大人ってなんだろう?
身体的・精神的に成熟し、労働し社会的責任を負うことが出来る人間だろうか。
不思議なことに、日本の法律ではその定義は全くもって一貫されていない。義務教育は中学まで、中学を卒業すればフルタイムで労働可能、女性は16歳から結婚することが出来、18・19歳は成人ではなく選挙権がない。しかし、身体的・精神的成熟という意味での成人(大人)と児童(子供)の定義は、本来、個々の問題で変わることはないはずである(酒・タバコのように物理的な影響のあるものなど、もっと細かい粒度で考えるべき問題は当然個別に考えるべき)。
児ポ法は本来こういったところまで議論すべき問題だと私は思っている。
定義が一貫されていない。ということではないと思う。ただ法律がいっぱいあって複雑になっている。
義務教育は国民のすべてに教育を受ける権利があり、とりあえず中学までは国なり親なりが子供に教育を受けさせる義務があるということ。労働は中学生以下でもOK、賃金を払う形の雇用が制限されている。まさしく子供を保護するためだ。子供が経営者になるのは良い。親の同意があればその事業に関しては大人と同じ権利義務を持つ。それ以外の場合で契約に親の同意がないと契約を取り消すことができる。未成熟な子供が高額な買物をしたりしないように保護しているわけだ。
女性は16歳で結婚できる。ちなみに結婚すると未成年でも契約行為に関しては大人同様の権利義務を持つ。結婚するには両親の同意が必要だが、離婚には同意はいらない。さらに結婚した未成年者は契約行為、訴訟行為、登記行為などが大人と同じあつかいとなる。結婚するぐらいなら一人前の大人だって事にすると日本村で同意したわけだ。
つまり、貴方が感じているように
子供の保護の程度と子供の権利は、個々の問題で変わることこそが本質といえる。子供はある日突然大人になるのではなく徐々に大人になるのだから。
今回の児ポ法改正のメインは単純保持の規制で、それはそれで議論の余地があるのだが(これについても「単純保持は当前のことで議論の余地はない。」とか言う思考停止はやめて欲しい。)、最初に挙げたリンクでは、そちらではなく、漫画やアニメなど非実在青少年に対する規制に関して言及していることが問題とされている。
漫画に「表現の自由」は必要だろうか?:少年 佐藤秀峰:佐藤秀峰チャンネル - ニコニコチャンネル :エンタメ
つまり、法的には制限せず、団体であれば自主規制すべき。同人やアングラでも相応の批判を受けうるのは当然である、という立場。
単純保持の規制は議論のないぐらい問題です。わいせつ物が配布や陳列でなく単純処置で規制されると考えたら恐ろしい。行政は常に個人を縛ろうとするから気をつけろ!
自主規制は必要で、それが市民権を得る常套手段です。ビデ倫の成功を見て判る。ただ児童ポルノ規制や青少年有害図書規制は団体が作りづらいだろうなぁ。話はずれるがコミケなども自主規制を検討していたほうがいいと思う。