はてなキーワード: ネイティブ・アメリカンとは
保毛尾田保毛男の復活でフジテレビに抗議が殺到しているという。だが、あのテレビキャラクターの存在があったからこそ、「ホモ」(現在では適切な言葉とはいえないが、あえて書く)やLGBTが市民権を得られたという側面も無視してはいけない。
例えばネイティブ・アメリカンを「発見」し、ヨーロッパに伝えたのはコロンブスである。同様に保毛尾田は、まったく理想的ではなく、乱暴な形ではあるがホモをテレビで取り上げることにより大衆にその存在を知らしめたのである。
確かに保毛尾田が演じたキャラクターはホモを嗤うものであり、ネイティブ・アメリカンがコロンブスを嫌うように、当事者にとっては全く笑えない話である。しかし教科書に載っていなかったLGBTという存在が、まったく理想的ではなく、乱暴な形ではあるが世の中に認知され、たった数年で市民権を得たのである。
市民権を得るとは、つまり「一般」枠で扱えるようになるという意味だ。今日でも、LGBTの素人をどう扱うかは慎重さを要する。街頭インタビューなら「新宿二丁目の声」といった枠を用意すべきだろう。だがタレントならば「オネエ」キャラが確立されており、「お笑い」や「スポーツ選手」などと同じ「一般」枠で扱うことができる。
保毛尾田が市民権を与えたとはいえ、まったく理想的ではなく、乱暴な形だったので保毛尾田さえいなければ世界はもっと平和だったと言う人もいるだろう。逆にLGBTはもっとアンタッチャブルな存在になった可能性もある。たとえば「障害者」は広く社会に認知され活躍もしているが、「一般」枠ではない。
同様に市民権を得たのが「オタク」である。イメージが最悪だった「宮崎勤」の頃からどういう経緯でここまで来たのかは識者の解説を待ちたいが、「電車男」のようなドラマの影響もあったのだろう。今では「ガンダム芸人」「家電芸人」のようにキャラが確立され、テレビで出るオタクの話題に眉をひそめる人はいない。
我々がより深く考えるべきは、なぜ保毛尾田保毛男などというキャラクターが生まれたのかという背景だ。ネット上ではテレビの人間を小馬鹿にする風潮があるが、これは大きな間違いで、キー局の人間は極めて優秀だ。確実にヒットを飛ばせるような神通力はないが、およそ視聴者が思いつく程度の批判は予見している。
また、スポンサーへの抗議はテーマによっては有効だが、バラエティの場合はそうではない。スポンサーは、決して世間からそう思われないよう気を付けているが、低俗な番組を求めている。スポンサーが求めているというのは、つまり消費者が求めているという意味だ。
一方で芸能界や芸能関係者の中にLGBTは多い。石橋貴明というタレントの交友範囲を考えれば、LGBTをネタにすることに相当な躊躇いがあったものと想像できる。ネタの中でも保毛尾田は、「ホモというのは、あくまで噂」とブレーキを踏んでいる。LGBTと日々接する中で、テレビにおけるLGBTの地位、つまり世間におけるLGBTの地位を向上させようと、石橋なりに取り組んだ結果なのかもしれない。
もっともこうしてネットが普及したことで、テレビでの地位と世間での地位が必ずしも一致しなくなった結果、「復活」に抗議が殺到しているのは時代の変化だろう。
社会心理学者「テレビゲームの主人公が白人男性ばかりなのは問題」
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=203
アメリカの社会心理学者がビデオゲームのキャラクターに関する研究を行い、ゲームの主人公が若い白人男性ばかりなのは問題だと指摘する論文を発表しました。
社会心理学者で南カリフォルニア大学の助教も務めるDmitri Williams氏は、全てのプラットフォームやレイティングを含む1年以内に発売された150作品のゲームを対象に、登場キャラクターの傾向を調査。その結果、成人の白人男性を主人公にしたゲームが多すぎることが分かったそうです。
氏の研究報告によると、特に分布が少ないのはヒスパニックやラテン系のキャラクターで、一部のゲームで確認できたものの、そのほとんどはノンプレイアブルの脇役であるとのこと。
“ラテン系の子供たちは白人の子供よりもたくさんゲームで遊んでいるのに、彼らは自身の人種でプレイすることができない。これは同一性形成において問題だ。(中略)皮肉なことに彼らがゲーム制作者になることも少ないので、この循環が断ち切れないでいる。”
女性、ネイティブ・アメリカン、子供、高齢者といった存在もゲーム中に登場する機会は少なく、プレイアブルキャラクターのうち女性キャラクターは全体の 10%という結果に。その一方、アフリカ系のキャラクターは現実と同じ割合でゲームに登場するものの、そのほとんどはスポーツゲームだったり、50 Cent Bulletproofのようなステレオタイプを助長するような描写が多いようです。
尚、この研究の対象となったゲームには、人間が登場しないものや、キャラクターが画面上に表示されないファーストパーソンゲームは含まれていないとのことです。(ソース: Science Daily: Video Game Minority Report: Lots Of Players, Few Characters)
じゃあ「白人男性」並みに悪役や憎まれ役に割り当てられる事も受け入れてくれんとな。主人公や善玉が全員白人で、悪役一派が黒人メイン、なんて構成のゲームも平等に容認しないとバランスとれんだろ。