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はてなキーワード: 手料理とは

2009-03-01

久しぶりに実家に帰ると、亡くなった母を思い出す

母は認知症だった

身の回りの世話をつきっきりでしていた父を困らせてばかりいた姿が目に浮かぶ

そして今は亡き母の書斎に入った時、私は初めて違和感を覚えた

母にプレゼントしたカレンダーが見つからない

何の気無しにテーブルを漁ると、ハサミでバラバラにされた幾つかのカレンダーの切れ端が順序良く並んでいる事に気が付いた

母はどんなに呆けていても、私のプレゼントは大切にしてくれていたのにと…私はショックを受けた

私は感傷とともに並べられた日付を整理した

4/4 4/4 4/10 6/11 3/1 6/12 5/6 7/2 6/7 6/17 4/10 4/14 5/16

私は一枚だけ向きが逆になっている6/17に気づき、他の日付と同じ向きに変えていると、一階の父が私を呼んだ。

今日から五年振りの父の手料理が食べられる。

感傷を胸に押し込み、私は母の書斎を後にした

2009-01-13

http://anond.hatelabo.jp/20090110235629

話ずれるけど、そもそも男が理屈で女が感情論ということはないよ。男も女も同じくらい感情的で、真に論理的な人なんてほんの僅か。

男は女と比べて、「自分論理的でなければならない。感情的自分なんて格好悪い」という強迫観念に囚われている人が多い。それゆえ、自分の感情(特に憎しみや劣等感や嫉妬などの負の感情)を素直に認めることに対するハードルがものすごく高くなってしまいがちだ。

その辺は、女のほうが自分の感情を認めることに対するハードルが低いんじゃなかろうか。それどころか女の場合は、下手に理屈っぽいと「可愛げのない女」と思われたりするから、頭の中ではそろばん弾きつつも可愛らしく振舞うという場面も見受けられる。

これは、特に「理知的」であるとラベリングされている男性に多いそうなんですが、自分が相手に「彼(女)に○○して欲しいなぁ」などと感じているとき、時に人はそれを「彼(女)は○○すべきである」という風に思考していると、錯覚することがあります。例えば、「夕飯は手料理を作ってほしい」という感情を抱いたとき、特に男は、それを「妻は手料理を作るべきだ」という、論理理屈無意識のうちに変換してしまうのです。それは無意識のうちに行われますから、本人としては「理知的」に考えて言っているつもり(*3)なんだけど、相手にしてみればやっぱり理不尽な命令でしかない。

http://ymrl.net/sjs7/sjs7/2007-12-01.html#1196485867

http://anond.hatelabo.jp/20090110185847

当方30歳♂。3年前に結婚。嫁は40歳で子供は連れ子が12歳、10歳、二人の間に1歳半の三人。現在嫁の父親と同居。

自分の親には最初ものすごく困った顔されて、親も悩んでたみたいだけど、向こうはそうではなかったみたい。

結婚の話をしだした時には嫁が34歳、おれ24歳だったので今の増田と同じ年齢だけど、向こうはバツイチ子供二人背負ってかなきゃいけなかっただけに、家族親族はわらをもすがる思いだったらしい。

だから難関はおれの方だったんだけど、そこで増田の「わたしの話を聞いて顔を暗くしている親を見ているのも苦しい」って気持ちがすんごくよく分かる。

だからおれは、時間をかけてゆっくり説得した。おれの実家を建て直していてキッチンが使えないときに手料理を持っていってみようとか、嫁の父親が畑で育てている野菜を持っていってみたりとか色々策も弄したけどw

結婚してもしばらくはおれの親もぎこちなかった。ウチの場合子供がいたから、プラスいきなり「おばあちゃん」になったわけで。

でもある時、おれの親と家族で遊びに行ったときに、ふと母親が「アンタ、ホントいい人と結婚していい家族を持てたね」って言ってくれた。

その時に、本当の意味で理解してもらえたと思った。おれは幼い頃からマザコンの気があって、母親がいい顔をしないことをするのはものすごく不安があったから。

だから増田も、本当にその人と結婚することが増田自身と相手の幸せになると信じられるなら、いつかこんな日が来ることを夢見てあきらめないでほしいと思う。

2008-11-25

http://anond.hatelabo.jp/20081124155806

友人である男性のことを思い出した。

彼女でもない私の家にやたらと遊びに来たがる。

喫茶店とかで茶を飲んだり、外で遊んだ後、私の都合を聞く前に

「じゃあ次は来月の21日か28日だな!」とか勝手に言い出す。

また、手料理食べたいとかのたまう。「カレーがいい」って、知るか。

「他の女友達居るだろ、その子らと遊べよ」と言うと、

「おまえと一緒にいると楽しいんだよwww」とか言ってくる。

彼女が居るにも関わらず「お前の事好きになりかけてるかも」とか。もう(ry

こっちとしては、彼の独り言の様なトークに付き合っていると正直疲れる。

メンバとの打ち合わせで忙しいからMessengerを取り込み中にしてるのに、

サッカーの試合見て興奮しているらしく実況中継してくる。

そういう事はチラ裏に書いてくれ、と何度か言った事が有るが中々とまらない。

多分自分の事しか見えてないんだろうな。

2008-10-18

男の浮気が許せないっていう女に給食牛乳をぶっかけたい

浮気するオトコってサイテー」って言いますけど

それってさ

食欲に置き換えると、外食禁止で手料理しか食べたらダメって言ってるのと一緒じゃん

たまには外食させてほしいよね

女は冷蔵庫の中のもん食べてれば満足なんだろうけど

男は食欲旺盛だからどうしても体が欲するんだよ、要は体質の問題なの。愛がどうとかの問題じゃない

自分がそういう体質じゃないからって、その価値観を男に押し付けるのはずるいよ

給食牛乳が飲めない人に「健康にいいんだから!」と言って無理やり飲ませる教師と一緒だよ

このようなことをいうと、女は「じゃあわたしも浮気していいの?」と聞いてくる

いわきゃねーだろ

お前は牛乳が飲める体質だろう

牛乳が飲めるやつがどうしてわざわざ給食牛乳を残すんだよ

牛さんに申し訳ないと思え、モー許してくださいって謝れ

男は牛乳を飲みたいけど体質的に飲めないんだよ

無理やり飲むと下痢するんだよ

お前は下痢しないだろ だから牛乳は残すな

下痢になったら無理やりのませた先生のこと嫌いになっちゃうよ

それより「ムリに飲まなくていいよ」って言ってくれる先生のほうがいいよね

まとめると

  • 女は男との体質の違いを理解して浮気を許そう
  • 「じゃあわたしも浮気していいの?」はピンとはずれのばかげた反論

以上

2008-10-11

10年ぶりに出来た彼女 2

http://anond.hatelabo.jp/20081004090242

元増田です。

お姉さんの家に行って来た。

2DKのマンションに住んでいて、シンプルながらもおしゃれな部屋、

絵が飾ってあったり、トイレもお風呂もきれいで、家中いい匂いだった。

俺が到着すると、お姉さんの手料理がテーブルに並んでいた。

メニューは、ロールキャベツお姉さん特製ジェノベーゼソーススパゲッティかぼちゃスープワインが用意してあった。

どれも美味しくて、あっという間に全部平らげた。

お姉さんは嬉しそうに、手作り巨峰ムースをデザートに出してくれた。

この時点で、ここまでしてくれる彼女を俺は信じようと思った。

飯につられたんじゃなくて、お姉さんの愛情感動した。

食後、ワインを飲みながらお互いの事についていろいろ語った。

お姉さんの過去〜今までの話、俺の過去〜今までの話、

2人で笑いながら、楽しい時間を過ごした。

している間に、あっという間に0時を過ぎた。

2人ともほろ酔いになって来た頃、お姉さんは俺の隣に座ってきて、

俺の肩に頭をくっつけてきた。

シャンプー香水?柔らかで優しい香りがする。

お姉さんの顎をそっと上げて、キスをした。

長い長い、キスをした。

そのままベッドに倒れ込み、すぐにSEXをせず、ゆっくりお互いを愛撫し合った。

恥ずかしそうに体をくねらせながらも、お姉さんは濡れ濡れだった。

もちろん俺も(ry

お姉さんは俺の腕にしがみつき、声を押ししていたが、

たまに我慢できなくなったのか大きな喘ぎ声を上げていた。

すぐにイキそうになったけど我慢してお姉さんが照れながらも気持ち良さそうにしている顔を見ていた。

AV何て目じゃねー興奮度。

思い出すだけで起って来る。

その晩は5回SEXして、ぐっすり眠った。

翌朝、俺が起きる前にお姉さんは朝ご飯を作ってくれていた。

顆粒の出汁を使わないお姉さんの作ったみそ汁は美味すぎた。

ここで改めて、先日の俺の疑問を考え直してみた。

1)お姉さんは誰かの愛人で、愛人とは別に彼氏が欲しかっただけ

ーーー愛人ではなさそうだ。

2)ただ単に遊ばれてるだけ

ーーーただ単に遊ぶ相手にあそこまでもてなしをするだろうか。

3)お姉さんは実はかなりの遊び人だった

ーーーそれはまだ分からない。

4)恋愛になると依存するタイプの人だった

ーーーこれもまだ分からないが、今の所そういう印象は受けてない。

5)本当に俺の事が好き

ーーーで、あって欲しい。

6)自分より若い男とSEXしたかっただけ

ーーー「したかっただけ」ではないと思うけど、SEXは好きだと思う。

7)ブサメンメタボフェチ

ーーー腹の肉を笑いながら何度か掴まれた。

8)イケメンに痛い目に遭わされた過去トラウマになってる

ーーー辛い過去はあった用だが、トラウマになってる感じではなかった。

   心の奥に何があるかは分からないけどな。

9)あの人は魔女

ーーーある意味そうかもしれない。

10)何かの勧誘のため

ーーー部屋の中、風呂冷蔵庫の中に怪しいものは無かったので、勧誘ではなさそうだ。

現時点で俺がこの中で回答を選ぶのであれば、5)を挙げる。

自信過剰になってる訳じゃない。

まだ不安もあるし、俺でいいのか?という疑問も残っている。

ただ、素直にお姉さんと一緒にいる時間は楽しかった。

寝る前に、お姉さんと俺はこれからの事について話し合った。

もう少し広い部屋を2人で借りようと。

頑張った所で振られてもいい。

俺はお姉さん、いや彼女の事が好きだ。

もっと彼女笑顔が見たい。

みたいなブサメンメタボな俺とお姉さんは、ビジュアル的に不釣り合いなのは確かだ。

中身だって、お姉さんの方が人間して出来ている。

だけど、俺は頑張ろうと思った。

彼女の為に、俺の為に。

この先何が起こるか何て分からないけど、俺は今彼女と過ごせる時間を大切にしたい。

会えない日も、彼女と会える日を思えば頑張って過ごせる。

お姉さんは、俺の「彼女」だ。

俺の彼女なんだ。

あたし彼女」ならぬ「俺の彼女」で携帯小説でも書いてみるか。

おれ彼氏」の方がいいかな。

2008-10-04

10年ぶりに出来た彼女

俺はブサメンだ。

その上弱メタボ

背も高くないし、収入も平均以下。

趣味はあるが、趣味に関しての話を書くと長くなるのでカット

10年前、当時付き合っていた彼女に突然別れを告げられた。

理由を聞いたところ、

「私の話を聞いてもらえなかった。」

それ以外の理由は何一つ話さなかった。

当時の僕は、彼女の話を聞いているつもりだった。

彼女が喜んでくれる事が嬉しかったから、いつも会話は盛り上がっていた。

でも実際は、彼女が僕に合わせてくれていただけだったんだろうな。

あれから10年。

彼女もできず、何となく仕事して、何となく趣味やって、何となく過ごしていた。

ある日、趣味仲間に誘われて出掛けた。

そこでとても美人で頭も切れ、明るく前向きな素敵な年上の女の人と出会った。

趣味仲間連中と飲んだくれて、最後に残ったのはその美人お姉さんとその友達と僕。

結構酔っ払っていたが、笑い上戸お姉さんにつられて、僕も一緒になって笑っていた。

楽しかった。

それからお姉さんとメール電話でいろいろ話すようになった。

気がついたら、「付き合ってるみたい」な感じになってて、

でも僕みたいなブサメンメタボ低収入な男に興味なんか持つ訳がないし、

自信はなかったが、思い切ってそれらしき話をふってみた。

「俺ら、付き合ってるみたいな感じだよね?」

お姉さんが何て返してくるか怖かったが、もう言わずにはいられなかった。

お姉さんはこう言った。

「そうね。でも曖昧じゃない?ちゃんと増田君から言ってもらえたら嬉しいな。」

これは・・イケるって事ですか?

僕はこう返した。

電話じゃなくて、会ってきちんと伝えたいから。待っててくれる?」

「うん。待ってるね。」

心臓バクバク。僕でいーんですか?お姉さん!

その会話の日から、電話で話す内容も、メールの内容も何となく彼氏彼女っぽくなってきた。

嬉しい。純粋に嬉しい。

でも、まだ付き合うっぽくなってから時間も浅い。

お姉さんほどの人が僕を好きになるなんて考えられない。

不安だ。

不安以上に嬉しさが込み上げてきているのは確かだけど、

この先何か落ちがあるんじゃないかって勘ぐったりもしてしまう。

お姉さんは人望も人徳もあり、たくさんの仲間達から愛されている。

僕には、信頼できる少数の友達はいるけど、お姉さんほど有名人じゃないし、

あんなにみんながお姉さんの事を好きと話しているのを聞いていると、

更に僕の自信は減少していく。

僕はまたお姉さんに聞いてみた。

「俺でいいの?」

お姉さんはクスッと笑ってからこう言った。

増田君がいいのよ。増田君じゃなかったら付き合いたいなんて思わなかったもの。」

この言葉を素直に信じていいのか?

信じるしかないのは分かってる。

例え騙されたとしても、例えすぐに振られたとしても、信じるしかないんだ。

たくさんの人に愛されていたとしても、恋愛においてはどういう人なのかまだ分からない。

遊ばれていたとしても、お姉さんと付き合えた事は僕にとって誇りである事は間違いない。

ある日、お姉さんとデートをした時に、お姉さんも僕もかなり酔っ払ってしまい、

そのままホテルに向かった。

お姉さんは歯磨きをしてすぐにベッドに倒れ込んで寝てしまった。

僕はドキドキして寝られない。

我慢できなくなって、僕はお姉さんにキスをした。

最初は寝てたけど、次第にお姉さんが僕に抱きついてきた。

スタイルが良く、脚もきれいで長い。

僕はお姉さんの服を丁寧にゆっくり脱がし、下着姿にした。

少し恥ずかしそうにしてたけど、お姉さんも僕の服をゆっくり脱がしてきた。

俺、もう我慢できない。

こんなシチュエーションありなのか?

俺の人生にこんなシーンが用意されていたとは思いもしなかった。

朝までの間に、お姉さんと4回SEXをした。

夢のような時間だった。

今週の木曜日に、お姉さんと会う約束をしている。

初めてお姉さんの家に行く事になった。

お姉さんは料理も上手なので、手料理を食べさせてくれるらしい。

そんなうまい話あるのか?

どっかに落ちあるよな?

全然理解できないんだよ、俺とお姉さん釣り合わないし。

今俺の頭に浮かんでる事は、

1)お姉さんは誰かの愛人で、愛人とは別に彼氏が欲しかっただけ

2)ただ単に遊ばれてるだけ

3)お姉さんは実はかなりの遊び人だった

4)恋愛になると依存するタイプの人だった

5)本当に俺の事が好き

6)自分より若い男とSEXしたかっただけ

7)ブサメンメタボフェチ

8)イケメンに痛い目に遭わされた過去トラウマになってる

9)あの人は魔女

10)何かの勧誘のため

ここに挙げた以外の理由が出てくるかもしれないけど、

様子を見てまた報告する。

2008-09-19

男の家事

今日テーマらしいので、来月から同棲を始める増田が書いてみる。

一人暮らし歴が10年を超えると、たいていのことは自分で出来る。

そして料理自炊が好きなので、自分で作るようになった。

見よう見まねだけど、それなりに。料理本を集めるのが楽しいお年頃。

で、彼女なんだが、壊滅的に料理ダメ。まず相手は一人暮らしなんだが、電子レンジがない。

冷蔵庫は飲み物とコンタクトの保存場所だった。

食器はコップとグラスだけ。

いままで弁当外食だったんだって。

なので、自分の手料理を美味しい美味しいと食べてくれる彼女がいる俺は勝ち組

ちなみに掃除は共に苦手。

ちょっと不安な点。

2008-09-08

http://anond.hatelabo.jp/20080908190721

アクセサリーだよ

金はそのまんま物理アクセサリーに化けて同性に自慢できる

料理も「ホームパーティー手料理は旦那作よオホホホ」で同性に自慢できる

単に生活できる程度の金や家事分担程度の料理じゃアクセサリーにならない

2008-08-27

http://d.hatena.ne.jp/sjs7/20071201/1196485867

なんか盛り上がってるが、分かりきったことをだらだら書いてる割に何も解決しねぇ記事だな?

「夕飯に手料理を出せ」というのが要望なら「だが断る」ってのも要望だろ?

http://anond.hatelabo.jp/20080827120957

元増田が文章のそっちの部分に噛み付いていたら、「元作者は“誰でも偏見は持っている”というのを身を呈して文章中で表現してくれたんだよ(笑)」って返せたけど、例文の方に噛み付いていたのでややこしくなったね。

元文章を読む限り、「夕食は妻に手料理を作ってほしい」というのが「願望」だってわかってるなら別にいいって話じゃない? それは夫婦間で話し合えば済む話だし、夕食は手料理でないと金持ちでなければそもそも金が持たないだろうし。ただ、それが「偏見」になった時点で「妻は夕食に手料理を作るべきなのだ。俺は男だから作らない。古来の価値観から言って俺が正しい」などと強要し始めて問題になるという話かと。

いちおう、反フェミの人がまた沸いてきて話をグダグダにされても困るので、これは「女を食事に誘ったら男に大目に払ってほしいなあ」とかいうのを女本人が「願望」だと自分で認識しているうちはまだしも、「男は女を食事に誘ったら奢るのは当然! 奢らない男はクズ!」とか男に強要するのが問題、とかそういう例えに置き換えても同じことだよ、と書いておきます。

つまり元文章は「願望」や「偏見」に理屈をこねて相手に強要しだすと幸せになれないよって言ってるだけなのに、登場している例えに「専業主婦なら」と書かれてもいないことを持ち出して噛み付く意味がわからないと言いたかった。元増田はまさに自分が“議論の本質関係ない瑣末事に噛み付く発狂フェミ団体”と同じことをしていることに“無自覚”っぽいから。

http://anond.hatelabo.jp/20080827120052

それならせめて、噛み付くべき部分は「特に「理知的」であるとラベリングされている男性に多いそうなんですが」の部分であるほうが自然では?

言われてみればそうだな

なんか違和感を感じていたのはこっちか

それと

料理に関しては俺は「どっちもするのが当たり前だろ」派なので

「夕飯は手料理を作ってほしい」と言う要望はある。

これを、引用元では「要望」と言っているが俺は「文化背景」だと思う

「新人は上司に付き合って飲みに行くべき」でもいいけどさ

そう言う文化背景と個人的な要望ってのは切り分けた上で、

「文化背景」の異なる人と付き合うのは大変だよねって結論に導くべきじゃないかな

混乱を避けるために俺は元増田ではない

http://anond.hatelabo.jp/20080827114123

それならせめて、噛み付くべき部分は「特に「理知的」であるとラベリングされている男性に多いそうなんですが」の部分であるほうが自然では?

元増田フェミニストの逆(なんていうの?)の人間だからこそ「手料理は妻が作るべきというのは男性の思い込みなんかじゃなくて正しいことだ! 暴論だ!」と、議論の本質ではないささいな例文にがつがつ噛み付いている、よくあるフェミ団体のように見えると言っているんだけど。

http://anond.hatelabo.jp/20080827112948

元の文章を良く読めば、「旦那が妻に手料理を作ってほしいと押し付ける」ところはまったく話の論点ではなく、1つの例えに過ぎないことがわかるはずだが。

増田手料理を作らない専業主婦に嫌な思いをさせられている旦那だとしたら同情はするが、正直、ささいなどうでもいい部分の表現・例えに目の色変えて噛み付くフェミ団体を見ているようだ。

http://d.hatena.ne.jp/sjs7/20071201/1196485867

例えば、「夕飯は手料理を作ってほしい」という感情を抱いたとき、特に男は、それを「妻は手料理を作るべきだ」という、論理理屈無意識のうちに変換してしまうのです。

共働きなら、家事も手分けするのは当然だと思う。

でも、専業主婦だというなら、夕飯を手料理にせず何をするの?

店屋物?全部外食? それとも コックでも雇うの?

いくらなんでも、その論理展開は暴論。専業主婦という段階で、炊事洗濯を週の内半分ぐらいまでは、やって欲しいと望んで、それを、妻としての義務と思うのはごく一般常識の範囲。

共同生活というのは、仕事を分担する権利と義務であって、仕事の分担が回ってくるのが嫌というのは そりゃいくらなんでも。

たとえば、夫が外で働いて家族を養うってのは、感情でもあるけど義務でもあるでしょ。(専業主婦を持つ夫なら)

たとえば、週7日家事は大変だから、週2日ぐらいは交代でやってよ。とかは、アリ。だと思うがそれはまた別の話。

http://anond.hatelabo.jp/20080819180011

エンジニア云々はともかく、「女は子宮で考える」っていうのは間違いだよ。

女は子宮で考えているように見せかけているだけであって、頭の片隅では常にそろばん弾いて計算しているものだから。

あと、男=論理的、女=感情的っていうのも間違いだよ。本当は男も女も同じくらい感情的

これは、特に「理知的」であるとラベリング*2されている男性に多いそうなんですが、自分が相手に「彼(女)に○○して欲しいなぁ」などと感じているとき、時に人はそれを「彼(女)は○○すべきである」という風に思考していると、錯覚することがあります。例えば、「夕飯は手料理を作ってほしい」という感情を抱いたとき、特に男は、それを「妻は手料理を作るべきだ」という、論理理屈無意識のうちに変換してしまうのです。それは無意識のうちに行われますから、本人としては「理知的」に考えて言っているつもり*3なんだけど、相手にしてみればやっぱり理不尽な命令でしかない。

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/sjs7/20071201/1196485867

2008-08-23

上司の自宅での食事会に同期6人が誘われた。

今回で二度目だ。

自宅にお呼ばれして、奥様の手料理お酒をいただき、小学生のお子さんと遊ぶ、というのが前回の流れ。

正直、楽しむというより色々と気を使うので乗り気ではないが、断れるものでもない。

と思っていたら、3人が欠席。

1人は誘われた時点で既に用事が入っていて、1人は病欠(と思いたい)、あと1人は逃げた。

私も逃げたい。

今日から生理が始まって腹痛腰痛イライラ

たぶん今晩もそんな状態だろう。

だいたい生理中に他人の家に長時間居るのは気を使う。

前回のお食事会はなんと7時間も続いた。

今回は何時に帰れるやら。

体調不良の他にも行きたくない理由は色々あるが、誘われた時点で5人は行けるはずだったのがすでに3人。

ここで私が行けないとなると2人になってしまう。

それは申し訳ない、と思うのは私だけなんだろうか。

逃げた1人は確信犯で、上司には参加できると言いつつ、別の予定を入れやがりました。

しかもメールで、「まだ行かないことを伝えてないけど、大丈夫かなぁ」なんてのたまってるので

「明日朝イチで電話入れなよ!」と送ったメールの返信が以下。

「うん、自分も体調不良ってことにしとくわw ごめんよー!あとは頼んだ!m(_ _)m」

キレた。

思わず携帯を壁に投げつけた。

本気で体調悪い人間に向かってそれ言うか。

まぁ、本当のところは逃げる同期がうらやましいんだけど。

面倒なこと全部押し付けて逃げられる同期がうらやましい。

それでたいした罪悪感もない同期がうらやましい。

状況的に逃げれない位置の私

がいるから後はなんとかなるだろうと逃げる同期

逃げられると余計に自分だけは逃げれなくなる私

このループに入社後数年で何度か入ってます。

そのうちメモリリーク起こしますよ。

2008-08-20

最低の話

最近元彼女ととても仲良くしている。理由はただ一つ。元彼女を踏みにじってみたいからだ。

実に最低な理由だが、身体の奥からふつふつと湧き出るこの感情を押さえることが出来ない。

元彼女誕生日には一緒にディナーを食べてプレゼントもした。週に2、3度は顔を合わせ食事もしている。

休日元彼女がうちに来て手料理を作ってくれる。もちろん俺が作ることもある。

秋には旅行に行きたいなんて話もあちらから出るようになってきた。

だけど俺はヨリを戻そうなんてこれっぽっちも思っていないのだ。

元彼女がそんな話を持ちかけてきたら躊躇せず、眉一つ動かさず、出来るだけ冷静にかつ冷徹に断るつもりだ。

そして俺はその瞬間を心待ちにしている。落胆した顔が目に浮かぶ。もしかすると怒り狂うかもしれない。

ああ、なんて意地の悪い男なんだろうか俺は。自分から一度捨てた女性をまた捨てるのか。

そうして俺のことを心の底から嫌いになって欲しい。顔も見たくないと言われたい。

俺はやっぱりどこか変なのかもしれない。

2008-07-18

僕が考えたあの人のお昼休み

目の前の牛丼の並を眺めながら、俺は自分がすっかり年老いてしまったことを改めて思い知らされる。昔はもっと自分に食欲があったはずだよな、と思いながら紅生姜に箸をつける。箸を持つ手の力も衰えた。まあ、人生というのはそういうものなんだろう。毎日平日、決まりきったスケジュールを繰り返すうちに人は簡単に年老いていく。

俺の昼休みは他の人間よりも少し早い。正午を過ぎてからがお昼休みという感覚は失われてしまった。今日これからやるべきことを振り返る。職場では慣れない空気に緊張して固まりきっている新人が今頃スタンバイしているのかもしれない。俺はずっとそういう奴等に言ってきた。「反省するな」。その時その時の出来ることを普通にやっていれば身体が慣れてくる。仕事は頭で覚えるもの、勉強して覚えるものなのは確かだ。でも実地で経験を積んでみないと分からないことは一杯ある。いちいち後悔して萎縮しないで、どんどん自己主張していけ。ここまで真面目なことは俺のキャラクターとは違うので言わないが、勘のいい新人ならすぐ分かるはずだ。

そう言えばここ最近あいつらを食事に誘っていない。家に招いて俺の手料理カミさんと一緒に食べてもらおうか、と思う。

自分のやっていることがどれほどの意義があるのか俺にはよく分からない。何か特別なことをやってのけようという気はさらさらない。ただいつもと同じように、やれることをやるだけ。肩の力を抜いて、特別なことをしようとせず進行するスケジュールに従ってその場その場で調節しながら、俺が前に出て行くのではなくてあいつらを見守り、フォローする。そんなことを俺はもう20年以上やってきたのかと振り返って考えてみると、まあ何だってやっていれば何とかなるもんだよな、と思う。

感慨に耽り過ぎたようだ。そろそろ職場に戻ろう。

そして職場の控え室で俺は、トレードマークサングラスを取り出す。このサングラスも何代目だろうか。今日着ているのはオレンジ色のポロシャツと白いチノパン。安上がりな衣装だ。俺が目立ってはいけない。脚光を浴びさせなければいけないのは、これからを背負っていくあいつらなのだから。

出番が来たようだ。ADに呼び出されて俺は舞台袖に立つ。

テーマソングが鳴り響く。今日リラックスしてこの時間を楽しもう。


How Do You Do ご機嫌いかーがー ご機嫌ななーめはまーすぐにー

2008-07-03

http://anond.hatelabo.jp/20080703004014

奥さんも働いてて、その他の家事は全部奥さんがやってるとかだったら、

別に怒るとかじゃなくてちょうどバランスとれてるんじゃね、って感じだし。

とにかく、全部知らないとなんともいえん。増田の口からじゃ増田に有利な風にしかかかれないだろうしな

洗濯最近やっと半分やってもらえるようになったかな

掃除はだいたい俺がしている

まぁ、家事なんて一人分も二人分も変わらないからあんまり自慢することでもないが

たまには彼女手料理を食べたいのよ

たとえ自分が作るのより不味くても

2008-05-19

http://anond.hatelabo.jp/20080519181639

あいかわらずだなゲンダイ

一汁三菜の手料理なんて望むべくもない。

女は料理を作って当たり前ですかそうですか。

「あるブランドの、販売価格2100円のエコバッグ人気が過熱し、ネットオークションで2万??3万円で取引されました」

 エコは絶対――。“エコバカ”としか思えない女はウヨウヨいる。狂信的なタイプは、怪しげな宗教にもはまりそうだ。

風俗に使うよりまともだと思うが。

男もオークションでそのくらいのもの買わないとでも?

最初のうちは楽しめそうだが、生気を搾り取られるのがオチ。

セクハラ大好きゲンダイの読者にはちょうどいいのでは?

家庭を築こうにも、最初からクラッシュだ。

まあ、ゲンダイの記事自体がある意味暴力なんだがな。

性もファッションとは世も末。突然、目覚めて離婚されるか。

異常な変身願望。夫に隠れ、裏でコソコソ何をしでかすか分からない。

お前がいうなと。

男尊女卑的な思想の裏に、男の甘ったれた考えが透けて見えるのだが、どうだろうか。

俺は男だが、ゲンダイの腐れ中年男のマッチョ思想には吐き気がする。

一生独身決定!

結婚してはいけない10のオンナ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080519-00000006-gen-ent

むしろ当てはまらない女って居るのか?

結婚しない俺勝ち組

以下引用

 海外の“偽”セレブは「壊れた女」が多い。アルコールドラッグ依存症ハリウッド女優なんてよくある話で、スーパーモデルナオミ・キャンベルは先月、空港で“暴れ”て、また御用に。日本でも夫をバラバラにした“セレブ妻”がいたが、最近はその予備軍なのか、「壊れかけの女」が結構いる。20代30代女性の“生態”に詳しいジャーナリストの持丸千乃氏に解説してもらった。

●家賃より高い靴に散財
【ルブタン女】
 自宅の家賃より高い靴を履く女が続出しているんだとか。仏「クリスチャン・ルブタン」。真っ赤な裏張りがトレードマークハイヒールだ。
「階段を上るときに、この赤い底がチラッと見えるのがステータスになる。その“チラッ”を求め、手取り18万円の派遣OLが夕食をオニギリにしてまで、買いに走るのです」
 1足6万??8万円する。金銭感覚が狂っている、見えっ張り女と結婚したら、家計は火の車だ。

【“絶食”女】
 厚労省が昨年発表した日本人の寸法データによると、92??94年の調査に比べ、25歳以上の女性スリムになってきている。
「過剰なダイエットブームのせいで、朝は水だけ、昼はカップサラダ、夜はオニギリ1個だけといった、年中ほぼ“絶食状態”の女性はザラにいます」
 一汁三菜の手料理なんて望むべくもない。

【エコバカ女】
 無添加や無農薬に凝るなら、まだかわいい。
「あるブランドの、販売価格2100円のエコバッグ人気が過熱し、ネットオークションで2万??3万円で取引されました」
 エコは絶対――。“エコバカ”としか思えない女はウヨウヨいる。狂信的なタイプは、怪しげな宗教にもはまりそうだ。

●男の生気を搾り取る
【クーガー女】
 クーガーとはピューマのこと。北米では、家畜を狙うピューマ被害が後を絶たないことから、年下の男を食い散らかす女をこう呼ぶそうだ。
「若いツバメを囲う有閑マダムはいましたが、最近キャリア系を中心にフツーのOLもクーガー化している。彼女たちは、旺盛な性欲を堂々とカミングアウトし、体力もルックスも盛りの年下男を求めます」
 最初のうちは楽しめそうだが、生気を搾り取られるのがオチ。

【デートDV女】
 横浜市が行った調査によると、男子高生、大学生の27.5%が、デートDVの被害に遭ったと回答。男に暴力を振るう「猟奇的な彼女」は現実に増えているのだ。
「小さいころからわがまま放題に育った女性は、我慢がきかずにキレやすい。この手のタイプは、暴力で相手の関心を引こうとし、支配しようとします」
 家庭を築こうにも、最初からクラッシュだ。

【ギーク女】
 ギークとは、ネットPCオタクのこと。
 いまや、ブログプロフプロフィルサイト)の流行で、女のギークも増殖中。日がな一日、ネット三昧の妻。家の中がどんよりする。

●夫に隠れて裏でコソコソ
【「Lの世界」女】
 いま女だけにバカ受けなのが、レズビアン(L)の群像劇を描いた米人気ドラマ「Lの世界」。
「ドラマに出てくるのは最先端のイケてるキャリアのLばかり。日本ではキャリアでもないくせに、形だけレズを気取る女が続出です」
 性もファッションとは世も末。突然、目覚めて離婚されるか。

【週末変身女】
 都内のクラブでは「サルサナイト」が毎週催されるほど、ラテンダンスがブーム。普段は地味なOLが、週末はド派手な衣装に身を包み、踊り狂っているという。異常な変身願望。夫に隠れ、裏でコソコソ何をしでかすか分からない。

【通い婚女】
 結婚してからも、夫とは別々に暮らす。自分のキャリアとかライフスタイルのほうが、ずっと大事だからだ。
「夫の転勤について行くなんて真っ平ゴメン、なんてキャリア女性ゴマンといます」
 老人になってからが、つらそうだ。介護は期待できそうもない。

【プチ整形女】
 数年前から小じわを伸ばすボトックス注射や、唇をふっくらさせるヒアルロン酸注射などが人気。
「1万円台のボトックス注射が登場し、20代OLまで美容整形外科に押し寄せ、いま5時過ぎの予約は取れないくらいです」
 オバサンになったら、ますます金をかけそうだ。コンプレックスが強すぎる女は、しんどい。
 よく見極めてから結婚しないと、ホント、一生の不覚だ。

●ちなみに
 ナオミ・キャンベル(37)は97年の来日時に、両国国技館前で罵声を吐いたという情報も。06年3月にも、メイド携帯電話を投げつけ、ケガを負わせたとして逮捕。今年4月、ヒースロー空港トラブルを起こし、英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズから搭乗禁止を食らったとも。完全に壊れている!? 

2008-04-22

杉浦太陽ひさびさ帰国で大ノロケ 辻ちゃん手料理めっさ美味い」

ひさびさ和食ハートコロッケ????。人気アイドルグループモーニング娘。」の元メンバー辻希美(20)の夫で俳優杉浦太陽(26)が31日、8日ぶりに海外ロケから帰国し、辻とのラブラブ再会を果たしたことを自身のブログ太陽のメッサ○○食べ太陽」で報告した。

 ブログによると杉浦は、TBS系「世界ウルルン滞在記"ルネサンス"」の撮影のため、1月23日に出国。8日ぶりに帰宅した杉浦を辻が大量の手料理で出迎えたという。メニューは「ポテトサラダ」「スパム入り春巻き」「グラタン」「コロッケ」「ほうれん草ごま和え」「鮭とキノコのホイル焼き」「天然なめこの味噌汁」など。「コロッケ」はハート型という念の入れようで、ブログには嬉しそうにコロッケをつまむ杉浦の写真が掲載されている。

 杉浦によれば辻の料理の腕前は日に日にレベルアップしており、「その努力に…感謝!!!!!」などと喜びの気持ちが綴られているが、あまりの大量さに「でも、食べきれないから、明日の朝御飯に繰り越しやね!(笑)」とのホンネも…。

 誕生時に2,730グラムだった長女の希空(のあ)ちゃんの体重が6キロになったことなど、愛娘の成長ぶりを喜ぶコメントもあり、杉浦家は相変わらずのラブラブ新婚生活を送っているようだ。

検索スパム

2008-04-04

大人になってわかったこと

うちは結構貧乏だったこと。気付かなかった。良い育てられ方をされたのかもしれない。

あと、母の手料理は結構トンデモだったこと。給食外食がめちゃ美味しいと思ってたら、そういうわけだったのか。

2008-03-01

アブソリュートラップ <前編>

TRACK1(INTRODCTION)

 激しい喉の乾きで突然目が覚める。枕もとの煙草ライターをまぶたも開けずに手に取りカサカサに乾きあれ果てた、割れ果てた、唇にくわえ火を付ける、ここまで3秒だ。

 ふた息ほど肺に送り込み喉の乾きが最高調を迎えてから立ち上がり、冷蔵庫の中のうんと冷えたコカ・コーラの缶を開け、流し込むように飲む。

 ようやく意識がはっきりと戻ってから今が朝か夜かを確認する。僕は起きた時はここまでしないと喋ることも考えることもままならない。起き抜けの煙草と飲み物、ここまでが見物。この2つで僕はやっと僕という存在になる。察するに今は夕方、だいたい4時といったところか。部屋の中を見回してもいつもと変わった様子は見られない。脱ぎ散らかされた服、いつもどうりだ。汚くて狭い部屋。その通りだ。僕の部屋を末期症状と呼んだのは誰だっけか、そろそろ掃除のしどきかもしれないな。

 とりとめのないことをそこまで考えたところで、僕は自分が泣いていたことに気づいた。いや、正確にいうとさっきまで泣いていたのだ。足元に転がった鏡に顔を写し、見ると目の下に涙が乾いた跡がある。それは、とても妙なことだった。なぜなら泣かなきゃならない理由がない、思い当たらない、仮に嫌な夢や怖い夢。憶えないよね?見ていたとしてもそれは妙なことに分類される。僕は眠れば必ずといっていいほど夢を見、またそれをことごとく覚えているという割合特異な人間なのだ。特別何もなくても、何はなくとも、何かの拍子に涙がこぼれることがあるのだろうか。窓の外では子供の声がする。今、何時?汝、そういえば僕は寝る前、何をしていたんだっけ。

 僕は、なんで泣いていたんだろう。僕は何してたんだろう。ねぇ。

TRACK2

 何年前?5年前。

 僕は浪人生だった。とある大手の美術予備校に通っていて、それなりに志を抱いてもいた。一体、僕の志って何だろう?愛称は「ダル夫」、同時にそういう悩みを抱え始める年でもあったのだが、最初、風向きはすっかり僕にあるような気がし、そして何かが僕の思うとうりに、旗幟、動きはじめるそんな気がしてもいたのだ。単純に浮かれていたといってもいいのかもな。

 その年、僕が夏の捕獲に成功したのは5月ごろだった。

 「何してるの?」

 「昼寝しようと思って」

 「あ、そうなの」

 あたりさわりのない会話の中でもとびきりあたりさわりのない、言葉を交した。裃から下。僕は臆病な割にはずうずうしい人間なので、誰もいない屋上のベンチの彼女の隣に座った。これから寝ようとしてる時に、よくしらない男に隣に座られることがどのくらい嫌なことかなんて気に、考えたこともないし、考えてもよく分からないし。なので考えないけどどういう訳か彼女は眠った。

 時計は2時を回り僕の居る建物の廻りでは人がせわしなくぐるぐると回る、その証拠にたくさんの音を巻散らていた。カサカサと葉擦れの音。聞こえ出すと。彼女の少し茶色い髪もさわさわとなびきだすのです。とたん、工事現場の騒音も人びとの喧騒も、不思議と遠のき、何も、聞こえなくなってしまった。僕はなんとなく彼女の髪を撫でた。訳もないけれど。

 僕は何も確かなことは分からなかったけれど、ショートカット彼女の髪の暖かさと連動。この世界に、やがて、ほどなく、やってくる季節のことをそっと教えてくれた。

 僕は鉛筆カッターナイフで削る。これは僕にとってとても落ち着く行為なのだ。何故か。別に僕が文明の利器を忌み嫌い、しつこくアナログにこだわっているというわけでもなく、純粋に絵を描くためには、そのためには、字を書くときに比べ長い芯を必要とするだけの話だ。

 どういうわけか、というわけで。僕は鉛筆カッターナイフで削っていた。全部で30本くらいは削ったんじゃないだろうか。この時は時間潰しのつもりで筆入れの中の鉛筆という鉛筆を削ってしまおうと思っていたので、だので、むやみに使うあてのない鉛筆を中心に削っていた。

 僕の座っていた場所、もう人の通ることのなくなったアトリエの前の廊下普通はこの時間アトリエの中で一生懸命になっているものなのだが僕はそこにいた。ふとした拍子にドアが開き、見覚えのある髪の色が目に飛び込んで。時、綻んで。

 「描かないの?」

 その髪を知っている。

 驚いたことに、僕は隣に座る彼女の名前さえ知らない。驚愕に値。なのにこうしてもう随分と話をしている。

 彼女も自分の鉛筆を削っているが、並んでこんなことをしているのは、なかなかどうして変なものだ。僕はもう指が痛い。意味あんのか、だいだい。

 「カッテぇなこれ」

 「貸して、こういうのは…ほら」

 と、その髪。

 「うまいね」

 鉛筆の木の部分を大きく削り取り芯を露出させた。彼女にそう言うと少し得意そうだった。6Hの鉛筆ともなると、異様に固く、尖らすのにも苦労するのだ。

 「ねぇ、ご飯食べないの?」

 「うん。俺はあんまり減ってないからいいや。食べたら?」

 「…わたしもいいや。お昼ご飯とかっていつも食べないから」

 「そう」なんて言っていいか分からなかったからそう答えた。

 僕も彼女も結局絵なんて描きやしなかった。なんだか知んないが、かったるくなってしまったのだろう。

 その何日か後。僕達は1度だけデートした。

   TRACK3

 J子さんの髪の色には変化、少し変わった。どのへんが?あそこのへんが。あ、そこらへんか。

 彼女は僕よりも歳がひとつ上で。その上でそのせいも有るのか無いのかそれは分からないけれど、ときおりお姉さんぽい態度をとろうとした。しかしながら、彼女は僕と同じ年度に卒業している。留年したからだ。入院したからだ。とにもかくにも、彼女は何となく僕に世話を焼いてくれてるようだった。

 彼女の作ってきてくれたお弁当を一緒にたべながら、僕は彼女に好意を感じたが、それははっきりした形をとる様なものではなかったし、言わなければいけないのであろう一言が僕にはどうしても言えなかったのだ。あるいは彼女はただ親切だっただけなのかもしれないのだし。シット。

 何月だったか忘れたがとりあえずは冬のとても寒い日だ。ラッシュアワー時よりはいくらかは空いた、電車から降りてきた僕はそう急がずに改札をくぐり、彼女の姿を探す。姿を捕捉。細かい位置まで指定しなかったのに、彼女はきちんと分かりやすい場所にたった今定刻どうりに立っていたわけだ。

 「ごめんね。待たせちゃった?」

 「ううん。そんなに待ってないよ、さっき来たから」

 そう言って読んでいた雑誌を閉じカバンにしまう。

 「来たね」

 「来たよ」

 僕はそう答えて微妙な顔つきをした。

 なぜ僕達がこの朝などに待ち合わせをしたのか。といういきさつはこうだ。前後するが戻る。

 この頃僕の足は予備校から大分遠のいていて、ほっといてたまに行く程度になっていたのだが、たまたまクラスの奴(ボケ)が僕のことを学校に連れて来いと彼女にちょこっとほのめかした。軽い冗談ぐらいにしか僕は考えいなかったのだが、帰りがけ彼女はこう言った。

 「何時にする?」

 僕は驚く。

 「早目に着くようにしよっか、そしたらいい席取れるし。わたし達来るのとても遅いでしょ。だから、変な場所でばっか描いてるから、やる気にならないんだよ。8時じゃ早いか、8時15分は?早すぎる?」

 早過ぎるし、展開早過ぎるし。早く過ぎるシーン。

 「がんばるよ」

 彼女の乗る電車はもうすぐホームに入ってくる。それを知らせるアナウンス

 アーッ、アーッ。…イエスッ、プラットフォームナンシックス、まもなく打診。

 「ちゃんと来るんだよ。いい」

 そして彼女を乗せた電車は行ってしまった。

 アーッ、アーッ。ンンッ。…イエスッ、プラットフォームナンシックス、まもなく打診。答えはアイ、シー。

 ネクスト・デイ、という呈。

 2日目の待ち合わせも同じ時間・場所で行われた。まるで口の中にドライアイスでも入ってるかのように白い息がもわもわと凝固せず出る。当たり前のような話、僕はそんなもの食べたくない。けど、でも。あたりの人という人の口からも同じように白い煙が出ても、誰ももうドライアイスなんか食い飽きたとは言わないので、僕も不平不満を口からは出さなかった。出したのはまさに白い煙だった。

 腰の絞られた濃いグレーのピーコートのポケットに手をつっこみ、眠い頭と当惑する気持ちをこさえ、彼女を迎え、姿を残さねぇ。そんな背が高くないというよりは小柄と言ったら正しいくらいなのに、彼女はロング丈のコートが意外に似合った。

 「や。時間どうりに今日も来たね」

 と彼女と翳す手。

 「そりゃね」

 と僕。

 言葉少なにそう歩き出す。

 「こうやってお互い待ち合わせればきちんと行けそうだね。こういう風にしてればわたしも行くしかないしね」

 「俺だって早く起きないわけにはいかないもんなぁ。7時くらいに起きてんだよ俺」

 「えらいじゃん」

 初めからそうだったけど僕達は相変わらず言葉少なだった。けれど、淡々としているというわけではないのだけど、大はしゃぎするふうでもない。笑いはしても、腹を抱えてゲラゲラと笑うなんてことはなかったようなという記憶で。19才になったばかりの僕と20歳の少女、差異があると、「サイ」が変わるの。そう彼女は20才になっているにも関わらずその印象は少女のままだった。その2人がこんなにも、まるでうっすらと積もった雪の上を静かに歩くように言葉を交すことは、僕にある風景を描かせた。

 描く、書くと。

 その風景とはこうだ。

 (ムーボン、ムーブ、オン。見えるか、聞こえるか。始まるぞ、濃そうな妄想のシーン。)

 陽の光がとても弱々しく感じられる。風が強いせいか肌寒い、ここは何処だろう?

 見慣れた風景と感じるのはきっと有るものがすべて決まりきっているせいなのだろう。僕はここが何処か分かった。学校、おそらく高校だ。びゅうびゅうと風が空想の怪物の呼吸みたいに聞こえるので僕は心細くなりフェンスにしがみつく。その僕の指を固く食い込ませた金網の向こうに彼女が見える。小さくしか見えないが僕の知っている彼女は僕だけが学校と分かり得るぐらいの小ささで建つ建物と僕の中間に立っている。なぜか僕も彼女制服を着ている。バサバサと髪が巻き上げられ服の皺がとたんに生命を持ったように暴れる、風が僕達の世界の全て、有体から思念体、一切合財何もかもを飲み込もうとしているみたいだった。

 「     」

 僕は胸が潰れそうになって必死に彼女の名を呼んだけど全てかき消されてしまい、届かない。すると、髪を服を草を巻き上げる耳を裂く風の音、一切の音という音を彼女が遠ざからせてくれた。

 あたりにはもう心配する事なんて何もないのだ。

 けど、けれど、何で彼女はまだ思いがけず不幸に命中してしまったような悲しい顔をしているのだろう。

(ちょっと調子が悪いのか、そうか。なら、鬱蒼など晴らそうか。そのスイッチを押せ、行くぜ。)

 リブート。

 その後。

 僕は何度か彼女の悩み事のような話に付き合ったことがある。そのたびに快方にむかったように思われた彼女も、それはしばらくするとまたがくんと調子を落とす。こういうふうに言うと冷たいかも知れないけど、そういうのはどうにもこうにも本人次第だ。何とかしたいが、したいが、悲しいけどどうしようもなく本人次第だ。SPみたいに、彼女にへばりついて、いつ降ってくるか分からない災いの流星群から守ってやることもできないし、だいたい、彼女が望むかどうかも不明じゃ現実的じゃないじゃない。

 というわけで僕はただ見ていた。

 その日も彼女は複雑な表情。僕はと言えば相変わらずも怪訝な顔。それらには触れられずに帰りの道を僕は彼女と歩いた。

 「ご飯食べていく?真直ぐ帰る?」

 「お腹も減ったんだけどそれよかコーラが異常に飲みてぇよ。どっかに自販機ないかな?」

 下がる血糖値、命の危機。

 「ここら辺ないね」

 仕方がないので彼女の知っている店へ向かった。彼女の指差す先は目的の店の電飾で、その店はばっちりコーラが飲めたのだ。

 「行く?」2本目のマールボロに火をつけながら僕は尋ねる。

 食事を済ませた僕達は向かい、駅構内へ降りていく地階からは長い。長いエスカレーターに乗っていると改めて僕は彼女の横顔が視界に。そしてきっと僕には何もできないだろうなと思ったのだ。何故そんなことをこんなときに思わなければいけないのかさっぱりだが、僕はその顔を愛いと感じた。ウイ。

 またホームへ電車が入って来た。けたたましいブレーキ音とまるで抜けた魂、知性の感じられない雑踏のミックスジュース、もう嫌気がさす、ミキサーから出す、一息で飲みほしてしまいたい、彼女の声が途切れる前に。耳を澄ましたが池袋駅でははっきりと聞こえない。もし今が初夏だったら。その奇跡の力ならば。

 「     」

 「え?」

 僕は憂う。

 何であの時みたいに必要なものだけ、必要な声だけ、それだけを抽出してくれないんだ。僕には必要な世界があって、そんなこと勿論はなから分かってる、多分そんなに重要なことは言ってないんだろう?僕はそんなこと勿論分かっているけれど、彼女の表情はそうは見えないし、多分そうじゃない。なんだか胸が詰まりそうだ、僕の傍、彼女の顔が無理やり笑ったみたいに見えた。胸が潰れそうだ。

 「バイバイ」

 電車が行ってしまったあとには言葉を遮るものは邪魔も何もない。だけどきっと遅かったんだとは思う。彼女は誰かに救いを求めたかったのだろうし、あのいやらしいノイズがかき消したのは、彼女のなんとなく悲しげな顔に含まれた聞かなきゃいけない一言だったかも知れないのに。そしたら途切れないのに。

 「ふぅ…」

 僕はため息をひとつついてみた。人とすれ違う。

 あくまでも推測だ、多分僕の考えすぎなんだろう。

 でも、僕に何かができたんだろうか。何だろうか。見当つかない、それは分からない。

 ねぇ、笑ってよ。

 止めてぇよ。

TRACK4

 「なぁ、花火大会行かねぇ?俺の友達の女の子も来るんだけどさ」

 昼ご飯時で人の多い通路に,5・6人もかたまり地べたに腰を下ろし、カップラーメンOR出来合いの弁当、貧相な食事を僕らは済ました。それぞれ煙草を吸ったりジュースを飲んだりと全身からやる気を排出していた。

 お弁当後、僕のコメント

 「あ、俺行きてぇ。女の子来るんでしょ。何人来んの?」

 フィルター近くまで吸った煙草を床で潰しもみ消し。

 「多分3人くらいは来るんじゃねぇの。行かない?」その場の全員に振るのは主催。良い返事下さい、と同意求め。

 「行く行く」

 「花火かぁ花火かぁ」

 「女かぁ女かぁ」

 「俺は無理だな、無理無理」

 めいめい自分なりの反応を示し、僕はデニム地のベルボトムのパンツで灰に汚れた手を拭きながら尋ねた。

 「そんでその花火はいつよ?」

 それは皆が知りたい重要な事だ。

 「今日

 結局一緒に行ったのは僕だけだったとか。

 僕が挨拶をすると2人の女の子も同じ要領で続けた。1人はショートカット、割合奇麗な娘。もう1人はロングのパーマの表情の豊かな娘。有体に言えばそういう子。僕はニコニコ

 「良かったね、ちょうど人数あって」

 僕がそう言うと彼はあまり同意はしなかった。聞いた話によると田舎恋人がいるとのことだ。そうは言っても毎日モチーフとにらめっこしていて大分クサッていたところなのだ、遠くの恋人恋人じゃない。4人は電車目的地へ向かった。話をしながら。

 目的地がもう目の前という頃まで近づくと、僕とロングの娘はすっかり仲良くなった。いざそうなると最初に感じたファースト・インプレッションも変わり、「ケバイ」も「チャーミング」に変わろうというものだ。僕はそういうところが調子良いようだ。

 「次の駅で降りるよ」彼の指示で僕達は降りた。

 僕にとっては見知らぬ街で、駅から出たとたんに潮の香りで、満ちるような海辺の街に降り立つとダウン。僕はロングの仲良くなった彼女と並んで、先導する友達の後をついていった。途中、道で擦れ違うのは真っ黒に日焼けしたサーファー風の男女ばかりで、

 「サーファーしかいないのか?もしかして」

 と、誰に言うともなしに言うと、

 「なんか、あたし達だけ格好が違うよね、みんなショートパンツビーサンとかなのに」

 「俺なんかめちゃくちゃ浮いてるんじゃない。Tシャツ小せぇしパンツの裾開いてるし」

 「そしたら、あたしも浮いてる。だって格好似てるじゃない」

 馬鹿馬鹿しくも会話。サーファー外野

 そんなことを話しているうちに波の音のするところまで来てしまった。多分、僕は相当うかれていたんだろうと思う。だって波の音がする。潮の香りもする。僕のような人間にとって、海という所は、そう簡単にほいほい来れる場所ではないので、しかもそれが、もう目の前とあっては高揚せずにいられるものか。浜辺に降りるには多少なりとも道なき道を行かねばならぬもので、僕達も慣例に従い膝丈くらいの草を踏み倒して進んだ。16ホールの編み上げブーツは砂利だろうと草だろうと蹴散らして行ける。爪先にスチール入りの頼れるタフガイ彼女の履いていたサボ状のサンダルとは違い、あちらはどう見てもタウン用なのでそれが理由かどうかは知らないのだけれど、結果、我々一行の中で彼女は遅れぎみだった。

 「ほら」

 差し出す手、手出して、握り返して、そのまま固く封印。

 僕の手を握る彼女の手の平は汗でじっとりにじんでいた。

 花火なんてない。いらない。

 クラスメイトの彼は相当がっくりきたらしくご機嫌斜めでショートの娘の相手すら放棄している。その娘にも悪いんだけど、本当に悪いんだけど、僕とロングの彼女は楽しんでいた。途中で買ってきたビールを開けひとしきり、

 「ちょっと海の方いってみない?」

 と彼女は言った。

 僕達は軽く走りだす。別に急ぐこともないのだけど何故か足早に。渚は玉砂利を転がした様な音だけをたて、波が僕の足の下にあるものを掴もうかと、否かといった感じで近ずいたり遠のいたりする。

 「わ」

 ふいに勢いのある波が靴のソールを濡らす。

 「靴脱いで足だけ入っちゃおうかな」

 「いいね、そうしようか」

 紐を解いてブーツをほうり投げ、サンダルを脱ぎ捨てるとジーンズの裾を捲り上げて。ちょっと悪いことをするみたいな顔をちらと僕に見せて。確信犯の顔、隠し得ぬと、一歩、また一歩と沖の方角へ歩を寄せると、いともあっさりと捲った裾が波に晒され、「ひゃぁ」と背中を撫でられた様な声を彼女は発した。うかれた僕達にピークがやってきて水をかけたりする行為をとらせ、あろうことか渚を走らせた。ここで擬音、もしくは無音、体だけはムーブ・オン。手をしっかりと繋いで。はぐれないように。

 そのとき、彼女悲鳴が聞こえた。知らないうちに波がさっきよりも満ちて僕達の靴が波にさらわれかけた。僕は悪の魔王からお姫さまを救出する、まるでブロンド王子白馬にまたがり魔の手ののびる靴たちをひどく格好良く助け出すのだ。彼女は、幸せに暮らしましたとさめでたしめでたし、といった顔をして笑った。 一番最後に僕も何も特別なことはないようなフリをして、そして笑った。

 二人は幸せに暮らしましたとさ、めでたし、めでたし。

TRACK5

 話はそう簡単じゃない。人生は長く複雑である。というのがまさに一般論だぜ。

 僕は中央線に乗っている。僕の用事はパーマをかけたロングのあの娘に海で借りたハンカチを返しに行くと言う至極下らないものだが。だがもちろん、世の若者が往々にしてそうであるかは僕の知ったところではないんだけど、僕の用事がそれだけであるはずがない、僕は彼女に会わなくてはいけない。いや、会うべきだ。

 待ち合わせ場所のファーストフード店で、コーラを飲みながら過ごすこと数分。彼女はやってきた。奇麗な茶色のタートルネック、サマーニットジーンズという出で立ちに画材道具の入ったトートバッグを抱えて。気持ちの良い笑顔と一緒に駆け寄ってくる。本当ならばハンカチなんてここで渡せば用事はそこでフィニッシュなのだが、あいにくと僕はおみやげを持参していたのでそういうわけにもいかないのだ。おみやげの名称は下心っていうんだけど。そこら中で見かけんだろ?

 彼女、FMの部屋は一般的なワンルームから比べると少し広めで、あまり物がないせいか当時僕が住んでいた部屋とどっこいぐらいの、な、はずなのにもっと広く感じた。備え付けのキッチンの小さな開け放した窓からは小気味良いまな板を叩く野菜を切る音が空へと帰り、その間、僕はただ彼女の後ろ姿を眺めていた。

 手慣れているとは言い難いものがあった。が、毎日自炊しているというのもままんざら嘘ではなさそうではあった。借りたハンカチを返すだけで手料理が食べられるなんて僕は全然知らなかったけれど、割とメジャーな潮流に乗った、そんな不問律らしいとの噂は聞いた。女の子からは何はなくとも、必ずハンカチを借りることを是非おすすめしたい。

 出てきた料理は手の混んだ代物ではなかったがそれだけになかなか感動的でもあった。味よりもむしろこの事実、リアリティが僕を満腹にさせる。その後、僕たちはマットレスの様な寝床でごろごろと転がり、何を話すでもなくうだうだ雑談していただけなのだが、僕が帰るためにはそろそろ私鉄電車時間が近ずいてきていた。ここで。僕はけっこうな勇気カロリーを消費しなくてはならない。

 「あ、もしかしたらうちの方へ行く私鉄がもう間に合わないかもしんない。やばいな、多分今からじゃ終わっちゃうかも」

 本当にもう正気の沙汰ではない、この白々しさといったら。真っ白だよ。

 「どうしよう」

 こんな風に反応を伺うのももう最悪だ。

 「…いいよ。泊まっていっても」

 まさに、まさに。嘘をつくのは大変な作業である。でも無理も道理も通った。押しの一手、おっしゃる意味が分かりません。

TRACK6

 僕と僕との会話。

 『気分はどうだい?』

 「ああ、すこぶる良いね。まるで風が僕に吹いているみたいだね、別に強がりじゃないよ。だって、そうだろう?もはや何の憂いもない」

 『そう?』

 「そうだよ。見ててみなよ、きっとうまくいくから。そういつまでも同じことは繰り返されないさ、アンラッキーだなんて言わせないね、君にもだよ」

 『別に運は悪くないよ』

 「立ち位置の問題なんだよ。僕はここなら平気さ。大丈夫。ノープロブレムだね」

 『そうなの?』

 「そうさ。僕も捨てたもんじゃないだろ?」

 『どうだろう?』

 暗転、という呈。

TRACK7

 同じ布団の中、僕も彼女も眠れていない。大分個人的な話へと突入し、立ち入った空気男と女意識させる。いや、意識せずにはいられない。話の途中で彼女はごく自然寝返りをうち、肩を下にして僕の方を向いた体制をとった。その鮮やかさに感心する。明鏡止水、拳法の極意。きっと僕の寝返りはとてつもなくみっともないんだろうから。

 向かい合った体制の均衡がふいに破られ無我夢中できつく抱き合う、が、彼女は僕の足を自分の股にきちんとはさんだ形に。一枚上手だ。僕は自分のイニシアティブの存在をないがしろにするわけにはいかないのであえて言わせてもらうが、僕達は破ってはいけない沈黙を破るように同時にキスをした。同じ心音、同じタイミングってことだ。正確なところは僕が気づいたときにはすでに彼女の舌は僕の喉内に潜りこもうという意気込みであったがとりあえずそういうことだ。そこから彼女の前の彼氏の話が始まる。

 長いので省略。

 「うん」

 曖昧に、何も言うまい。このスタンスはとても便利だ、いつも僕を助けてくれるのだ。言うべきことなんか在りはしないんだから。たかだか、僕らの歳などでは。

 あっけなくマウントポジションをとられ、僕は彼女を見ている。

 「あたし、けっこううまいよ」

 彼女は唇を舐め、僕の性器に手をかけてトドメとばかりに、

 「前の彼氏より大きい、してあげよっか?」

 と舌舐めずり。

 返事はあとまわしにして僕はマウントポジションを取り返す、そして彼女のくりんくりんとうねるライオンのたてがみみたいな髪の毛を見つめていた。彼女はしっかりと現実を見つめている、だけど僕に見つめられるのはその髪ぐらいのものだ。ひどくうつろなまま彼女の服に手をかけひとつひとつボタンを外しにかかり、ワン、トゥー、スリーで3つまではずしたところで彼女ブラジャーをつけてないという当然のことが分かったが、かまわず全部はずした。ワン、トゥー、スリーで出るのは鳩ばかりとは限った話じゃなく、ハッとする。乳房だったからね。

 でも僕はぜんぜんダメだった。

 「あたし生理なんだけどバスタオル敷いてしようか?」

 うん、とも、ううん、とも言えなくなってしまった僕に腕をまわし、そんな僕をよそに、

 「なんか、あたし、したくなっちゃった

 「あたし、したいよ。しない?」

 もはや疑いようもなくなってしまった。セックス

 「よそうよ」

 10秒経過、残り20秒。10秒。5秒。持ち時間は無常にも、少なくなる。こんなときには異常に早くだ。

 オーケーと気軽に言えたらどんなにか楽だったか知れない。軽く堕落踏み込む覚悟もできていたはずだ、なのに、僕はダメだった。ぜんぜんダメだった。一体何の為だった?

 胸の内、頭を抱え。イエス、ノー、オー、ノー。いや、不能なんだよ。

 僕ははっきりいって怖かったんだと思う。肉欲が、彼女が。そして一切の現実が。

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