いまさら岡村の謝罪ラジオを聞いた。発言の問題点や公開説教の是非について色んな意見をネットで読んだけど、全然言及されてない「本田翼を口説くコントを拒否すんな、ダサい」「20歳の女優と岡村がデートするなんて真骨頂やん」という部分が自分はかなり疑問に思った。
矢部が結婚や恋愛を勧めたことへの批判もあるけど、相手を一人の人間として尊重してしっかり向き合え、そのためには今まで怖がって避けてきた彼女を作るのがひとつの手段だ、というのはアドバイスとしてはまぁ頷ける。ただ、それはあくまでプライベートな部分であって、タレントとしてテレビでどのように振る舞うかということとはまた別だと思う。
岡村が過去の交際相手とのセックス体験やアプローチしてきた女性タレントの裏切等のトラウマから女性不信になったというのは、熱心なリスナーではない自分でも、テレビで見聞きしてきた。「合法的にセックスする相手(恋人、結婚相手)がいないから風俗に行って性処理する」トークを自虐としてできても、モテないキャラ、恋愛下手キャラとして拙い口説き文句やぎこちないデート姿をカメラの前に晒すのに抵抗があるのは仕方ないことではないか。
そうした小さなプライドが積み重なった結果がいまの岡村をこじらせ、がんじがらめにさせてると思うけど、「笑われる/笑わせるにこだわるな」「モテないおっさんキャラを受け入れろ」「偉くなったからってスタッフに求められる役割を放棄するな」という発言は聞いていてかなり辛かった。「既婚者のノブよりも独身の岡村がやる方が滑稽で面白い」というのもお笑いのセオリーとしては理解はできるけど、本人が触れられたくない恋愛絡みの演出を拒否する権利はあるだろう。共演NG、家族の話NG、バンジーNG、辛いものNG……というタレントだっていくらでもいるだろうに。
そこを打破することで景色が変わる、一皮むける、という言い分もわかるけど、みんなが見たいタレント岡村を押し付けず、本人が折り合いつけられる部分を見つけてまた笑わせてほしい。
その部分の文脈は芸人として笑われろって話