今回は少年ジャンプ+
今話とか読んでいると、やっぱり物語を動かすべきはアグニだと思った。
トガタはトリックスターとしての役割は果たしているといえるんだけれども、些かでしゃばり過ぎる。
あと、言動のアクの強さが私には悪い意味で作用しているから、正直あんまり好きなキャラじゃないんだよねえ。
それにしても、最後なんだか回想に入りそうなのが不穏。
仮にやるにしてもページはあまり割かないで欲しいところだ。
主人公の「傷ついたり失望したりする自由」というのは、まあ大した理屈ではあるんだけれども、後半のあの行動の間抜けさにやる前から気づかないあたり、詭弁というか無頓着なだけだったか。
最後らへんの買い物のくだりとか、まさに主人公の感性やバカさが伺えて、これを意図的にやっているんだとしたらすごいけれども。
まあ、たらればの話なんてしたところで仕方ないのは分かっていても、いざその失った可能性を提示されると堪えられないことは理解できるが。
ミヤギのなんともいえない表情は、そういう他人の失った可能性を知ってしまったからっていう部分なんだろうかね(まあ、他にもっとありそうだが)。
しかし、ミヤギの存在ってメタ的にみればその意味は理解できるんだけれども、その世界にいる人間としてみた場合、すごく舞台装置的だよね。
主人公が語ることができない部分を読者に説明する役割というか、今回の主人公に投げかける言葉といい、やや前のめりすぎる。
メタ的には理解できても、物語構成的には不自然な印象だが、今後ちゃんとした理由が明かされたりするのだろうか。
おや、死んだの?
ここで物語から退場するのは微妙だから、あんまりノれないというか未だ「本当に?」っていう感覚。
唐突すぎて、メタ的にみてもここで退場させるのは微妙だと思っているので、実は死んでないんじゃないかと邪推したくなる。
もう、エロいとかそんなのじゃなくて、ただただバカっぽい、開き直った絵面が笑えてくる。
「思えば全裸ばっかりで辛い日々だったなあ」とか、その通りではあるし、作品の方向性的には間違っていないんだけれども、野暮を承知でアホな文だなあといいたくなる(笑)
まあ、色々と丁寧に描写したかったであろう部分や、登場人物の掘り下げやエピソードをすっ飛ばしつつ、とりあえずエンディグを提示できたんじゃないかな。
総括としては、細かいとこ書き出せば結構あるけれども、実のところ私はそこまで毛嫌いしてはいないんだよね。
作中で提示される理屈、物語、展開、リアリティ、キャラの人格、漫画的な過剰な演出とかのハッタリとか、テーマなど。
それら要素を一つ一つ抜き出して語る分には割と評価できる、或いはそこまで評価を下げるものではないんだけれども、これらを総合してみると噛み合っているとはお世辞にもいえなかった。