は、興味・コミュニケーションについて特異性が認められる広汎性発達障害である。
興味の面では、特定の分野については驚異的なまでの集中力と知識を持ち、会話の面では、聞かれたことに対して素直に答える(「空気を読む」などの行為を苦手とする)、といった特徴を持つ。 日本語ではしばしばアスペルガー, アスペとも略して呼ばれる。
各種の診断基準には明記されていないが、総合的なIQが知的障害域でないことが多く「知的障害がない自閉症」として扱われることも多いが、自閉症と言っても決して他者との会話を避けようとするようなものではない。
は人間に身体的・精神的に不利を強いることとなる欠点が存しており、それを原因として社会などといった対人関係を必要とされる場面で十分なコミュニケーションをとることができなくなるという障害。コミュ障と略されることもある。
人間は他者を認識する能力を身につけ、社会生活を営んでいくうちに、「誰かから認められたい」という感情を抱くようになる場合が多い。この感情の総称を承認欲求という。承認欲求は、主に子供や何らかのハンデキャップを抱えている人々などの社会的弱者、劣等感に悩んでいる人間、そして情緒が不安定な精神病患者やパーソナリティ障害を持つ者に強いという傾向がある。その反対に、自閉症などの他者とのコミュニケーションが難しい、あるいは既に承認されたという経験があるので、それ以上の承認を必要としない人間は、それほど強い承認欲求を抱えない。以上の理由から、承認欲求は先天的な欲求ではなくて、対人関係を学習する過程で育まれる後天的な欲求である可能性が高い。
承認欲求は承認されたい対象によって、おおむね2つのタイプに大別される。ひとつは他人から認められたいという欲求であり、もうひとつは自分の存在が理想とする自己像と重なるか、あるいはもっと単純に今の自分に満足しているか、という基準で自分自身を判断することである。前者を他者承認と呼び、後者を自己承認と呼ぶ。劣等感の強い人間や、情緒不安定な人間は自己承認が困難だったり、あるいはその反対に過大な自己評価をしがちであることは、よく知られている事実である。また、思い込みが強い人間や被害妄想に囚われている人間の中には、幻想の他者を造り出してしまうために、自分が他者承認の問題であると思っていても、実際には自己承認の問題であるという錯誤がしばしば発生する。
また、承認欲求は、どのように認められたいのかという『認められ方』の違いによっても、おおむね3つのタイプに大別される。ひとつは上位承認で、自分が他人よりも優位な関係で認められたいという欲求である。こうした欲求を抱える人間は、極度のナルシストか、あるいは他者に対して強い猜疑心や被害妄想を抱えているケースが多い。つまり、他人が信用ならないから他人を支配する存在として振る舞いたいか、あるいは自己を過大に評価した帰結として、自分が他人より優れているのは当然であると考えなければ、上位の存在として認められたいとは思わない。
もうひとつは対等承認で、これは読んで字の如く他人と自分の関係が平等であることを望む欲求である。これは、「人並みに認められたい」と考える劣等感の持ち主にしばしば見られる欲求である。そして、最後のひとつである下位承認は、自分が他人から蔑まれたい、あるいは吹けば飛ぶような存在だと思って欲しいという欲求で、被虐的な性癖のある人物や、社会的・道義的な責任を背負いたくないと考える人間、そして他人に依存したい、保護されたいと思っている人間が抱きがちである。
承認欲求は以上のように分類可能であるが、現実の人間はこれほど単純ではない。たとえば、強い上位承認欲求を持っている人間が、わざとへりくだった態度をとって相手に優越感を持たせ、そのことで他者の感情をコントロールしよう、といった行動をとるケースは非常に多い。これと類似のケースとして、病人や怪我人であること、あるいは不幸な環境に置かれていることを大げさに吹聴することによって、他人からの同情や歓心を買う(承認される)ケースなどが挙げられる。