2015-07-09

元カノが亡くなりました。

恐怖で動けなかった。目の前が、現実が、絡み合い、そしてもがき苦しんだ。

再会した元カノは病室にいました。

「あ******」

*の部分は聞き取れなかった、もう声がだせない状態だった

目の前にいる人は本当に元カノなのか、正直分からなかった。

声もなんとなく、似ている。

何かを疑う事なんか散々だったのに、今目の前に起こっていることを

現実とは思えなく、状況判断と恐怖は入り交じっていた。

昔の人と、今、目の前にいる人の正解を少しでも多く引き出そうとする作業

久々に震えがくる。

あの時の元カノは少し背が低いけどおっぱいが大きかった気がする。

目の前の人はおっぱいが無い。

リガリでやせ細っていました。

奪われた後の姿を見ると今すぐ酩酊して、忘れてしまいたい気持ちに駆られてしま

無力をしらしめるには十分すぎる。

「この人、知らない人かもしれない、だけど同じ名前

混乱は目の前で起こった。直角に落ちていく最中、何も引っかかる場所もなく、心の拠り所を失いかけていた。

よくない、本当によくない現象だった。

普通にキスをして、手を繋ぐだけだったカップル

未来を信じて止まなかった。

希望大学への合格通知書を見せて未来を歩むと思っていた彼女

別の海外語学学校へ何も言わず行ってしまった。そんな話すら全く知らなかった。

まりにも綺麗に目の前から去っていき取り残された感情と痛みを抱え大学入学をする。

そこから元カノへの時間軸が停止した。後に遅効性の劇薬になり全身を侵される事になる

この後に流行する、mixiでもfacebookでも調べようと思えば調べられたはず

だけど、そんな気力もなく、子供っぽく不機嫌になるしかなかった。

それでしか感情コントロールできなかった。

お酒を飲んだり、バイトをしたり、クラブ行ったり、多数の光源に幻想を抱いて

始発電車から降りる人をかき分け、社会から逆行するのを謳歌していた。

今の嫁との出会い、そして嫁に対してへの一番の功罪を同時に犯してしまう。

好きな人がいる、その人が帰ってきたら、そっちに行くかもしれない

 そんな自分ですよ?それでも付き合えるの?」

嫁は強い人だ、中途半端自分を知り、受け入れ、いつの間にか結婚してくれた。

別の時間が進み始め、子供も生まれ、全く違う日々が待っていた。

何年も経っていた頃、元カノに再会してしまう。

再会なんて突然すぎて、偶然すぎて、あぁなんという事だと

巡りあわせる神様を呪った。

元カノは癌に侵されていた。

なにこれ?ドラマ?こんな脚本だれよ、勘弁してくれ。

ってかこの人だれ?全然違う人だよ?

最初セリフがやっとの言葉だったんだろうね。

最初は混乱しすぎて、なにも喋れなかったと思う

当時の記憶走馬灯のようになり、感情を抑えることが出来なかった。

違うよ、声をきかせてほしいんです。その声で謝ってください、僕を見捨てた事を謝ってください。

心ではどれだけ、そう葛藤しても、目の前にいる元カノ

口の筋肉の動きを見ると苦笑いしてんだろうなと分かるぐらいだった。

それだけで十分許されたんだ。

仕事終わりに妻に内緒に会っていた。

このブログで書いてしまうので、バレてしまます。ごめんなさい

キスはしてません、ハグしました。

やせ細る元カノを見ていて癌というのがどのようなのか分からなかった。

なにを食い尽くそうとしているのだろう?

33歳の女性だ、恋に仕事プライベートに全てに時間奪われ

明るい人生をまだまだ歩んでいくはずなのに、こんなのないよと見えない神を呪う。

会うたびに変化が無いことを祈っていたけど、表情もなくなり

手を握り返す事もできなくなり、目が開いているのか、どうかも分からなくなる。

声をかけても返事がない。

可愛いグラビアアイドルの話、TVの話、仕事に、音楽の話

色々としてみたけど、寝ているのか起きているのか分からない状態

話はつねに空振りで他人を常に感じる。

空虚を積み重ねるために自分存在していない。

お腹が膨れ出した時には周りが騒がしくなりはじめ、時間を割いて会える事が少なくなる。

心の中では「早く死んでください。」

と願ってやまなかった。

ハグをした。若干の温もりを感じた。

誰の温もり?自分妄想による温もり?

そして、心で願った死んでくれという願いが叶った時

心が泥沼にはまり、そして苦しむ夜を今も進んでいる。

あの時のカップル流れ星に乗って空を高く飛べると信じていた。

その夢はまだ叶えられない、二人一緒に星に乗りたかった。

「ありがと」

最初にきこえた言葉

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