2023-07-14

国家試験ITパスポート合格からみるIT立県・非IT立県

【はじめに】

少し前にニトリが自社社員IT人員増加を目的に、「ITパスポート」を取得させるというニュースがあった。

果たしてITパスポート」がどれほどIT化の変化に意義を持つのかの議論はさて置き、仮に「ITパスポート取得=最低限のITリテラシーを持つ者」として

見た場合都道府県別ではどれくらいそのバラつきがあるのかを見てみる。

【「ITパスポート」とは】

経済産業省政策実施機関である独立行政法人情報処理推進機構IPA:Information-technology Promotion Agency, Japan)」が

取り仕切る、情報処理技術者としての「知識技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験

その人が持つ情報技術レベルを測るIPA試験にあれこれ種類がある中の入門編に位置付けされている。

年中実施されており、理屈上、最大年12受験できる。

IPA公表している「情報処理技術者試験 統計資料ITパスポート編)」からIT立県・非IT立県を読み取る】

IPA試験の結果を月ごとに公表しており、その中で様々な観点から受験者・合格者の内訳を分析している。

そこに都道府県別の合格率を表しているものがあるので、これを使ってIT立県・非IT立県を見てみる。

その前に全国の合格率は以下の通り。

○令和5年度(4/5/6月)全国平均合格率:53.0%(合格者:25,456名 / 受験者:48,022名)

 2人に1人以上は合格できる試験

 とはいえ、実務経験ない人がノー勉強では合格できない感じ。

 根詰めなくても一通りちゃん勉強した人は1回で合格できるレベルと思われる。

では都道府県別の合格ベスト3・ワースト3を見てみる。

合格ベスト3】

合格ベスト3:東京都 60.1%

合格ベスト2:京都府 60.9%

合格ベスト1:滋賀県 61.3%

あれ。ソフトウェア産業が盛んな関東圏が独占すると思っていたけど、結果はご覧の通り。

滋賀県日本で一番ITリテラシーが高い県らしい。

ふーん。意外。

では続いてワースト3。

合格ワースト3】

合格ワースト3:徳島県 40.2%

合格ワースト2:熊本県 39.8%

合格ワースト1:群馬県 39.7%

ITイメージが全くない県群が堂々のワースト3入り。

群馬県にいたっては全国平均合格率(53.0%)より13.3ポイントも低い結果に。

熊本県TSMC進出で沸いてるけど、装置産業からITとか関係ないのか?

全国ベスト1の滋賀県(61.3%)と全国ワースト1の群馬県(39.7%)の落差は21.6ポイント

共に10人受けたら2人ほど合格者数が違う感じ。

なかなかだね。

以上、国家試験ITパスポート合格からみるIT立県・非IT立県でした。

(※番外編1※ 年齢別からみる合格率)

統計資料には年齢別の合格率というものもある。

これをざっと見てみるとこんな感じ。

10・・・29.8%

20代・・・53.52%

30代・・・58.42%

40代・・・57.61%

50代・・・55%

60代・・・73.19%

70代・・・68.6%

少年老い易く学成り難し」という故事があるけど、あながちそうでもない感じ。

つか、20代もっと頑張れ。コスパが~ タイパが~ 言ってるヒマあるんだったらもっと頑張れ。オッサンジィサン年代に負けてる。

(※番外編2※ ええっ・・・

この統計資料PDFのほかにエクセルでも公開されている。

されているんだけど、バリバリセル結合されまくっててそのままだと分析材料として使い物にならない。

・・・情報処理推進機構、なんだよね?

リレーショナルデータベースにおける正規化とか、試験範疇にないの?

ちょっと困惑した。

  • ちなみにここでいう都道府県は試験会場が属する所なので、受験者の住所とは関係ないことに注意が必要。

  • >仮に「ITパスポート取得=最低限のITリテラシーを持つ者」として見た場合   なんでそんな場合を置くのか理解に苦しむ 「ITパスワードの取得率」のバラツキのデータなんだから「ITパ...

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