2015-10-14

http://anond.hatelabo.jp/20151007212859

トラックバック先の文章を書いた者です。

縁あって、クラスの集まりに招待された。集まりというのも、文化祭打ち上げをごく親しい面々だけでやろうというささやかな催しなのだが、まあその催しの性質文化祭で○○高校女の子と仲良くなって、だの、もう俺は××ちゃんと先っぽまでは行ったから、だのの心底しょうもない話になるのは自明で、しかしそこまでは許せるものの、トラックバック先の記事で書いた「林間学校前日にLINE飛ばしてきた同級生男の子」がそういう話にも加わっているのを聞くのは予想以上にしんどかった。やはり俺にとって彼は高校に入って初めて惹かれた人間であって、今は違っても(この言い回しも随分不遜だが)俺にとって同級生の彼というのはほとんど初恋の人みたいなものだったのである。その朴訥とした面もあった彼が文化祭女の子を引っ掛けて、あまつさえ高2の秋に女の子ディープキスまでした(しかもフラれたらしい)という話も聞かされればみるみる気持ち軍艦色になってくる。1次会の焼肉屋では元気だった俺も段々目線は下に行き、2次会のファミレスに至ってはドリンクバーを無言で往復する機械となってしまった。カミングアウトを既にしていた俺がそういう話題で完全に黙りこくっているとさすがに周囲も気づくようで(非常に申し訳ないのだが)、文化祭で引っ掛けた女の子電話で話していた友人がようやくテーブルに戻ってきた段階でその会合は2次会にて散会となった。

帰りの電車で、同級生の彼と俺は必ず二人きりになる。先の記事でも書いたが普段一緒のタイミングで帰ることが少ないだけに彼と一緒に帰れるときは内心死んでしまうぐらい嬉しい気持ちになるのだった。この日も彼と俺は二人きりだった。

「いや、今日打ち上げでも思ったけど俺はやっぱり精神的に完全にゲイだな…」

と完全に分かり切ったことをおもむろに口走ると、隣の彼は

「羨ましい、みたいには思わないんだよね。そういうもんか」

とこれまた雑な三味線を弾く。正直、その会合の辛さはその「女の子を如何にせんという事実で盛り上がる」という状況の持つホモソーシャル感覚に起因するものでは全くなく、単にその彼が女の子と上手く行っていたりキスをしたことがあったりという事実への純然たる嫉妬と、圧倒的な敗北感と無力感だけだったのである。今は部活の後輩に思慕を寄せていても、かつて恋をしていたと言ってもいい彼が恥ずかしそうにキス話題を皆の前で口にするとき、俺はその相手の女をめちゃめちゃに殴ってやりたい理不尽な怒りと、俺ならお前をもっと大切に出来るのに、という甚だ無理な悔しさで目の前の焼肉の味はとうにしなくなっていた。翻って二人きりの電車内で、俺はどうしようもないみっともなさと恥ずかしさで延々と車内広告を見ながら喋りまくっていた。

しばらくすると、彼は二人の中のタブーとでも言うべき林間学校LINEの件を持ち出してきた。

「お前さ、高2の林間学校の前日に俺がキスとかやめてね、っていうLINEしたじゃん?あれ以降、お前が俺にめちゃくちゃ気を遣ってるのが伝わってきて悪いことしたな、って…。俺は別にあの時のクラスのお前と俺を煽るノリがイヤだっただけで、俺がお前を嫌いになったとかそういうのじゃないから…」

この話を聞いた俺は訳も分からず頭に血が上ってしまい、耳を真っ赤にしながら「あっ、そうなんだ、そうそう俺あれからしばらくお前の目見て喋れなかったんだよ」としどろもどろに話すのが精一杯だった。ええいままよ、とばかりに、こう続けた。

「もうお前からその話出たかぶっちゃけるけどさ、正直お前が高2の時ディープキスした、とか、今女の子LINEでやりとりしてて今度映画行く、とか、そういう話聞いてる時俺本当に辛かったんだよね、他の奴らなら笑い話にして話した5分後に忘れられるんだけどお前のそういう話は茶化しも出来なければ忘れたりもできないと思う、俺実は今部活の後輩がちょっと、うん、アレなんだけどさ、こんなにお前のそういう話聞いてぐちゃぐちゃっとなるってことはお前のこと多分マジで好きだったのかな、気持ちわりいな、はっはっは」

こんなに整然とした内容だったかどうかでは定かではないが、最後に思わず力無く笑ってしまったのは覚えている。とにかく目を見れず耳を真っ赤にしながら一生懸命喋って、もうダメだな俺、完全に終わったと思っていたところ、彼は笑いながら、

「いやまあ、確かにお前の気持ちに応えられる訳じゃないけど、そうかー。でもこういう話聞いても俺はお前との付き合い変えるつもりないし、こういうことを直接言えるってのは良いよね。後輩、どうするの。頑張って欲しいけど」

と継いだ。増田を見るとゲイ告白されて本当に死んで欲しいと思った、みたいな記事をよく見るので内心泣きたい気持ちでいっぱいだったのだが、この返答には心から安心した。事実上告白失恋だったのかもしれないが、不思議と悪い気持ちがしなかったどころか、めちゃくちゃ嬉しくなってしまった。

そこから後は彼の知り合った女の子とのこれから女の子との初デートで観に行く映画は何がいいか、みたいな)について軽く話すうち、俺の降りる駅になった。二人並んで席に座っていたのだが、立つ時に思わず上のぶら下がる手すり(?)にたまさかに頭をぶつけた。彼はそれを見て俺のあまりのテンパりように随分ウケていたようだった。じゃあ、と言って駅に降り立ったとき、もう少し頑張ってみようかな、と思った。そしてもし、この増田ネットの海で同級生が見るようなことがあれば(多分本人は100%俺のことだと気づくから)、俺は多分じゃなくて、絶対、お前のことが好きだったと言わせてほしい。

記事への反応 -
  • 小学6年生のときに毎朝一緒に通学してたサッカー部の男の子が居た。色黒で背が小さくて目が大きくてクラスの中心人物だった。俺は当時からゲイやらBLやらの世界に興味津々だったの...

    • トラックバック先の文章を書いた者です。 縁あって、クラスの集まりに招待された。集まりというのも、文化祭の打ち上げをごく親しい面々だけでやろうというささやかな催しなのだ...

    • こら、増田。先走りしすぎるな。 http://kaku-yomu.kadokawa.jp/ こっちの方に投稿しなきゃいけない内容だろ、それは。

    • http://anond.hatelabo.jp/20151007212859 http://anond.hatelabo.jp/20151007234909 っぽいけど、どっちかの年齢設定が嘘。 もしくは両方嘘。

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