクソなところばっかりマネをする。天才のところを真似することは誰もできない。」

と言っていたのを思い出した。

IT業界にいると、他人に口汚い人間によく遭遇する。

本人たちにとっては、「バグを憎んで人を憎まず」とか「マサカリは発展に必要」とか「これに耐えられないやつは業界から去れ」くらいに思ってるのかもしれない。

ロールモデル因果勘違い

この業界、「エンジニアプロフラマ・経営者として優秀」と「口汚い」が揃っている人間結構多い。敢えて名前を挙げることはしないが、皆さんが頭に浮かべた彼や彼女やあのグループとかだ。

こういう存在(便宜上、「クソなエンジニアのThey」と呼ぶ)に憧れを持つと、

  • Theyのような優秀なエンジニアになりたい
  • Theyのような振る舞いをすればTheyのように優秀になれる
  • Theyのクソなところを真似してもよいのか。むしろ、それが優秀さにつながる

勘違いしてしまう。

しかし、Theyが優秀であることとクソであることには全く因果が無い。優秀なエンジニアにクソな人間とクソではない人間がいるのと同時に、クソなエンジニアにも優秀な人間と優秀ではない人間がいるのだ。

たまたま、クソな人間が優秀なエンジニアになっただけだ。

似たような例は、「稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか」という文章を見て、「長財布を使うと、稼ぐ人になれる」と勘違いするものがある。

個人の発達の問題

非常にセンシティブ話題になるが、要は、ある種の発達・人格に関する障害の影響で、他人に対するコミュニケーション問題が生じているということだ。

もちろん、この文章特定個人特性人格レッテルを貼るものではない。個人レベルでは、

といったことが考えられる。当然、業界内の「クソな人」全員がこれに当てはまるとは言えない。

生態系ルール

コミュニケーション上の問題が多く目立つ理由は、「人格的にクソな人間排除するルールがこの生態系存在しない」というのもある

前述の分類の仕方をすると、

の2軸で分けたとすると、この業界という生態系でまず排除される(生き残れないのは)「人格的にクソであり・かつ技術的に劣っている」個体であろう。

では、次に誰が排除されるかというと、「人格的にクソではなく・技術的に劣っている」者と「人格的にクソであり・技術的に優れている」」者である

この二択に対して、前者が排除されつづけた結果、現在の状況となっているのではないか

どうすればいいのか?

正直わからない。ただ、上述の3つの悪影響を可能な限り排除するのであれば、

1. 特定人物に従う

2. 個人に一切依存しない厳格なルール

であろうか。

前者はいわゆる「優しい独裁者モデルだ。言い方を変えると、「そのコミュニティに属する限り、クソである部分も含めて特定人物価値観に従う」ということを全員で合意する。

まり、「クソであることを否定することを許可しない」ことである。当然、このコミュニティにおけるすべての責任は、その「特定人物」が負う。

後者は、「クソな振る舞い・発言定義して、それを厳しく戒める」ものだ。つまり、「クソであることそのもの否定する」」ことである

しかし、どちらも銀の弾丸にはなり得なさそうだ。

  • 自分がやりたいことをストレートにやれば独創的な結果が得られる可能性があるが、それが他人にとってはクソだってことじゃないの? 言いたいことをオブラートなしで言うのが優秀に...

  • 社会の全員が、他人に期待するという悪い癖をやめれば、クソな言い方をする人間に正しい評価が与えられるので、少しはましになると思う。 全員が他人に期待していないという前提の...

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