某話題の書籍を買って読みました。ひととおり読んだのですが、話題の1章を読みつつ取ったメモを、本が回収される前に置いておこうと思います。
ちなみに最初は電子書籍で読んだのですが、回収かもって話を聞いて紙も買いました。
以下にメモをそのままのっけるので、たぶん書籍と照らさないと意味不明だと思います。
・Web1は「1970年代から1980年代」というのが若干謎ではあるが、この本ではそういう定義だとおもって受け入れる余地はあるか。実際、列挙されているTCP/IP・SMTP・HTTPの最初のRFCは70~80年代
・HTTPはWebサイトの「構築」をするものではない(Webサイトのデータを取ってくるためのプロトコルである)
・TCP/IPの4層モデルとかOSI参照モデルとかを意識しているんだろうけれど、いまひとつWeb2とWeb3の対比ができていない。また、後段で「ブロックチェーンもプロトコル」と主張する割に、このLayersにも「Protocol Layer」が存在しており、いまいち言いたいことが伝わってこない
・Web2 Layersの雑さは見ての通り。「中間のレイヤー」としてなにを想定しているのかが気になるところ。「プラットフォーマーの上に載っている」という結論ありきで作られた図のように思える
・Web1の例としてHTML/CSSのWebサイトのことを提示しており、それはそれで正しいのだが、冒頭のWeb1は1980年代のプロトコル云々というところと整合しない。
・JavaやRubyはわかる C++もそりゃあたくさん使われてるわけだが、この並びで出てくるのはちょっと違和感。PHPとかは?
あとP2PはべつにWeb3独自ではない SkypeとかWinnyとか、クライアント・サーバではない仕組みは2000年代からいくらでもある
・このへんはあんま詳しくないのでよくわかんなかった そういえばログインIDにメールアドレスを使わせるようになったのってなんでなんでしょうね
・この書き方だとSNSログインすると情報収集できそうに読めるけど、SNSログインを介したからって即ログイン先の情報をプラットフォーマーが集められるわけではない
・ブラウザのとこはそうだね~っていう感じだったが、Firefoxがハブられてるのがかなしかった オープン云々のはなしをしたいならMozilla財団の果たした役割は相当に大きいと思うのだが、(この本に限らず)無視されてることが多い
・OSの部分は突っ込みどころがいっぱいあるしスクショがバズったのですでに突っ込まれている
・あくまで例示で出てきてるだけなので本質的なところではないし、よくあるまちがいではあるのだが、POPはどちらかというと「受信したメールを取ってくるため」のプロトコルと呼んだほうがいいと思う じぶんが使っているメールサーバ(というかMTA)までメールが届くのはあくまでSMTPが使われている 「プロトコルが一緒じゃないと~」という文脈で考えると、いったん向こうのMTAに到達しさえすれば、読み手がPOP3で受信しようがIMAP4で受信しようがどうでもいいわけで、例示としてあんまりうまくない
・唐突にICMPが出てきてびっくりした 重要であることはまちがいないのだが、あんまり「プロトコルの例」として出てくるとこはみないので
・後段で「Web3ではいろんなプロトコルがあるんですよ~」という話をするんだったら、ここでWeb3のプロトコルとしてBitcoinとEthereumしか出さないのはなんか話が通りにくいのではないか