2020-10-02

君に出会たことを感謝したい

コロナって、会社員の忙しさを変えたのかな。業界によりけりか。

僕はなぜかとても忙しくなってしまった。忙殺、そんな毎日がふさわしい。

テレワークでは仕事は回らない。僕は回らなかった。僕のチームも回らなかった。

から暑い盛りに会社に通ったし、台風シーズンで雨が降ろうが風が吹こうが、

結局は会社に行って仕事して帰って寝るような毎日だった。

僕の朝は少し遅い。8時に起きて、8時半にまた起きる。そして頭と腹を掻きながら

シャワーを浴びて出社する支度をする。

朝食は家では摂らない。買い置きしてある炭酸水を一本カバンに入れて家を出る。

エレベータを待つ間に、メールニュースチェックを済ませる。東証が止まっているらしい。

そんなことで驚いてもエレベータは急いでくれない。

駅に行く途中で、コンビニに寄って朝食と昼食を買う。朝食分はおにぎり1個と、

昼食という名の16時くらいに食べる夕食用パンサラダチキンを取る。

と、今日はいものサラダチキンが品切れている。それにレジが混んでいる。

店員が揉めている。よくわからないが、通勤時間帯に何かの支払いに現金20万をレジに出している不束者がいる。

東証が止まると近所のコンビニが朝混むというエフェクトについて思いを巡らせながら、

コンビニで買い物を済ませるのを諦めた。改札の中にもコンビニはある。会社の近くにもある。

改札はスマホを直接当てないようにスマートに通る。誰が見ているわけでもないが僕の流儀だ。

スマホから視界を切り、センサー部分をかざす、ゲートが開く、即座に右のポケット仕舞う。

忙しい中でも、ルーティンを忘れないことが自分バイオリズムを作る。誰にも言えないけど。

駅なかのコンビニも混んでいる。人が、活動が、生命麻痺から癒えたように、痛みに慣れたように

顔の分からない人々の濁流が今日も僕を囲んでいる。

混んでいる駅のコンビニは、入ったら後ろに戻れない。みんな一方通行に狭い店内をベルトコンベアに乗った

部品のように進んでいく。立ち止まったら次の電車に乗り遅れる。目を商品にチラつかせながらパンを取り、

前後の人の邪魔にならないように、商品を手に取る。この瞬間にソーシャルディスタンスなんて存在しない。

おにぎりに手を伸ばそうとしたところで、前に並んでいた人が振り向いた。

どうやら一度手に取ったものを、棚に戻すようだ。この場合僕は進んでよいのだろうか、後続を堰き止めるべきだろうか。

一瞬の判断が命運を分ける。逡巡の刹那、後ろの人がぶつかってきた。僕は軽く会釈をして、右手を伸ばして

商品をよく確かめないままにおにぎりを一つ手に取った。

前にいた人が、にこやかに微笑んでくれた気がした。目を合わせないように会釈する。

僕は運命出会った。この時点では気づいていないんだが、運命に出逢っていた

慌てて会計を済ませて、レジ袋もなくカバンおにぎりパンを突っ込んだ。電車が来る。

予想より混んでいたので、ギリギリだ。何とか早足で乗り込む。息が弾む。活動量計は軽い運動中を示していた。

会社について、デスクで一息。カバンおにぎりをつかみ休憩室に向かう。

今日も長い一日が始まる。共有部のコーヒーマシンボタンを押す。

ドリップの音がする。何かを切り替えるトリガーの音。この音が止んだら表情をロックする。

おにぎりを頬張る。


====

うっめえええええええええええええ、なんだこれ超絶旨いやんけ

それは、NewDays北海道産バターエビピラフおにぎり。僕の運命相手

明日も会いに行く。忘れられないために。

  • パンは何味だったんでしょうか。そこに運命はありませんか

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん